レジル株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名        
PBR 3.65
PER(株価収益率) 15.30
ROA(総資産利益率) 9.0 11.30 25.6
ROE(自己資本利益率) 30.79 23.39 27.39 17.1
売上高利益率 2.79 5.09 82.1
純利益 1,344百万円 1,988百万円 47.9
売上高 30,990百万円 48,867百万円 38,709百万円 -20.8
純資産 100百万円 6,223百万円 8,332百万円 33.9
総資産 15,361百万円 14,949百万円 17,519百万円 17.2

株価の割安性:割高

この企業のPERは15.30倍で市場平均に近いものの、PBRは3.65倍と市場平均を大きく上回っており、割高と判断されます。割高の要因としては、ROEが27.39%と高水準であること、ROAも11.30%と高い収益性を示していることが挙げられます。また、売上高利益率が5.09%と前期比で82.1%増加しており、純利益も47.9%増加していることから、業績の改善が評価されていると考えられます。これらの要素が投資家からの評価を高め、株価上昇につながっていると推測されます。

収益性:高い

当期のROEは27.39%、ROAは11.30%、売上高利益率は5.09%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を大きく上回り、ROAも5%を超えており、売上高利益率も健全な水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高は前期比で減少していますが、純利益が47.9%増加しており、効率的なコスト管理や高収益案件の増加が推測されます。また、エネルギーDX事業やグリーンエネルギー事業の成長が収益性向上に寄与していると考えられます。特に、再生可能エネルギーの取り組みや市場価格連動型料金プランの導入が、安定した収益を確保する要因となっています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは「好調」と判断されます。売上高は前期比20.8%減少していますが、純利益は47.9%増加し、ROAやROEもそれぞれ25.6%と17.1%増加しています。特に、売上高利益率が82.1%増加しており、利益率の向上が顕著です。

要因としては、営業利益と経常利益の増加が挙げられます。営業活動によるキャッシュ・フローも増加しており、効率的な経営が行われていることが示唆されます。また、分散型エネルギー事業やグリーンエネルギー事業の成長が業績に大きく貢献していると考えられます。特に、マンション一括受電サービスの安定した収益基盤と新たなマンション防災サービスの導入が、今後の成長を支える要因となっています。

レジル株式会社の概要や事業内容など

企業名 レジル株式会社
URL https://rezil.co.jp/
業種 電気・ガス業
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、当社および連結子会社である中央電力ソリューション株式会社および中央電力エナジー株式会社の計3社で構成されています。主にマンション向けに受変電設備を設置し電力供給を行う分散型エネルギー事業、法人の脱炭素化支援や電力供給を行うグリーンエネルギー事業、電力会社等のエネルギー企業の後方業務のDXによる業務改革支援を行うエネルギーDX事業を展開しています。2024年4月24日に東京証券取引所グロース市場に上場し、安定的な収益基盤を持ちながら成長領域への投資を進めています。特に、マンション一括受電サービスを基盤とし、マンション防災サービスの提供を開始するなど、新たなサービス展開にも注力しています。また、再生可能エネルギーの利用拡大やエネルギーDX事業の強化を通じて、持続可能な社会の実現を目指しています。

事業内容

当社グループの事業は主に以下の3つのセグメントに分かれています。

分散型エネルギー事業では、マンション一括受電サービスを主力とし、マンション内に受変電設備を設置して高圧電力を低圧電力に変換し、各世帯や共用部分に供給します。これにより、マンション全体での電気料金削減を実現しています。また、マンション防災サービスも提供しており、太陽光発電設備や蓄電池設備を設置し、災害時にも電力供給を行う仕組みを構築しています。

グリーンエネルギー事業では、再生可能エネルギーを中心とした電力小売サービスを展開しています。主に中小企業を対象に、外部調達した電力を大手電力会社と比較して廉価に供給しています。また、非化石証書を購入することで、供給する電力の再生可能エネルギー比率を高める取り組みも進めています。

エネルギーDX事業では、エネルギー業界の事業者向けに業務受託サービスを提供しています。自社設備の保安・点検業務を活用した電気保安管理サービスや、料金請求・収納代行業務、問合せ・コールセンター業務などのDX支援サービスを展開しています。これにより、エネルギー関連企業の業務効率化や改善を支援しています。

各事業セグメントは相互に関連し合い、シナジーを発揮することで、事業の成長と持続可能な社会の実現を目指しています。