シンポ株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-24

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 1.15 1.17 2.4
PER(株価収益率) 17.89 16.39 11.5 10.60 12.10 14.2
ROA(総資産利益率) 8.80 8.0 -9.1
ROE(自己資本利益率) 9.5 10.10 9.69 11.39 10.10 -11.4
売上高利益率 10.69 9.19 -14.0
純利益 683百万円 661百万円 -3.2
売上高 5,830百万円 5,498百万円 6,207百万円 6,390百万円 7,211百万円 12.8
純資産 639百万円 6,289百万円 6,787百万円 7.9
総資産 6,099百万円 6,766百万円 7,118百万円 7,716百万円 8,296百万円 7.5

株価の割安性:平均的

この企業のPERは12.10倍、PBRは1.17倍であり、いずれも市場平均に近い値を示しています。PERは15倍、PBRは1倍を目安とすると、PERは割安、PBRはやや割高と判断できます。業績面では、売上高が12.8%増加し、経常利益も5.1%増加していますが、純利益は3.2%減少しています。ROEやROAの低下も見られ、これがPBRのやや高めの評価に影響している可能性があります。総じて、株価は平均的な評価と考えられます。

収益性:平均的

当期のROEは10.10%、ROAは8.0%、売上高利益率は9.19%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEは10%をわずかに上回り、ROAも5%を大きく上回っているため、収益性は平均的から高いと判断できます。

収益性がこの水準にある要因として、売上高が前年同期比12.8%増加し、無煙ロースターの販売や内装工事、アミ洗浄サービスの受注が好調に推移したことが挙げられます。しかし、売上高利益率が前年同期比で低下していることから、コスト管理や価格競争の影響が見られます。特に、人件費の増加や原材料価格の高騰が収益性に影響を与えていると考えられます。

今後の収益性向上には、コスト管理の強化や高付加価値製品の開発が重要です。また、海外市場での拡販や新技術の導入も収益性向上に寄与するでしょう。

業績のトレンド:横ばい

この企業の業績トレンドは「横ばい」と判断されます。売上高は前期比12.8%増加し、7,211百万円に達していますが、純利益は3.2%減少し、661百万円となっています。ROAやROEもそれぞれ8.0%(前期比-9.1%)と10.10%(前期比-11.4%)に低下しています。売上高利益率も14%減少し、利益率の低下が見られます。

要因としては、売上高の増加は無煙ロースターの販売や内装工事、アミ洗浄サービスの好調によるものですが、原材料価格やエネルギー価格の高騰、人件費の増加が利益率に影響を与えています。また、中国市場の低迷も一因と考えられます。これらの要因が利益率の低下と純利益の減少に寄与しています。

シンポ株式会社の概要や事業内容など

企業名 シンポ株式会社
URL https://shinpo.jp/
業種 金属製品
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、当社及び連結子会社1社により構成されており、無煙ロースター関連事業を主な事業として営んでおります。当社及び神府貿易(上海)有限公司は、無煙ロースターの製造販売及びその附帯工事、メンテナンスサービスやアミ洗浄サービスを行っております。無煙ロースターは食材を更に美味しく焼いて、しかも煙らず、臭わずの快適な環境の中で楽しく食していただくシステム機器であります。無煙ロースターは2種類に大きく分かれており、ダクト式無煙ロースターとノンダクト式無煙ロースターがあります。ダクト式無煙ロースターは、肉を焼くプレート(網)周辺部に吸気口を設け、焼肉から生じる煙や臭いをファンで吸収し、吸収された煙は床下をはわしたダクト(管)を通じて屋外に排気する機械です。一方、ノンダクト式無煙ロースターは、煙や臭いを吸気口から吸収するのは同じですが、床下をはわすダクトは不要でファンはロースターに内蔵し、油煙を吸収し、脱臭装置で煙や臭いを除去した上で室内に排気する機械です。

事業内容

当社グループの事業内容は、無煙ロースターの製造販売及びその附帯工事、メンテナンスサービスやアミ洗浄サービスを中心に展開しています。無煙ロースター関連事業の主要な品目別内容は次のとおりです。製品としては、ダクト式無煙ロースター及びノンダクト式無煙ロースターがあり、部材品としては無煙ロースターの部材品(ロストル、焼網、セラミック炭等)があります。また、据付工事として無煙ロースターのトータルシステム設計と据付工事を行い、その他内装工事として焼肉店の内装工事も手掛けています。商品としては、焼肉店関連商品(ロストル、焼網用の洗浄機等)を提供し、アミ洗浄サービスとして焼網の洗浄サービスも行っています。さらに、当社グループは、品質方針として“お客様の立場で、高付加価値・省エネ・省力化の、使い易く安全性の高い高品質な製品を開発し、迅速な納期でお客様にご満足いただける製品を提供する”ことを掲げ、主力製品である「無煙ロースター」の開発並びに製造を行うことで「焼く食文化」の発展に取り組んでいます。また、“環境浄化指向企業”として、焼肉店・焼鳥店や食材調理工場などから排出される排煙・臭気問題を解決する『排気・臭気処理システム』の設計及び品質向上に取り組んでいます。