株式会社リファインバースグループの業績を有価証券報告書から分析2024-09-26

相対年度 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名        
PBR 19.82
PER(株価収益率) 22.78 523.80
ROA(総資産利益率) -13.30 0.10
ROE(自己資本利益率) 33.5 8.19
売上高利益率 -11.30 0.10
純利益 -505百万円 5百万円
売上高 3,733百万円 4,472百万円 3,853百万円 -13.8
純資産 153百万円 100百万円 130百万円 30.6
総資産 3,253百万円 3,783百万円 3,366百万円 -11.0

株価の割安性:割高

この企業のPERは523.80倍、PBRは19.82倍と、いずれも市場平均を大きく上回っており、割高と判断されます。割高の要因としては、企業が廃棄物の再資源化という独自のビジネスモデルを持ち、環境問題への対応が注目されていることが挙げられます。また、ROEが8.19%と一定の収益性を示していることや、純利益が黒字転換したことも投資家の期待を高めている要因と考えられます。しかし、売上高の減少や経常利益の大幅な減少が見られ、業績の安定性には課題が残るため、慎重な評価が必要です。

収益性:低い

当期のROEは8.19%、ROAは0.10%、売上高利益率は0.10%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEは10%を下回り、ROAも5%を大きく下回っているため、収益性は低いと判断できます。売上高利益率も0.10%と非常に低い水準です。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高が前期比13.8%減少しており、特に素材ビジネスと資源ビジネスの両方で売上が減少しています。また、営業利益が前期比84.5%減少し、経常利益も96.3%減少しています。これにより、純利益はわずか5百万円にとどまっています。さらに、前期に比べて特別損失が大幅に減少したものの、依然として経営成績に大きな影響を与えています。

これらの要因を踏まえ、収益性の向上には、売上高の回復とコスト管理の強化が必要です。また、新規事業の推進や既存事業の効率化も重要な課題です。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比13.8%減少し、3,853百万円となっています。営業利益は84.5%減少し32百万円、経常利益は96.3%減少し6百万円となっています。特に、親会社株主に帰属する当期純利益は前期の-505百万円から5百万円に改善しましたが、依然として低水準です。

要因としては、素材ビジネスにおける需給ギャップや新規案件の受注遅れが挙げられます。また、資源ビジネスでは前期に実施した買収後の取引条件見直しにより取引件数が減少し、売上高が減少しました。これらの要因が業績の悪化に寄与しています。

株式会社リファインバースグループの概要や事業内容など

企業名 株式会社リファインバースグループ
URL https://r-inverse.com/
業種 サービス業
決算日 6月30日

企業概要

当社は、従来の廃棄物処理モデルの変革を進め、新しい産業を創出することで社会の持続的発展に寄与することを目的に設立されました。当社グループは、素材再生企業として独自技術によるユニークなビジネスモデルでマテリアルリサイクルを実現して参りましたが、資源循環において新たな付加価値を創造するサーキュラープラットフォームの形成に向けて、グループ企業の総力を結集して社会の持続的発展に寄与して参ります。当社は、主に廃棄物の再資源化を行う子会社の株式を保有することにより、当該会社の事業活動を管理し、その経営の支援や指導を行うことを事業としております。当社グループは、連結子会社4社(リファインバース株式会社、株式会社ジーエムエス、株式会社コネクション、リファインマテリアル株式会社)で構成されており、事業区分は素材ビジネス並びに資源ビジネスとなっております。

事業内容

素材ビジネスは、リファインバース株式会社及びリファインマテリアル株式会社が行っており、使用済みカーペットタイルの再資源化に着目し、廃棄されたカーペットタイルに対して独自技術により再生処理を行い再度カーペットタイルの製造に利用できる合成樹脂製品として販売しております。また、カーペットタイルの再資源化により排出されるナイロンを利用して、製鉄所で使用する製鋼副資材を生産、販売する事業や、使用済みの漁網やエアバッグの工場端材を再資源化して、再生ナイロン樹脂製品として販売する事業、廃棄物処理問題の課題解決に向けたノウハウのライセンス供与、技術指導、コンサルティングを行うソリューション事業など、再資源化事業における領域の拡大を図っております。また、今後はケミカルリサイクル向け原料プラスチックの販売事業を進めてまいります。

資源ビジネスは、リファインバース株式会社、株式会社ジーエムエス及び株式会社コネクションが行っており、主として、首都圏で排出される建築系廃棄物の収集運搬・中間処理を行っております。また、ケミカルリサイクル向け廃プラスチックの調達網の構築により、資源循環の取組みを加速しております。