株式会社ギックスの業績を有価証券報告書から分析2024-09-30

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 3.22
PER(株価収益率) 73.66
ROA(総資産利益率) 3.70
ROE(自己資本利益率) 4.59
売上高利益率 4.19
純利益 88百万円
売上高 2,118百万円
純資産 286百万円 2,012百万円 603.6
総資産 2,352百万円

株価の割安性:割高

この企業は、PERが73.66倍PBRが3.22倍と市場平均を大きく上回り、割高と判断されます。割高の要因としては、データインフォームド事業の成長期待、DX推進による需要増加、ROE4.59%、ROA3.70%という収益性、そして大手企業との長期契約や新規プロダクトの開発が挙げられます。これらの要素が投資家からの評価を高め、株価上昇につながっています。

収益性:低い

当期のROEは4.59%、ROAは3.70%、売上高利益率は4.19%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると低いと判断できます。売上高利益率も4.19%と低めです。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高は2,118百万円と一定の規模がありますが、純利益が88百万円と低いため、利益率が低くなっています。また、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナス62,514千円であることから、コスト管理や運転資金の効率化に課題があると推測されます。さらに、投資活動や財務活動によるキャッシュ・フローもマイナスであり、資金運用の効率性にも改善の余地があると考えられます。

これらの要因を踏まえ、収益性の向上には、コスト管理の強化や高収益案件の獲得が必要です。また、運転資金の効率化や資金運用の見直しも重要です。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは好調と判断できます。当期の売上高は2,117,723千円であり、前期の1,686,061千円から大幅に増加しています。純利益も88,195千円と、前期の245,160千円から減少しているものの、全体的な売上の増加が顕著です。特に、純資産が286,000千円から2,012,000千円に大幅に増加しており、自己資本比率も84.1%と高水準を維持しています。

要因としては、データインフォームド事業の拡大が挙げられます。特に、既存クライアント企業におけるDIサービスの利用継続・拡大や新規プロダクトの推進が順調に進展していることが大きく寄与しています。また、新たな合弁会社の設立や積極的なマーケティング活動も売上増加に貢献しています。

株式会社ギックスの概要や事業内容など

企業名 株式会社ギックス
URL https://www.gixo.jp/
業種 サービス業
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、戦略コンサルティングと高度なアナリティクス能力を組み合わせた新しいタイプのプロフェッショナルサービス集団です。クライアント企業の経営課題解決や競争力強化のために、データを用いて物事を理解・判断する「データインフォームド」を推進しています。「あらゆる判断を、Data-Informedに。」を企業の目的として掲げ、クライアント企業の判断業務の変革を支援しています。デジタル技術を用いてユーザーの体験を変化させることがDXの本質であると考え、最新のデジタル技術を活用しながら人間の思考能力を拡張し、より高度で精度の高い判断を可能とする環境を築き上げることを目指しています。創業以来蓄積され続けている「戦略コンサルティング」「データ・サイエンス」「データ・エンジニアリング」そして「プロダクト開発」の4つのケイパビリティを有機的に連携させ、各業界の大手企業のDI変革を支援しています。

事業内容

当社グループの事業はData-Informed事業の単一セグメントであり、提供するサービスは「個別課題解決」と「共通課題解決」に分類されます。「個別課題解決」は、クライアント企業の状況に応じたデータ活用の判断を支援する「DIコンサルティング」と、データ活用の仕組みを構築・運用する「DIプラットフォーム」の2つのサービスで構成されます。「共通課題解決」は、DIコンサルティングやDIプラットフォームで得られたノウハウやツールを活用し、ソフトウェア・サービスである「DIプロダクト」を提供しています。「DIコンサルティング」では、クライアント企業の経営課題をデータを用いて論理的・合理的に判断し、課題を計算可能な問いとして再定義することを重視しています。「DIプラットフォーム」では、クライアント企業が日常の判断に用いることができる仕組みを構築し、業務変革を推進します。「DIプロダクト」では、特定業界や社会一般に共通する課題に対する解決策としてプロダクトを開発し提供しています。これらのサービスを通じて、クライアント企業の業務効率向上や競争力強化を実現し、事業成長を後押ししています。