サスメド株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR
PER(株価収益率)
ROA(総資産利益率) -25.39 -16.60 -4.69 -1.0 -7.19
ROE(自己資本利益率)
売上高利益率
純利益 -97百万円 -278百万円 -233百万円 -51百万円 -357百万円
売上高
純資産 1,853百万円 4,871百万円 4,604百万円 -5.5
総資産 382百万円 1,675百万円 4,944百万円 5,101百万円 4,932百万円 -3.3

株価の割安性:割安

この企業のPERとPBRの具体的な値は提供されていませんが、業績データから判断すると、株価は割安と見なされる可能性が高いです。特に、ROAが-7.19%と低く、純利益が-357百万円と大幅な赤字を計上していることから、収益性が低いことが示されています。さらに、純資産が前期比で-5.5%減少していることも、企業の財務状況が厳しいことを示唆しています。これらの要因が株価に反映され、割安な評価を受けていると考えられます。企業はICTを活用した医療サービスの提供を目指しており、将来的な成長が期待されるものの、現時点では業績改善が必要です。

収益性:低い

当期のROEは計算不可、ROAは-7.19%、売上高利益率は計算不可です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEは計算不可であり、ROAは-7.19%と収益性は低いと判断できます。特にROAが目安の5%を大きく下回っていることが顕著です。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、当期の純利益が-357百万円と大幅な赤字であることが挙げられます。これは、研究開発費や販売費及び一般管理費の増加が影響していると推測されます。また、同社はまだ研究開発段階にあり、製品の市場投入や収益化が進んでいないことも要因です。さらに、治療用アプリの開発に多額の初期投資が必要であり、その投資回収が長期にわたるため、現時点での収益性が低い状況にあります。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。特に、純利益が前期の-51百万円から当期の-357百万円へと大幅に悪化しており、ROAも-1.0%から-7.19%に低下しています。総資産も前期比で3.3%減少し、純資産も5.5%減少しています。

要因としては、研究開発費や販売費及び一般管理費の増加が挙げられます。特に、DTxプラットフォーム事業における汎用臨床試験システムの追加開発や、事業規模の拡大による人件費の増加が影響しています。また、不眠障害治療用アプリの保険収載が見送られたことも、収益化の遅れに繋がっています。

サスメド株式会社の概要や事業内容など

企業名 サスメド株式会社
URL https://susmed.co.jp/
業種 情報・通信業
決算日 6月30日

企業概要

当社は、「ICT(情報通信技術)の活用によって持続可能な医療サービスを社会に提供し続けること」をミッションに掲げ、デジタル治療(DTx)の開発を中心に事業を展開しています。DTxは、医薬品や医療機器に次ぐ第三の治療法として注目されており、スマートフォンのアプリケーションなどの形態をしたソフトウェアによる治療手段です。当社のセグメントは「DTxプロダクト事業」と「DTxプラットフォーム事業」の2つに分かれています。「DTxプロダクト事業」では治療用アプリの開発を行い、特に不眠障害治療用アプリは2023年2月に厚生労働省より医療機器製造販売承認を取得しました。「DTxプラットフォーム事業」では、汎用臨床試験システムと機械学習自動分析システムの提供を行い、これらのシステムを活用したDTx開発支援も行っています。当社は、医療データの利活用を目的とした機械学習による自動分析システムを製薬企業や学術研究機関に提供し、効果的・効率的な医療サービスの実現を目指しています。

事業内容

当社の事業は「DTxプロダクト事業」と「DTxプラットフォーム事業」の2つのセグメントで構成されています。「DTxプロダクト事業」では、慢性疾患や認知行動療法が有効とされる疾病に対する治療用アプリの開発を行っています。特に不眠障害治療用アプリは、2023年2月に厚生労働省より医療機器製造販売承認を取得し、2024年8月には製造販売承認事項一部変更承認を申請しています。また、乳がん患者向けの運動療法アプリやACP(アドバンス・ケア・プランニング)を提供するアプリなども開発中です。「DTxプラットフォーム事業」では、効率的な臨床試験を実施するためのシステム開発を行い、リモート治験の実現を目指しています。当社のシステムには、データ改竄耐性やデジタル指導などの機能が実装されており、臨床試験データの真正性を確保するための特許技術を活用しています。また、機械学習自動分析システム「Awesome Intelligence」を開発し、医療データの分析を支援しています。これにより、医療機関や製薬企業が抱える課題を解決し、医療サービスの効率化を図っています。