株式会社Lib Workの業績を有価証券報告書から分析2024-09-30

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 5.27 3.49 -33.7
PER(株価収益率) 55.59 37.09 100.69 41.20 -59.1
ROA(総資産利益率) 2.0 3.29 65.0
ROE(自己資本利益率) 10.0 13.10 5.19 9.80 88.5
売上高利益率 1.20 2.5 108.3
純利益 174百万円 388百万円 123.3
売上高 9,404百万円 13,761百万円 14,183百万円 15,435百万円 8.8
純資産 1,015百万円 3,315百万円 4,571百万円 37.9
総資産 7,605百万円 7,621百万円 8,855百万円 11,741百万円 32.6

株価の割安性:割高

この企業は、PERが41.20倍PBRが3.49倍と市場平均を大きく上回り、割高と判断されます。割高の要因としては、デジタルマーケティングを活用した効率的な集客や、3Dプリンターハウス事業などの革新的な取り組みが挙げられます。また、ROEが9.80%と高く、売上高利益率も2.5%と改善していることから、収益性の向上が期待されています。これらの要素が投資家からの評価を高め、株価上昇につながっていると考えられます。

収益性:平均的

当期のROEは9.8%、ROAは3.29%、売上高利益率は2.5%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEは10%の目安をわずかに下回り、ROAも5%の目安を下回っているため、収益性は平均的と判断できます。売上高利益率も2.5%と低めです。

収益性が平均的である要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高は前期比8.8%増加しているものの、利益率の改善が限定的であることが挙げられます。特に、インフレや円安の影響で住宅資材価格が高騰し、コストが増加していることが影響しています。また、デジタルマーケティングや3Dプリンターハウス事業への積極的な投資が行われているため、短期的には利益率が圧迫されている可能性があります。

これらの要因を踏まえ、収益性の向上には、コスト管理の強化や高収益案件の獲得が必要です。また、デジタルマーケティングの強化や新技術の導入による効率化も重要です。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは好調と判断できます。売上高は前期比8.8%増加し、15,435百万円に達しています。純利益は前期比123.3%増加し、388百万円となっています。ROAやROEもそれぞれ65%と88.5%の増加を見せており、売上高利益率も108.3%増加しています。

要因としては、デジタルマーケティングの強化や異業種コラボレーションによる商品差別化が大きく寄与しています。特にYouTubeチャンネルやWEBメディア「リブタイムズ」の運営が効率的な集客を実現し、広告宣伝費の削減に貢献しています。また、幸の国木材工業株式会社の買収による木材原価の削減や、3Dプリンターハウス事業への積極的な投資も利益率の改善に寄与しています。

株式会社Lib Workの概要や事業内容など

企業名 株式会社Lib Work
URL https://www.libwork.co.jp/
業種 建設業
決算日 6月末日

企業概要

当社グループは、株式会社Lib Workを中心に連結子会社4社を含む計5社で構成されています。主に「e土地net」などのポータルサイトやYouTubeチャンネルを運営し、デジタルマーケティングを活用した建築請負事業及び不動産販売事業(戸建住宅事業)を展開しています。デジタル技術を駆使して効率的に集客し、コストパフォーマンスの高い住宅を提供することを目指しています。また、戸建関連事業として戸建プラットフォーム事業及び3Dプリンターハウス事業も行っています。さらに、Lib Work事業では、土地検索サイト「e土地net」や平屋サイト「e平屋net」、施工事例サイト「e注文住宅net」などの運営を通じて多角的に集客を図り、コストを抑えた住宅を提供しています。自社ブランド商品としては、「Archt」「Laiton」「陽和」「palette」「Z・E・N」「GLASSA」などがあり、他社とのコラボレーション商品としては「ink」「Afternoon Tea HOUSE」「無印良品の家」などがあります。

事業内容

当社グループの事業内容は以下の通りです。まず、Lib Work事業では、土地検索サイトやYouTubeチャンネルを活用して効率的に集客し、コストパフォーマンスの高い住宅を提供しています。自社ブランド商品や他社とのコラボレーション商品を展開し、差別化された住宅商品を提供しています。次に、戸建プラットフォーム事業では、ハウスメーカーや工務店向けにSaaS型住宅プラン提案サービス「My Home Robo」を提供し、生成AIを活用した図面プラン検索システムやVR機能を備えた顧客向け提案ツールを提供しています。また、3Dプリンターハウス事業では、3Dプリンターを活用した次世代の革新的な建築手法を開発・提供しており、2024年1月には15㎡の平屋住宅「Lib Earth House“modelA”」をリリース予定です。さらに、タクエーホーム事業では、神奈川県を中心に戸建建売販売事業を展開し、土地仕入れの目利き力及び不動産の仕入れから販売までの回転率が優れています。幸の国木材工業事業では、熊本県を中心に戸建住宅メーカー等への木材供給を主力事業とし、木材の仕入れから加工、販売までを自社単独で一気通貫に行えることを強みとしています。最後に、リブサービス事業では、全国の住宅メーカーや工務店向けにIPライセンスサービスを提供し、他社の企業ブランドと提携して新商品の開発基本デザインや素材・設備を設定しています。