テスホールディングス株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 1.19 0.82 -31.4
PER(株価収益率) 25.10 15.28 8.96 25.92 189.3
ROA(総資産利益率) 4.0 1.10 -72.5
ROE(自己資本利益率) 22.10 13.10 11.19 13.39 3.40 -74.6
売上高利益率 11.0 4.30 -60.9
純利益 3,794百万円 1,326百万円 -65.1
売上高 28,415百万円 34,249百万円 34,945百万円 34,415百万円 30,643百万円 -11.0
純資産 17百万円 28,340百万円 41,796百万円 47.5
総資産 81,158百万円 100,724百万円 94,256百万円 94,089百万円 119,128百万円 26.6

株価の割安性:割安

この企業は、PERが25.92倍PBRが0.82倍と市場平均を基に判断すると、割安と見なされます。特にPBRが1倍を下回っていることから、株価が純資産に対して低く評価されていることがわかります。割安の要因としては、売上高の減少(前期比-11%)、純利益の大幅な減少(前期比-65.1%)、ROEの低下(前期比-74.6%)などが挙げられます。これらの要素が投資家の評価を下げ、株価の割安感を生んでいると考えられます。

収益性:低い

当期のROEは3.40%、ROAは1.10%、売上高利益率は4.30%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると低いと判断できます。売上高利益率も4.30%と低めです。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高が前期比11%減少しており、特にエネルギーサプライ事業の売上が大幅に減少しています。また、純利益が前年同期比で65.1%減少しており、これがROEとROAの低下に直結しています。さらに、デリバティブ評価益の計上や減損損失の発生など、特別損益の影響も大きいです。これらの要因が収益性の低さに寄与しています。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比11%減少し、30,643百万円となっています。純利益は65.1%減少し、1,326百万円に落ち込みました。ROAやROEも大幅に低下しており、特にROEは前期の13.39%から当期の3.40%に急落しています。売上高利益率も60.9%減少しており、利益率の低下が顕著です。

要因としては、エネルギーサプライ事業における再生可能エネルギー発電所の売却や、工期短縮に伴う開発報酬の反動減が挙げられます。また、人件費や営業活動費の増加により販売費及び一般管理費が増加したことも影響しています。さらに、バイオマス発電事業における減損損失の計上が純利益の大幅な減少に寄与しています。

テスホールディングス株式会社の概要や事業内容など

企業名 テスホールディングス株式会社
URL https://www.tess-hd.co.jp/
業種 建設業
決算日 6月末日

企業概要

当社グループは、持株会社である当社を中心に、テス・エンジニアリング株式会社を中核とする連結子会社20社(匿名組合含む)及び持分法適用関連会社5社で構成されています。1979年に省エネルギー系設備のエンジニアリング企業として創業し、「Total Energy Saving & Solution」を経営理念に掲げ、持続可能な社会の実現を目指しています。2021年4月27日に東京証券取引所市場第一部に上場し、現在はプライム市場に上場しています。主要な経営指標として、売上高、経常利益、純資産額、総資産額などがあり、2024年6月期には売上高30,643百万円、経常利益7,660百万円、純資産額41,796百万円、総資産額119,128百万円を記録しています。従業員数は405人で、エンジニアリング事業とエネルギーサプライ事業を展開しています。

事業内容

当社グループは、エンジニアリング事業とエネルギーサプライ事業の2つの主要な事業を展開しています。エンジニアリング事業では、エネルギープラントやユーティリティ設備のEPC(設計、調達、施工)を行い、省エネルギー設備や再生可能エネルギー設備の導入を支援しています。具体的には、コージェネレーションシステム、太陽光発電システム、バイオマス発電システムなどを提供しています。エネルギーサプライ事業では、再生可能エネルギー発電所の所有・運営・売電、オペレーション&メンテナンス(O&M)、電気の小売供給を行っています。特に、太陽光発電所やバイオマス発電所の運営に注力しており、FIT制度やFIP制度を活用した発電所の開発・運営を行っています。また、オンサイトPPAモデルによる自家消費型太陽光発電所の電力供給サービスも提供しています。さらに、エネルギーマネジメントサービスとして、顧客の省エネルギー計画の立案・実施・報告・改善提案を行うエネルギー管理支援サービスや24時間遠隔監視サービスも提供しています。