株式会社自重堂の業績を有価証券報告書から分析2024-09-30

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 0.68 0.83 20.7
PER(株価収益率) 11.10 13.19 6.5 10.39 15.80 51.9
ROA(総資産利益率) 5.80 4.80 -17.2
ROE(自己資本利益率) 5.09 4.69 8.30 6.80 5.30 -22.1
売上高利益率 13.80 12.0 -13.0
純利益 2,455百万円 2,016百万円 -17.9
売上高 18,467百万円 17,882百万円 16,983百万円 17,742百万円 16,864百万円 -5.0
純資産 2,982百万円 37,101百万円 38,326百万円 3.3
総資産 38,205百万円 38,993百万円 40,069百万円 42,291百万円 41,614百万円 -1.6

株価の割安性:平均的

この企業のPERは15.80倍、PBRは0.83倍であり、PERは市場平均の15倍に近く、PBRは1倍を下回っています。これにより、株価は平均的と判断されます。要因として、売上高や純利益の減少、ROEやROAの低下が挙げられます。特に、売上高が前期比で5%減少し、純利益も17.9%減少しています。これらの業績低下が株価に影響を与え、割安感を抑えていると考えられます。

収益性:低い

当期のROEは5.3%、ROAは4.8%、売上高利益率は12.0%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると低いと判断できます。売上高利益率は12.0%と比較的高いものの、ROEとROAが低いため、全体的な収益性は低いと評価されます。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高が前期比5%減少しており、成長が見られないことが挙げられます。また、原材料費や物流コストの上昇が利益率に悪影響を与えています。さらに、デリバティブ評価損の増加も経常利益を圧迫しています。これらの要因が収益性の低さに寄与していると考えられます。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比5.0%減少し、16,864百万円となっています。純利益も17.9%減少し、2,016百万円に落ち込んでいます。ROAやROEもそれぞれ17.2%と22.1%減少しており、自己資本利益率の低下が見られます。また、売上高利益率も13.0%減少しており、利益率の低下が顕著です。

要因としては、原材料・エネルギー価格の高騰や、ウクライナ情勢、中東情勢の緊迫化などが挙げられます。これにより、仕入コストが上昇し、利益率が低下しています。また、ユーザー企業の経費削減意識の高まりにより、更新需要が伸び悩んでいることも影響しています。さらに、デリバティブ評価損の増加も経常利益の減少に寄与しています。

株式会社自重堂の概要や事業内容など

企業名 株式会社自重堂
URL https://www.jichodo.co.jp/
業種 繊維製品
決算日 6月30日

企業概要

株式会社自重堂は、ユニフォーム及びメンズウェアの企画、製造、販売を主な事業内容とする企業です。グループは、株式会社自重堂を中心に、子会社2社および関連会社2社で構成されています。連結経営指標として、売上高は2020年から2024年にかけて減少傾向にあり、2024年には16,863,582千円となりました。経常利益は2023年にピークを迎えた後、2024年には2,947,782千円に減少しました。自己資本比率は年々上昇し、2024年には92.1%に達しています。従業員数は減少傾向にあり、2024年には185人となりました。企業の財政状態は安定しており、総資産額は41,614,111千円、純資産額は38,326,072千円です。

事業内容

株式会社自重堂の事業は、ユニフォーム及びメンズウェアの製造と販売に特化しています。製造業務は、ユニフォーム製品及びメンズウェア製品の一貫生産及びパーツの組立てを行い、主要な製造拠点としては、株式会社玄海ソーイングと南山自重堂防護科技有限公司があります。販売業務は、ユニフォーム製品及びメンズウェア製品の販売を行い、主要な販売会社としては、株式会社ライオン屋と立川繊維株式会社があります。また、輸入業務も行っており、海外製品の開発輸入を担当しています。事業の単一セグメントとして、衣料品製造販売事業を展開しており、持続可能な社会実現を目指して、環境配慮型商品の開発や広域認定制度を活用した使用済商品の回収再資源化を推進しています。さらに、物流倉庫への太陽光発電の導入やLED照明への切り替えなど、SDGsへの対応も進めています。