西川計測株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-30

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 28.11 1.33 1.52 13.9
PER(株価収益率) 9.0 11.60 13.80 13.10 11.0 -16.0
ROA(総資産利益率) 6.69 5.80 4.90 5.69 8.0 40.4
ROE(自己資本利益率) 13.39 11.30 8.80 10.69 15.10 41.1
売上高利益率 4.69 4.5 3.90 4.90 6.90 40.8
純利益 1,502百万円 1,371百万円 1,160百万円 1,549百万円 2,528百万円 63.2
売上高 31,667百万円 30,473百万円 29,462百万円 31,923百万円 36,418百万円 14.1
純資産 569百万円 15,181百万円 18,275百万円 20.4
総資産 22,343百万円 23,552百万円 23,918百万円 27,069百万円 31,588百万円 16.7

株価の割安性:平均的

この企業のPERは11.0倍、PBRは1.52倍であり、PERは市場平均の15倍を下回り、PBRは市場平均の1倍を上回っています。これらの指標から、株価は平均的と判断されます。割安性の要因として、ROEが15.10%、ROAが8.0%と高い収益性を示しており、売上高利益率も6.90%と改善しています。また、売上高や純利益が大幅に増加していることから、業績が好調であることが影響していると考えられます。これらの要素が投資家からの評価を高め、株価が市場平均に近い水準で推移していると推測されます。

収益性:高い

当期のROEは15.10%、ROAは8.0%、売上高利益率は6.90%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を大きく超え、ROAも5%を上回っており、売上高利益率も6.90%と健全な水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比14.1%増加しており、特に制御・情報機器システム部門や産業機器・その他部門の売上が大きく伸びています。さらに、エンジニアリング力を伴う付加価値の高い案件の増加により、売上総利益も増加しています。また、販売費及び一般管理費の増加を抑えつつ、売上高に対する比率を低減させることができた点も収益性向上に寄与しています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは好調と判断できます。売上高は前期比14.1%増加し、36,418百万円に達しています。純利益は63.2%増加し、2,528百万円となっており、ROAやROEもそれぞれ40.4%および41.1%増加しています。売上高利益率も40.8%増加しており、利益率の向上が見られます。

要因としては、ライフライン関連の設備更新案件や化学プラント向けの大型案件の完成が売上高の増加に寄与しています。また、自動車業界向けの需要拡大や半導体、化学、石油関連の研究開発投資需要の継続も業績に貢献しています。さらに、次世代モビリティ開発に向けた投資需要の継続も売上高の増加に寄与しています。

西川計測株式会社の概要や事業内容など

企業名 西川計測株式会社
URL https://www.nskw.co.jp/
業種 卸売業
決算日 6月30日

企業概要

当社は、制御・情報機器システム、計測器、理化学機器、産業機器・その他の商品販売を行っており、これらの販売に伴うエンジニアリング、ソフトウェア製作、計装工事、保守サービスも一括して提供しています。主要な仕入先としては、横河電機株式会社、横河ソリューションサービス株式会社、アジレント・テクノロジー株式会社があり、これらの企業から主な商品を仕入れています。事業の内容は、制御・情報機器システム、計測器、理化学機器、産業機器・その他の品目別に分類されており、各分野での専門的なサービスを提供しています。従業員数は408名で、平均年齢は42.3歳、平均勤続年数は16.9年、平均年間給与は10,435千円です。労働組合は結成されていませんが、労使関係は円満に推移しています。

事業内容

当社の事業は以下の4つの主要分野に分かれています:
1. **制御・情報機器システム**:プロセスオートメーション(PA)およびファクトリーオートメーション(FA)の制御用コンピュータおよびシステム、温度計、流量計などの検出機器、調節計、シーケンサーなどの制御機器、エンジニアリング、ソフトウェア製作、計装工事、保守サービスを提供。
2. **計測器**:各種電気測定器(電流計、電圧計、電力測定器、記録計など)、オシロスコープ、通信測定器、計測システムを取り扱う。
3. **理化学機器**:ガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフなどの有機化学分析装置、ICP質量分析装置などの無機分析装置、分析データ用ソフトウェアの製作。
4. **産業機器・その他**:環境試験装置、油圧機器、空圧機器、産業ロボット、恒温槽、受託計測などを提供。

当社は、これらの分野においてエンジニアリング商社としての課題解決能力を最大限に発揮し、成長基盤の確立を目指しています。また、2022年度から2025年度までの中期経営計画「Strong & Expanding 2025(SE2025)」を策定し、既存ビジネスの深耕と成長ビジネスの拡大、R&Dビジネスのソリューション付加、DX、IoT、AIの独自の付加価値提供、経営基盤の強化と推進を基本戦略としています。特に、電気・水道・ガスなどの社会インフラや環境問題への取り組みを基幹ビジネスと位置づけ、一層の推進を図っています。