株式会社ゼロの業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 9.34 1.61 1.65 2.2
PER(株価収益率) 16.29 8.10 12.5 11.80 10.80 -8.5
ROA(総資産利益率) 7.09 10.10 6.69 8.19 9.0 9.8
ROE(自己資本利益率) 4.19 11.89 5.90 7.69 10.89 41.6
売上高利益率 4.30 6.40 4.80 5.80 6.5 12.1
純利益 2,374百万円 3,626百万円 2,535百万円 3,437百万円 4,150百万円 20.7
売上高 55,513百万円 56,226百万円 53,143百万円 58,967百万円 63,500百万円 7.7
純資産 3,390百万円 25,087百万円 27,119百万円 8.1
総資産 33,673百万円 35,807百万円 37,967百万円 41,776百万円 45,944百万円 10.0

株価の割安性:平均的

この企業のPERは10.8倍、PBRは1.65倍であり、PERは市場平均の15倍を下回り、PBRは市場平均の1倍を上回っています。これにより、PERの観点からは割安、PBRの観点からは割高と判断され、総合的には平均的と見なされます。要因として、売上高や純利益の増加、ROEやROAの改善が挙げられますが、PBRの高さは資産の評価が高いことを示しており、投資家からの期待が反映されている可能性があります。

収益性:高い

当期のROEは10.89%、ROAは9.0%、売上高利益率は6.5%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を超え、ROAも5%を大きく上回っており、売上高利益率も6.5%と健全な水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比7.7%増加しており、特に国内自動車関連事業とヒューマンリソース事業が大きく貢献しています。国内自動車関連事業では、中古車輸送の受託台数が増加し、料金改定や新規子会社の利益寄与がありました。また、ヒューマンリソース事業では新規契約の獲得とMaaS事業の増車が増収に寄与しています。さらに、コスト管理の徹底とデジタル化の推進が収益性向上に寄与しています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは「好調」と判断されます。売上高は前期比7.7%増加し、63,500百万円に達しています。純利益も20.7%増加し、4,150百万円となっています。ROAやROEもそれぞれ9.8%と41.6%の増加を示しており、総資産利益率と自己資本利益率の向上が見られます。売上高利益率も12.1%増加しており、利益率の改善が顕著です。

要因としては、国内自動車関連事業の増収が大きく寄与しています。特に中古車輸送の受託台数が増加し、整備事業や建機回送事業の拡大が業績に貢献しています。また、ヒューマンリソース事業や海外関連事業も増収となり、全体的な売上と利益の増加に寄与しています。さらに、株式会社ソウイングの連結子会社化も利益の純増に寄与しています。

株式会社ゼロの概要や事業内容など

企業名 株式会社ゼロ
URL https://www.zero-group.co.jp/
業種 陸運業
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、2024年6月30日現在、当社及び子会社20社と共同支配企業3社で構成されています。主要な事業セグメントは、国内自動車関連事業、ヒューマンリソース事業、一般貨物事業、海外関連事業に分類されます。当社グループは、2014年6月19日付けで親会社タンチョンインターナショナルリミテッドグループの一角を形成しており、同社グループはアジア地域で自動車の製造・流通・販売を中心に事業展開を行っています。また、当社グループの企業理念は「品質」であり、「安全で良質な輸送・サービス」を提供し、「お客様の期待以上のサービスを創造することにより、豊かな社会の発展に貢献する」ことを掲げています。持続的な成長と発展を通じて企業価値を増大させ、社会、お客様、株主の皆様から継続的に信頼を得られる企業グループを目指しています。

事業内容

当社グループの事業は、国内自動車関連事業、ヒューマンリソース事業、一般貨物事業、海外関連事業の4つのセグメントに分類されます。国内自動車関連事業では、新車および中古車の輸送、バイクの輸送、レンタル建機の回送、納車前整備点検や大型車整備、リースアップ車の入札会運営、中古車オークション会場での検査業務などを行っています。ヒューマンリソース事業では、病院や教育施設での自動車運行管理やドライバーおよび倉庫内作業員の人材派遣を行っています。一般貨物事業では、港湾荷役や運輸・倉庫事業、一般消費財等の3PL事業を展開しています。海外関連事業では、中古車の輸出や中国での新車輸送を行っています。当社グループは、取締役会をはじめ各機関、各社が相互に事業を組み合わせて、自動車流通における総合物流企業・サービスプロバイダーとしてグループシナジー創出と効率化を推進しています。また、サステナビリティ経営を重視し、気候変動や人的資本に関する戦略を実行し、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。