株式会社ファイバーゲートの業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 6.37 3.87 -39.2
PER(株価収益率) 41.88 30.69 18.07 20.45 14.39 -29.6
ROA(総資産利益率) 11.60 12.0 3.4
ROE(自己資本利益率) 30.79 31.89 30.89 37.20 29.89 -19.6
売上高利益率 11.60 12.5 7.8
純利益 1,483百万円 1,572百万円 6.0
売上高 7,424百万円 8,491百万円 10,624百万円 12,795百万円 12,613百万円 -1.4
純資産 494百万円 4,758百万円 5,836百万円 22.7
総資産 6,984百万円 9,397百万円 13,087百万円 12,764百万円 13,076百万円 2.4

株価の割安性:割安

この企業は、PERが14.39倍PBRが3.87倍と市場平均を基準に考えると、PERは割安、PBRは割高と判断されます。PERが割安である要因としては、純利益が前期比で6%増加していることや、ROAが12.0%、ROEが29.89%と高い収益性を維持していることが挙げられます。一方、PBRが割高であるのは、純資産が22.7%増加していることや、通信サービス関連事業の成長期待が背景にあると考えられます。結論として、株価は割安と見られますが、PBRの高さには注意が必要です。

収益性:高い

当期のROEは29.89%、ROAは12.0%、売上高利益率は12.5%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を大きく超え、ROAも5%を大幅に上回っており、売上高利益率も12.5%と非常に健全な水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、ホームユース事業とビジネスユース事業が堅調に推移しており、特にビジネスユース事業では高付加価値サービスの提供機会が増加し、利益率が上昇しています。また、通信設備投資に伴う減価償却費や販売費等の費用増加があるものの、ストックビジネスの積上効果が継続していることが収益性向上に寄与しています。さらに、再生可能エネルギー事業の売上も増加しており、これが全体の収益性を押し上げています。

業績のトレンド:横ばい

この企業の業績トレンドは「横ばい」と判断されます。売上高は前期比1.4%減少し、12,613百万円となりましたが、営業利益は2.9%増加し、2,387百万円、経常利益も4.6%増加し、2,395百万円となっています。純利益も5.7%増加し、1,567百万円となっています。

要因としては、ホームユース事業とビジネスユース事業が堅調に推移している一方で、不動産事業の売上が大幅に減少したことが挙げられます。特に、ホームユース事業では通信設備投資に伴う減価償却費や販売費等の費用が増加し、利益率が減少傾向にあります。一方、ビジネスユース事業では高付加価値サービスの提供機会が増加し、利益率が上昇しています。

株式会社ファイバーゲートの概要や事業内容など

企業名 株式会社ファイバーゲート
URL https://www.fibergate.co.jp/
業種 情報・通信業
決算日 6月30日

企業概要

株式会社ファイバーゲートは、通信サービスの提供を主な事業とする企業グループであり、連結子会社5社(株式会社NOIS、飛博網通科技股份有限公司、株式会社FG-Lab、株式会社FGスマートアセット、株式会社オフグリッドラボ)を含む6社で構成されています。通信サービス関連事業と不動産事業を展開しており、通信サービス関連事業は集合住宅や介護施設、商業施設向けにWi-Fi環境を提供することを主な業務としています。また、独自のWi-Fi機器の開発や法人向けネットワークの構築サービスも行っており、通信機器開発からWi-Fi環境の構築、運用、お客様サポートまで一貫して提供できる垂直統合型のビジネスモデルを構築しています。不動産事業では、不動産の売買および賃貸事業を行っており、再生可能エネルギーの研究開発も進めています。2024年には株式会社H-Powerホールディングスとの合弁会社を設立し、通信サービスとエネルギーサービスを組み合わせたインフラ提供を行う予定です。

事業内容

ファイバーゲートグループは、通信サービス関連事業と不動産事業を展開しています。通信サービス関連事業は、集合住宅向けの「ホームユース事業」と、介護施設や商業施設向けの「ビジネスユース事業」に分かれています。ホームユース事業では、賃貸物件オーナー向けに全戸一括で入居者が無料でインターネットを利用できるサービスを提供し、物件の機能強化や入居促進を図っています。ビジネスユース事業では、観光施設や商業施設向けにフリーWi-Fiサービス「Wi-Fi Nex®」を提供し、法人向けにはインターネット接続サービスやVPNサービスを提供しています。また、介護施設や病院向けには、ICTデバイスとの連携による業務効率の改善や利用者の満足度向上を目指したサービスを展開しています。不動産事業では、株式会社FGスマートアセットを中心に、不動産の売買および賃貸事業を行っており、再生可能エネルギー事業も進めています。さらに、2024年には株式会社H-Powerホールディングスとの合弁会社を設立し、通信サービスとエネルギーサービスを組み合わせたインフラ提供を行う予定です。