株式会社アドベンチャーの業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 17.27 8.45 3.04 -64.0
PER(株価収益率) 513.20 98.90 35.20 48.79 42.0 -13.9
ROA(総資産利益率) 0.80 10.0 8.39 8.5 3.0 -64.7
ROE(自己資本利益率) 4.40 35.5 32.0 15.5 8.80 -43.2
売上高利益率 10.30 4.5 -56.3
純利益 72百万円 850百万円 1,610百万円 1,827百万円 751百万円 -58.9
売上高 17,815百万円 16,649百万円 -6.5
純資産 3,282百万円 10,547百万円 10,366百万円 -1.7
総資産 9,406百万円 8,523百万円 19,212百万円 21,448百万円 24,816百万円 15.7

株価の割安性:割高

この企業は、PERが42.0倍PBRが3.04倍と市場平均を大きく上回り、割高と判断されます。割高の要因としては、旅行事業の収益が前年同期比で12.5%増加していることや、M&Aによる旅行商品の取り扱い増加が挙げられます。しかし、純利益が前期比で58.9%減少していることや、ROEが8.8%と低下していることから、収益性の低下が見られます。これらの要素が投資家からの評価を高め、株価上昇につながっています。

収益性:低い

当期のROEは8.80%、ROAは3.0%、売上高利益率は4.5%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると低いと判断できます。売上高利益率も4.5%と低めです。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高は前期比6.5%減少しており、成長が見られないことが挙げられます。また、純利益が前期比58.9%減少しており、特に広告宣伝費や子会社強化のための費用が増加したことが影響しています。さらに、旅行事業の収益は増加しているものの、セグメント利益が大幅に減少していることから、コスト管理や価格競争の影響が大きいと推測されます。

これらの要因を踏まえ、収益性の向上には、コスト管理の強化や高収益案件の獲得が必要です。また、広告宣伝費の効果的な利用や新規サービスの展開も重要です。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比6.5%減少し、16,649百万円となっています。また、純利益は前期比58.9%減少し、751百万円にとどまっています。さらに、ROAやROEも大幅に低下しており、特にROEは前期の15.5%から当期の8.8%に急落しています。売上高利益率も56.3%減少しており、利益率の低下が顕著です。

要因としては、旅行事業における広告宣伝費の増加や、投資事業の不振が挙げられます。特に、旅行事業の収益は増加したものの、広告宣伝費の増加によりセグメント利益が大幅に減少しています。また、投資事業の収益及び利益がマイナスとなっており、全体の業績に悪影響を与えています。

株式会社アドベンチャーの概要や事業内容など

企業名 株式会社アドベンチャー
URL https://jp.adventurekk.com/
業種 サービス業
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、当社及び連結子会社15社の合計16社で構成されており、個人や企業に対する商品の販売やサービスの提供を行う旅行事業及び将来性があり、キャピタルリターンの期待できるビジネスや企業への投資を行う投資事業を推進しています。旅行事業では、航空券等の旅行商品の比較・予約サイト「skyticket」を中心に事業を運営しており、国内及び海外の格安航空券をオンラインで予約することが可能です。また、当社は大手航空会社のみならずLCCやリージョナル航空会社、海外資本の航空会社等、多くの航空会社の航空券を取り扱っており、顧客が航空券を購入する際の利便性を高めています。さらに、インターネットによるオンライン販売に特化し、国内・海外航空券を中心とした旅行商品の販売を行っています。技術力とマーケティング力を強みとしており、インターネットやソーシャルメディアに対する技術力とマーケティング力を駆使して、様々なオンライン旅行サービスを提供しています。また、投資事業では、将来性があり、キャピタルリターンの期待できるビジネスや企業への投資を行っています。

事業内容

当社グループの事業内容は、主に旅行事業と投資事業の二つに分かれています。旅行事業では、航空券等の旅行商品の比較・予約サイト「skyticket」を中心に事業を展開しており、国内及び海外の格安航空券をオンラインで予約することが可能です。「横断検索」機能により、世界中の航空券の検索や日本国内の空港発着以外の航空券の購入が可能であり、顧客は条件に合う航空会社を一度に検索し、表示することができます。また、インターネットによるオンライン販売に特化し、国内・海外航空券を中心とした旅行商品の販売を行っています。技術力とマーケティング力を強みとしており、インターネットやソーシャルメディアに対する技術力とマーケティング力を駆使して、様々なオンライン旅行サービスを提供しています。投資事業では、将来性があり、キャピタルリターンの期待できるビジネスや企業への投資を行っています。特に、創業初期のベンチャー企業を中心に投資を行い、投資先企業の株式公開後に株式等の売却によって投資回収を図ることがあります。これにより、株式市場の動向や投資先企業の業績に応じて、保有する株式等の価格下落や流動性の低下などのリスクを管理しつつ、収益の最大化を目指しています。