株式会社オーネックスの業績を有価証券報告書から分析2024-09-30

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 0.29
PER(株価収益率) 93.31 8.72 7.63
ROA(総資産利益率) 2.20 -4.19 -290.9
ROE(自己資本利益率) 0.20 3.0 4.0
売上高利益率 4.09 -7.59 -285.4
純利益 221百万円 -377百万円 -270.5
売上高 5,317百万円 5,066百万円 5,303百万円 5,365百万円 4,967百万円 -7.4
純資産 878百万円 5,654百万円 5,276百万円 -6.7
総資産 10,009百万円 10,183百万円 9,786百万円 9,936百万円 8,887百万円 -10.6

株価の割安性:割安

この企業のPERは前期7.63倍、2期前8.72倍と市場平均の15倍を大きく下回り、割安と判断されます。PBRは前期0.29倍で、こちらも市場平均の1倍を大きく下回り、割安と見なされます。割安の要因としては、売上高の減少(前期比7.4%減)、純利益の大幅な減少(前期比270.5%減)、ROAのマイナス転落(-4.19%)など、業績の悪化が挙げられます。特に、主力取引業界である自動車関連や産業工作機械関連の受注が低調に推移していることが影響しています。

収益性:低い

当期のROEは-4.19%、ROAは-7.59%、売上高利益率は-7.59%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると収益性は低いと判断できます。売上高利益率もマイナスであり、収益性が低いことを示しています。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高が前期比7.4%減少しており、主力取引業界である自動車関連、産業工作機械関連、建設機械関連の受注が低調に推移したことが影響しています。また、エネルギー価格や原材料価格の高騰によりコストが増加し、利益率が低下しています。さらに、前社長の死亡保険金受取による特別利益があったものの、減損損失や繰延税金資産の取崩しに係る法人税等調整額が計上されたことも収益性の低下に寄与しています。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比7.4%減少し、4,967百万円となっています。特に、純利益は前期の221百万円から当期は-377百万円と大幅に減少し、270.5%の減少を記録しています。ROAも2.20%から-4.19%に低下し、売上高利益率も4.09%から-7.59%に急落しています。

要因としては、主力取引業界である自動車関連、建設機械関連、産業工作機械関連の受注が低調に推移したことが挙げられます。また、エネルギー価格や原材料価格の高騰がコストを押し上げ、収益性を圧迫しています。さらに、前社長の死亡保険金受取による特別利益があったものの、減損損失や繰延税金資産の取崩しに係る法人税等調整額が計上されたことも、純利益の大幅な減少に寄与しています。

株式会社オーネックスの概要や事業内容など

企業名 株式会社オーネックス
URL https://www.o-nex.jp/
業種 金属製品
決算日 6月30日

企業概要

株式会社オーネックスは、金属熱処理加工事業および運送事業を主な事業内容とする企業です。連結子会社として株式会社オーネックステックセンターと株式会社オーネックスラインを有し、これらの子会社と共に事業を展開しています。オーネックステックセンターは金属熱処理加工事業を、オーネックスラインは一般貨物運送業を担当しています。企業の経営理念は「品質の追求」、「人間性の尊重」、「社会への貢献」、「夢のある職場」であり、これを基に持続的な企業価値の向上を目指しています。経営戦略としては、熱処理技術力の向上、新しい熱処理技術への取り組み、環境変化に対応した柔軟な事業展開、顧客志向の提案型営業、ITを活用したワークスタイルの変革、人材の育成を掲げています。また、法令遵守の徹底、品質の探求、人材の強化と組織の活性化、営業基盤の拡充、収益性の向上を経営方針としています。

事業内容

オーネックスグループは、金属熱処理加工事業と運送事業を主な事業内容としています。金属熱処理加工事業は、株式会社オーネックスおよび株式会社オーネックステックセンターが担当し、主に自動車関連、産業工作機械関連、建設機械関連の部品の熱処理を行っています。運送事業は、株式会社オーネックスラインが一般貨物運送業の認可を受けて運営しており、オーネックスおよびオーネックステックセンターからの熱処理製品等の運送を委託されています。金属熱処理加工事業においては、環境規制強化やカーボンニュートラルへの取り組みが求められており、太陽光発電システムの設置や熱処理設備の変革を進めています。運送事業では、インバウンド需要の回復やエネルギー価格の高騰に対応し、運行管理の徹底や配車の効率化、エコドライブによる燃費削減に努めています。全体として、持続可能な社会の実現に向けたサステナビリティ活動を推進し、企業価値の向上を図っています。