株式会社アクシーズの業績を有価証券報告書から分析2024-09-19

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 0.86 0.80 -6.6
PER(株価収益率) 7.80 7.80 9.30 12.10 13.5 11.6
ROA(総資産利益率) 6.19 5.09 -17.7
ROE(自己資本利益率) 13.5 14.69 10.80 7.30 6.09 -16.4
売上高利益率 5.90 4.80 -18.6
純利益 1,410百万円 1,239百万円 -12.1
売上高 19,770百万円 21,160百万円 21,725百万円 24,101百万円 25,836百万円 7.2
純資産 452百万円 19,750百万円 20,723百万円 4.9
総資産 17,956百万円 20,197百万円 21,408百万円 22,636百万円 24,451百万円 8.0

株価の割安性:平均的

この企業のPERは13.5倍、PBRは0.80倍であり、PERは市場平均の15倍を下回り、PBRも1倍を下回っています。これにより、株価は平均的と判断されます。割安性の要因として、売上高は増加しているものの、純利益やROE、ROAが減少していることが挙げられます。特に、飼料原料価格の高騰や人件費の増加が利益率に影響を与えていることが考えられます。これらの要因が投資家の評価に影響を与え、株価が市場平均に近い水準にとどまっていると推測されます。

収益性:低い

当期のROEは6.09%、ROAは5.09%、売上高利益率は4.80%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEは10%を大きく下回り、ROAは5%をわずかに上回っているため、収益性は低いと判断できます。売上高利益率も4.80%と低めです。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、飼料原料価格の高騰や人件費の増加がコストを押し上げていることが挙げられます。また、設備投資による減価償却費の増加も利益を圧迫しています。さらに、鶏肉相場の緩みや競争激化により、売上高は増加しているものの、利益率が低下しています。これらの要因が収益性の低さに寄与しています。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比7.2%増加し、成長を見せていますが、純利益は12.1%減少し、ROAやROEも大幅に低下しています。特に、ROEは前期の7.3%から当期の6.1%に低下しており、自己資本利益率の低下が見られます。また、売上高利益率も18.6%減少しており、利益率の低下が顕著です。

要因としては、飼料原料価格の高騰や人件費の増加が挙げられます。特に、飼料原料価格の高止まりが売上原価を押し上げ、利益率の低下に寄与しています。また、設備投資による減価償却費の増加も影響しています。これらのコスト増加が、売上高の増加にもかかわらず、利益の減少を引き起こしています。

株式会社アクシーズの概要や事業内容など

企業名 株式会社アクシーズ
URL https://www.kagojob.jp/facility/detail/979/
業種 水産・農林業
決算日 6月30日

企業概要

株式会社アクシーズは、鶏肉の製造販売を主たる業務とする企業であり、連結子会社7社および関連会社1社を含むグループを形成しています。グループ全体で、飼料製造から種鶏飼育、雛生産、ブロイラー飼育、鶏肉加工、鶏肉加工食品製造および外食までの一貫した事業運営体制を構築しています。主要な経営指標としては、売上高が2020年から2024年にかけて増加傾向にあり、2024年には258億36百万円に達しました。一方で、経常利益や当期純利益は減少傾向にあります。自己資本比率は高水準を維持しており、2024年には84.8%となっています。従業員数は2024年時点で1320人であり、平均臨時雇用者数は825人です。企業の経営方針としては、安心して食べられ、健康に良い食品を提供することを重視しており、良質な鶏肉の安価かつ継続安定的な供給を通じて社会に貢献することを目指しています。

事業内容

株式会社アクシーズの事業は、食品事業、外食事業、エネルギー事業の3つのセグメントに分かれています。食品事業では、安全性が高く、消費者のニーズに適合した鶏肉を安定的に供給するため、無投薬飼育や直営肥育施設での飼育を行っています。また、鶏肉を原料とした加工食品の製造販売も行っており、唐揚げやチキンナゲットなどの製品を提供しています。さらに、ゼオライト製品やシラスバルーンの製造販売、鶏肉加工過程で発生する不可食部位のリサイクルも実施しています。外食事業では、日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社および日本ピザハット株式会社のフランチャイズ店舗を経営しています。エネルギー事業では、再生可能エネルギーの供給を行っており、鶏の排泄物をエネルギー原料として利用し、発生した電気や蒸気を食品工場で利用するなど、環境保全に取り組んでいます。研究開発活動も積極的に行っており、飼育技術の改良や新製品の開発に注力しています。