レーザーテック株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 17.80 21.51 20.8
PER(株価収益率) 84.69 101.09 58.59 42.09 55.09 30.9
ROA(総資産利益率) 17.0 21.79 28.2
ROE(自己資本利益率) 30.79 40.79 38.90 50.79 45.40 -10.6
売上高利益率 30.20 27.70 -8.3
純利益 46,164百万円 59,076百万円 28.0
売上高 42,572百万円 70,248百万円 90,378百万円 152,832百万円 213,506百万円 39.7
純資産 931百万円 109,142百万円 151,315百万円 38.6
総資産 81,794百万円 118,725百万円 178,629百万円 271,574百万円 271,288百万円 -0.1

株価の割安性:割高

この企業は、PERが55.09倍PBRが21.51倍と市場平均を大きく上回り、割高と判断されます。割高の要因としては、半導体関連装置の需要増加やEUVリソグラフィ技術の進展に伴う成長期待、ROE45.4%、ROA21.79%という高い収益性、売上高の39.7%増加などが挙げられます。これらの要素が投資家からの評価を高め、株価上昇につながっています。

収益性:高い

当期のROEは45.40%、ROAは21.79%、売上高利益率は27.70%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を大きく超え、ROAも5%を大幅に上回っており、売上高利益率も27.70%と非常に高い水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比39.7%増加しており、特に半導体関連装置の売上が大きく伸びています。また、研究開発費の増加により新製品の投入が進み、競争力のある製品ラインナップが収益性向上に寄与しています。さらに、ファブライト戦略により製造コストを抑えつつ、リードタイムの短縮やサービスビジネスの拡大が売上最大化に貢献しています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは「好調」と判断されます。売上高は前期比39.7%増加し、213,506百万円に達しています。純利益も28%増加し、59,076百万円となっています。経常利益も28.8%増加し、82,021百万円に達しています。これらの数値は、企業が大幅な成長を遂げていることを示しています。

要因としては、半導体関連装置の売上が前期比39.0%増加し、サービスの売上も53.1%増加していることが挙げられます。また、研究開発費の増加により新製品の投入が進み、特にEUV関連製品の需要が高まっていることが業績に大きく寄与しています。さらに、主要顧客である台湾セミコンダクターやインテル、サムスンからの受注が増加していることも好調の要因です。

レーザーテック株式会社の概要や事業内容など

企業名 レーザーテック株式会社
URL https://www.lasertec.co.jp/
業種 電気機器
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、光応用技術を用いた半導体関連およびその他の検査・測定装置等の設計、製造、販売並びにこれらに係るサービスを主な事業内容としています。半導体関連装置およびその他の装置等の設計、製造は当社が行い、販売は地域ごとに連結子会社が担当しています。北米および欧州地域ではLasertec U.S.A., Inc.、韓国ではLasertec Korea Corp.、台湾ではLasertec Taiwan, Inc.、中国ではLasertec China Co., Ltd.、シンガポールおよびマレーシアではLasertec Singapore Pte. Ltd.がそれぞれ販売およびサービスを提供しています。当社グループの従業員数は2024年6月30日現在で1017人であり、研究開発やサービス体制の強化を目的とした採用が進められています。経営理念として「世の中にないものをつくり、世の中のためになるものをつくる」を掲げ、半導体・EUVをはじめとする先端分野の市場向けに光応用技術を用いた各種検査・計測システムを提供しています。中期ビジョンとして「世界中のお客さまから真っ先に声をかけて頂ける」会社を目指し、光技術を中心に精密機構、エレクトロニクス、ソフトウエアの先進技術を複合させたソリューションを迅速に提供することを目指しています。

事業内容

当社グループは、光応用技術を用いた半導体関連およびその他の検査・測定装置等の設計、製造、販売およびサービスを主な事業内容としています。半導体関連装置およびその他の装置等の設計、製造は当社が行い、販売は地域ごとに連結子会社が担当しています。北米および欧州地域ではLasertec U.S.A., Inc.、韓国ではLasertec Korea Corp.、台湾ではLasertec Taiwan, Inc.、中国ではLasertec China Co., Ltd.、シンガポールおよびマレーシアではLasertec Singapore Pte. Ltd.がそれぞれ販売およびサービスを提供しています。当社グループの技術は、光応用技術をコアに、エレクトロニクス、精密機構、画像処理などの周辺技術を融合させたオプトメカトロニクスと呼ばれる複合技術で、半導体マスク欠陥検査装置やマスクブランクス欠陥検査/レビュー装置、レーザー顕微鏡、EUVマスク欠陥検査装置などの製品開発に活用されています。新製品の開発にあたっては、既存顧客や研究開発機関の要望を的確に捉え、独創的な視点と技術で迅速にソリューションを提供することを目指しています。当連結会計年度の研究開発費の総額は12,165百万円であり、光学技術を進化させた製品を生み出しています。具体的な新製品としては「高輝度EUVプラズマ光源 URASHIMA」や「アクティニックEUVパターンマスク欠陥検査装置 ACTIS A300シリーズ」、「ビア深さ測定装置 VIANCAシリーズ」などがあります。