株式会社鈴木の業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 0.66 0.92 38.9
PER(株価収益率) 8.30 6.84 5.38 6.92 8.94 29.3
ROA(総資産利益率) 6.59 7.19 9.1
ROE(自己資本利益率) 7.19 10.69 9.89 8.5 9.0 5.9
売上高利益率 8.60 9.69 12.8
純利益 2,257百万円 2,683百万円 18.9
売上高 28,127百万円 32,709百万円 26,086百万円 26,374百万円 27,726百万円 5.1
純資産 2,442百万円 23,552百万円 26,065百万円 10.7
総資産 24,788百万円 28,809百万円 32,262百万円 34,429百万円 37,064百万円 7.7

株価の割安性:平均的

この企業のPERは8.94倍、PBRは0.92倍であり、いずれも市場平均を下回っているため、割安と判断されます。特に、PERが市場平均の15倍を大きく下回っていることから、収益性に対して株価が低く評価されていることがわかります。PBRも1倍を下回っており、純資産に対しても割安です。要因としては、売上高や純利益の増加、ROEやROAの改善が見られる一方で、電子部品業界の競争激化や原材料価格の変動リスクが影響している可能性があります。

収益性:平均的

当期のROEは9.0%、ROAは7.19%、売上高利益率は9.69%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEは10%の目安を下回っているため「平均的」と評価できます。ROAは5%の目安を上回っており「高い」と評価できます。売上高利益率も9.69%と健全な水準です。

収益性が平均的から高い水準にある要因として、売上高が前年同期比5.1%増加し、経常利益も13.3%増加したことが挙げられます。特に、自動車電装部品の需要が堅調に推移し、部品セグメントの売上が7.3%増加したことが大きな要因です。また、経営改革活動によるコスト低減と生産効率の改善が収益性向上に寄与しています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは「好調」と判断されます。売上高は前期比5.1%増加し、27,726百万円に達しています。純利益も18.9%増加し、2,683百万円となっています。さらに、ROAやROEもそれぞれ9.1%と5.9%の増加を示しており、総資産利益率や自己資本利益率も改善しています。

要因としては、部品セグメントの売上高が前期比7.3%増加し、特に自動車電装部品の需要が堅調に推移したことが挙げられます。また、機械器具セグメントの自動機器も効率化が進み、セグメント利益が増加しました。これらの要因が全体的な売上と利益の増加に寄与しています。

株式会社鈴木の概要や事業内容など

企業名 株式会社鈴木
URL https://www.suzuki.co.jp/
業種 電気機器
決算日 6月30日

企業概要

株式会社鈴木は、金型、部品、機械器具の製造・販売を主たる業務とする企業グループです。主要な経営指標として、売上高は2020年から2024年にかけて約281億円から約277億円に推移し、経常利益は約1.47億円から約3.67億円に増加しました。親会社株主に帰属する当期純利益も約1.24億円から約2.27億円に増加しています。自己資本比率は約69.1%から68.0%と安定しており、従業員数は約876人から1085人に増加しました。当社グループは「不への挑戦」を経営理念に掲げ、精密金型技術をベースに高い技術力を持つ製品を提供し、グローバル競争力を追求しています。また、持続可能な成長を目指し、独自の技術融合や革新的な生産合理化を推進し、顧客満足度の向上を目指しています。

事業内容

当社グループは、金型、部品、機械器具の製造・販売を主たる業務としています。具体的には、以下の4つの部門に分かれています。
1. 金型部門:精密プレス金型、精密モールド金型を製造・販売しています。主に当社と鈴木東新電子(中山)有限公司、鈴木東新電子(香港)有限公司が担当しています。
2. 部品部門:コネクタコンタクト、コネクタハウジング、自動車電装部品を製造・販売しています。主に当社と子会社のS&Sコンポーネンツ株式会社、鈴木東新電子(中山)有限公司、PT.SUGINDO INTERNATIONALが担当しています。
3. 機械器具部門:車載関連装置、半導体関連装置、専用機、医療器具を製造・販売しています。主に当社と子会社のS&Sアドバンストテクノロジーズ株式会社、エスメディカル株式会社が担当しています。
4. 賃貸部門:当社が行っている賃貸事業、売電事業です。

当社グループは、これらの事業を通じて、顧客第一主義に徹し最高の品質を提供し、独創的な先進技術を追求し社会に貢献することを目指しています。また、社員の豊かさを尊重し、活力のある企業文化を創造することを経営方針としています。さらに、環境保全や生物多様性の保護にも取り組み、持続可能な社会の実現を目指しています。