朝日インテック株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 5.76 4.05 -29.6
PER(株価収益率) 87.0 69.40 51.20 58.29 38.79 -33.4
ROA(総資産利益率) 7.69 8.30 7.8
ROE(自己資本利益率) 13.39 12.10 10.19 10.39 11.19 7.7
売上高利益率 14.69 14.80 0.7
純利益 13,276百万円 15,895百万円 19.7
売上高 56,546百万円 61,507百万円 77,748百万円 90,101百万円 107,547百万円 19.4
純資産 18,860百万円 134,300百万円 151,961百万円 13.2
総資産 93,729百万円 115,427百万円 155,127百万円 172,644百万円 191,614百万円 11.0

株価の割安性:割安

この企業は、PERが38.79倍、PBRが4.05倍と市場平均を大きく上回っているため、一般的には割高と判断される可能性があります。しかし、業績の詳細を考慮すると、割安と判断する要因も見受けられます。具体的には、売上高が19.4%増加し、純利益も19.7%増加していることから、企業の成長性が高いことが示されています。また、ROEが11.19%、ROAが8.30%と収益性も高く、これが投資家からの評価を高めていると考えられます。さらに、医療機器分野での強固な市場シェアとグローバル展開が、将来的な成長を期待させる要因となっています。

収益性:高い

当期のROEは11.19%、ROAは8.30%、売上高利益率は14.80%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を超え、ROAも5%を上回っており、売上高利益率も14.80%と非常に健全な水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比19.4%増加しており、特にメディカル事業が大きく貢献しています。メディカル事業では、コロナ禍からの回復による症例数の増加と市場シェアの拡大が見られました。また、海外市場での売上高が大きく増加し、特に循環器領域と非循環器領域での新製品投入が効果を上げています。さらに、研究開発費の増加や新製品の開発が収益性向上に寄与しています。

これらの戦略的取り組みが、収益性の高さを支えています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは「好調」と判断されます。売上高は前期比19.4%増加し、107,547百万円に達しています。純利益も19.7%増加し、15,895百万円となっています。ROAやROEもそれぞれ7.8%と7.7%の増加を見せており、自己資本利益率の改善が見られます。売上高利益率も0.7%増加しており、利益率の向上が確認できます。

要因としては、コロナ禍からの回復による症例数の増加と市場シェアの拡大が挙げられます。特に、海外市場での売上高が大きく増加し、メディカル事業が好調に推移しています。また、外貨高の影響もあり、売上高の増加に寄与しています。さらに、研究開発費の増加や新製品の投入が業績を押し上げています。

朝日インテック株式会社の概要や事業内容など

企業名 朝日インテック株式会社
URL http://www.asahi-intecc.co.jp/
業種 精密機器
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、医療機器分野及び産業機器分野における製品の開発・製造・販売を主な事業としております。 当社及び連結子会社17社で構成され、医療機器分野では低侵襲治療製品(治療用のガイドワイヤー・カテーテル製品)を開発・製造し、国内外で販売しています。産業機器分野では、医療機器や産業機器用の部材を開発・製造し、国内外のメーカーへ販売しています。主要な連結子会社には、ASAHI INTECC THAILAND CO., LTD.、ASAHI INTECC HANOI CO., LTD.、ASAHI INTECC USA, INC.などがあります。非連結子会社及び関連会社も6社存在しますが、重要性が乏しいため記載を省略しています。

事業内容

メディカル事業は、当社グループの主体事業であり、主に血管内治療に使用される低侵襲治療製品(治療用のガイドワイヤー・カテーテル製品)を開発・製造しています。国内では主に直接販売、海外では販売代理店を通じて販売しています。主要な製造拠点はASAHI INTECC THAILAND CO., LTD.、ASAHI INTECC HANOI CO., LTD.、TOYOFLEX CEBU CORPORATIONなどです。販売拠点には朝日インテック株式会社、ASAHI INTECC USA, INC.、ASAHI INTECC EUROPE B.V.などがあります。

デバイス事業は、医療機器分野及び産業機器分野における部材を開発・製造し、国内外のメーカーへ販売しています。主要な製造拠点はメディカル事業と同様にASAHI INTECC THAILAND CO., LTD.、ASAHI INTECC HANOI CO., LTD.、TOYOFLEX CEBU CORPORATIONなどです。販売拠点には朝日インテック株式会社、ASAHI INTECC THAILAND CO., LTD.、Filmecc USA, Inc.などがあります。

当社の技術は、伸線技術、ワイヤーフォーミング技術、コーティング技術、トルク技術をコアとし、これらを応用した製品は循環器系、腹部・末梢・脳血管系などの医療機器製品や、レジャー、建築、自動車など多分野での産業機器製品として活躍しています。研究開発型メーカーとして、素材から完成品までの一貫した開発・製造が可能であり、顧客の幅広い要望に応えることができます。