コーア商事ホールディングス株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-30

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 1.30 1.11 -14.8
PER(株価収益率) 10.89 12.65 12.06 10.17 9.46 -7.0
ROA(総資産利益率) 9.39 9.19 -2.1
ROE(自己資本利益率) 12.30 13.5 13.30 13.60 12.80 -5.9
売上高利益率 12.19 13.30 9.0
純利益 2,687百万円 2,946百万円 9.6
売上高 16,034百万円 17,816百万円 20,353百万円 22,053百万円 22,134百万円 0.4
純資産 522百万円 20,923百万円 25,052百万円 19.7
総資産 22,902百万円 24,805百万円 26,250百万円 28,464百万円 32,004百万円 12.4

株価の割安性:割安

この企業は、PERが9.46倍PBRが1.11倍と市場平均を下回っており、割安と判断されます。割安の要因としては、売上高が前期比0.4%増とほぼ横ばいである一方、純利益が9.6%増加していることが挙げられます。また、ROEが12.8%と高水準を維持していることも、企業の収益性が高いことを示しています。さらに、医薬品製造販売事業の増産や新規受託案件の獲得により、今後の成長が期待される点も評価されます。結論として、株価は割安と見られますが、業績の安定性と成長性が投資家に評価されていると考えられます。

収益性:高い

当期のROEは12.80%、ROAは9.19%、売上高利益率は13.30%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を超え、ROAも5%を上回っており、売上高利益率も13.30%と非常に健全な水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比0.4%増加しており、特に医薬品製造販売事業が好調に推移しています。注射剤の主力製品の増産や同業他社からの代替需要が売上増加に寄与しました。また、コスト削減や販売価格の見直し、量産体制の推進による生産効率の向上も収益性向上に貢献しています。さらに、円安や燃料価格高騰の影響を受けつつも、増産や収率向上による生産性の改善が利益確保に寄与しています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは「好調」と判断されます。売上高は前期比0.4%増加し、22,134百万円に達しています。純利益は前期比9.6%増加し、2,946百万円となっています。営業利益も前期比3.1%増加し、4,382百万円、経常利益は前期比6.7%増加し、4,368百万円となっています。これらの数値は、企業が安定した成長を遂げていることを示しています。

要因としては、医薬品製造販売事業の増産や、新規採用品目の増加が大きく寄与しています。特に、注射剤の主力製品の販売数量が増加し、既存製品も好調に推移しています。また、円安や燃料価格高騰によるコスト増加にもかかわらず、生産性の改善やコスト削減努力が功を奏しています。

コーア商事ホールディングス株式会社の概要や事業内容など

企業名 コーア商事ホールディングス株式会社
URL https://www.koashoji-hd.com/index.html
業種 卸売業
決算日 6月末日

企業概要

当社グループは、コーア商事ホールディングス株式会社を中心に、コーア商事株式会社、コーアイセイ株式会社、コーアバイオテックベイ株式会社の3つの連結子会社で構成されています。主な事業は、医薬品の原薬の仕入販売、製剤の製造販売および受託製造です。特にジェネリック医薬品の分野で高品質かつ安価な製品を提供し、医薬品業界における多様なニーズに対応しています。企業理念として「ジェネリックのベストパートナー」を掲げ、超高齢社会における医薬品の安定供給を目指しています。2024年6月期の連結売上高は221億円、連結営業利益は43億円を達成し、2030年には連結売上高400億円、連結営業利益80億円を目標としています。従業員数は289名で、女性管理職の割合は25%です。

事業内容

当社グループの事業は大きく分けて原薬販売事業と医薬品製造販売事業の2つに分類されます。原薬販売事業では、医薬品の原材料である原薬を主に輸入し、国内外の製薬会社に供給しています。特にジェネリック医薬品の原薬に強みを持ち、顧客の研究開発段階からの提案・支援活動も行っています。医薬品製造販売事業では、コーアイセイ株式会社とコーアバイオテックベイ株式会社が医療用医薬品や一般用医薬品の製造販売および受託製造を行っています。特に注射剤の製造に注力しており、高薬理活性注射剤の生産設備を保有しています。また、ジェネリック医薬品の開発・製造も積極的に行い、国内外の医薬品メーカーと幅広く取引を行っています。研究開発活動も活発で、高付加価値ジェネリック医薬品の開発を進めています。