株式会社ブロードバンドセキュリティの業績を有価証券報告書から分析2024-09-20

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 18.61 4.10 3.49 -14.8
PER(株価収益率) 55.90 46.06 15.52 16.04 15.86 -1.1
ROA(総資産利益率) 8.10 4.40 11.19 11.69 11.0 -6.0
ROE(自己資本利益率) 25.10 12.60 31.5 29.10 24.70 -15.1
売上高利益率 5.19 2.79 6.80 7.09 7.09 0.0
純利益 218百万円 121百万円 352百万円 416百万円 456百万円 9.4
売上高 4,176百万円 4,342百万円 5,217百万円 5,904百万円 6,457百万円 9.4
純資産 294百万円 1,628百万円 2,066百万円 26.9
総資産 2,703百万円 2,786百万円 3,148百万円 3,568百万円 4,128百万円 15.7

株価の割安性:割安

この企業のPERは15.86倍、PBRは3.49倍であり、PERは市場平均に近いものの、PBRは市場平均を大きく上回っています。PERが市場平均に近いことから、利益に対する株価は適正範囲内と考えられますが、PBRが高いことは、純資産に対する株価が高めに評価されていることを示しています。割安と判断される要因としては、売上高や純利益の増加ROEやROAの高い水準が挙げられます。特に、情報セキュリティ市場の拡大や、企業のセキュリティ意識の高まりが業績を支えていると考えられます。

収益性:高い

当期のROEは24.7%、ROAは11.0%、売上高利益率は7.09%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を大きく超え、ROAも5%を大幅に上回っており、売上高利益率も7.09%と健全な水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比9.4%増加しており、特にセキュリティ監査・コンサルティングサービスの売上が大きく伸びたことが寄与しています。また、経営戦略として多様なサービスラインナップを提供し、独立系の強みを活かして最新のセキュリティ技術を取り入れている点も収益性向上に寄与しています。さらに、スキルを持った人員による24時間365日の監視・運用体制が、顧客満足度を高め、契約解除防止に繋がっていることも重要な要因です。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは「好調」と判断されます。売上高は前期比9.4%増加し、6,457百万円に達しています。純利益も同様に9.4%増加し、456百万円となっています。営業利益は29.6%増加し、経常利益も31.4%増加しています。これらの数値は、企業が安定した成長を遂げていることを示しています。

要因としては、情報セキュリティ市場の拡大と、それに伴うセキュリティサービスの需要増加が挙げられます。特に、テレワークの普及やサイバー犯罪の多様化・高度化により、企業や官公庁からのセキュリティ対策のニーズが高まっています。また、地方公共団体向けの新サービス提供や、サプライチェーン向けのセキュリティ対策支援事業の拡大も業績に寄与しています。

株式会社ブロードバンドセキュリティの概要や事業内容など

企業名 株式会社ブロードバンドセキュリティ
URL https://www.bbsec.co.jp/index.html
業種 情報・通信業
決算日 6月末日

企業概要

当社は、企業の情報漏えいリスクを防ぐためのセキュリティサービスを提供する企業です。主要な事業は、情報漏えいの予防や防止、セキュリティ機器の24時間365日体制での遠隔監視、マルウェア検知によるネットワーク遮断などを含みます。サービスは「セキュリティ監査・コンサルティングサービス」、「脆弱性診断サービス」、「情報漏えいIT対策サービス」の3つに分類され、営業形態は直販と代理店経由の二つの形態があります。顧客は大企業や官公庁が中心です。セキュリティ機器マネージドサービスでは、セキュリティ機器を販売し、セキュアメールサービスやマルウェア検知サービスでは海外のセキュリティソフト会社からライセンスを提供されています。脆弱性診断サービスでは一部を外注することもあります。

事業内容

当社の事業内容は以下の通りです:

1. セキュリティ監査・コンサルティングサービス
セキュリティ監査: クレジットカード業界のグローバルセキュリティ基準であるPCI DSSの監査資格を保有し、クレジットカードデータを取り扱う企業に対してセキュリティ監査を実施。
コンサルティングサービス: 情報セキュリティの分析から対策、社内体制や情報システムの改善施策を提供。

2. 脆弱性診断サービス
– 企業のWebサイトに対して擬似攻撃を行い、外部からの侵入や内容の書き換えが可能かどうかを診断。複合的なアプローチで脆弱性の抽出と解決策を提案。

3. 情報漏えいIT対策サービス
セキュリティ機器マネージドサービス: 24時間365日体制でセキュリティ機器を運用・監視。
セキュアメールサービス: クラウド型のメールセキュリティサービス。
EDR-MSS: 次世代型エンドポイントセキュリティ製品に対する24時間365日体制のMSS。
標的型メール攻撃訓練サービス: 標的型メール攻撃に対する耐性を調査。
SIEM構築及び運用支援サービス: ウイルス感染を防ぐためのサービス。
デジタルフォレンジックサービス: 情報漏えいが発生した場合の緊急対応サービス。

これらのサービスを通じて、企業の情報セキュリティを強化し、情報漏えいリスクから守ることを目指しています。