日本情報クリエイト株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 3.68 2.40 -34.8
PER(株価収益率) 47.40 62.0 19.39 -68.7
ROA(総資産利益率) 3.59 7.69 113.9
ROE(自己資本利益率) 9.0 5.90 13.0 120.3
売上高利益率 4.90 9.69 98.0
純利益 185百万円 429百万円 131.5
売上高 3,054百万円 3,770百万円 4,437百万円 17.7
純資産 723百万円 3,122百万円 3,466百万円 11.0
総資産 5,364百万円 5,110百万円 5,570百万円 9.0

株価の割安性:割安

この企業は、PERが19.39倍、PBRが2.40倍と市場平均を上回っていますが、過去の数値と比較すると大幅に改善されています。特に、PERは前期の62.0倍から19.39倍へと大幅に低下しており、これは純利益が131.5%増加したことが要因です。また、PBRも3.68倍から2.40倍に低下しており、自己資本利益率(ROE)が5.90%から13.0%に上昇したことが影響しています。これらの要因から、株価は割安と判断されます。

収益性:高い

当期のROEは13.0%、ROAは7.69%、売上高利益率は9.69%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を超え、ROAも5%を上回っており、売上高利益率も9.69%と健全な水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比17.7%増加しており、特に管理ソリューションの売上が23.2%増加したことが大きく貢献しています。また、営業利益が115.2%増加し、経常利益も96.9%増加していることから、効率的なコスト管理と高収益案件の獲得が進んでいると推測されます。さらに、解約率が0.5%と非常に低く、ストック型ビジネスによる安定した収益基盤が確立されている点も収益性向上に寄与しています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは「好調」と判断されます。売上高は前期比17.7%増加し、4,437百万円に達しています。純利益は131.5%増加し、429百万円となっており、ROAやROEも大幅に改善しています。特に、ROEは前期の5.9%から当期の13.0%に上昇しており、自己資本利益率の大幅な向上が見られます。また、売上高利益率も98%増加しており、利益率の改善が顕著です。

要因としては、不動産業界向けのクラウドサービスの需要が高まっていることが挙げられます。特に、仲介ソリューションと管理ソリューションの両方で売上が増加しており、顧客基盤の拡大と既存顧客へのアップセルが成功しています。また、デジタル化の推進や新商品の開発が業績に寄与していると考えられます。

日本情報クリエイト株式会社の概要や事業内容など

企業名 日本情報クリエイト株式会社
URL https://www.n-create.co.jp/
業種 情報・通信業
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、「関わる全ての人をHAPPYに」をミッションに掲げ、不動産業界に対して一気通貫のITソリューションを提供する企業です。不動産管理会社や不動産仲介会社を主な顧客とし、クラウドサービスを通じて顧客の生産性向上と収益性向上に寄与しています。中期ビジョンとして「テクノロジーで不動産領域に革新的プラットフォームを創造する」を掲げ、家賃保証会社や金融機関、修繕業者など多くのパートナー企業とデータ連携を推進し、不動産業界全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を目指しています。主要な経営指標としては、売上高、経常利益、純資産額、総資産額などがあり、2024年6月期には売上高が4,436,894千円、経常利益が740,273千円、純資産額が3,466,455千円に達しています。また、従業員数は313人で、全国に30の拠点を展開し、地域密着型のコンサルティングとサポート体制を重視しています。

事業内容

当社グループは、不動産業界向けに「仲介ソリューション」と「管理ソリューション」の2つのクラウドサービスを提供しています。「仲介ソリューション」では、物件情報の仕入れから契約までの一連の業務を支援し、業務効率化と収益性向上を図るクラウドサービスを提供しています。具体的には、業者間物件流通サービス「不動産BB」や「リアプロ」、自社ホームページ制作支援ツール「Web Manager Pro」、非対面での入居申込みや契約をサポートする「電子入居申込サービス」「IT重説」「電子契約サービス」などがあります。一方、「管理ソリューション」では、賃貸管理業務を効率化するための「賃貸革命」を提供しており、契約情報の管理、請求管理、入金管理、オーナーへの送金管理などをシステム上で自動処理するサービスです。また、オーナー向けのレポーティングサービス「空室対策ロボ」や、入居者・オーナーとのコミュニケーションツール「くらさぽコネクト」も提供しています。これらのサービスを通じて、不動産会社の業務効率化を実現し、不動産業界全体のDX化を推進しています。さらに、当社グループは自社一貫体制で製品の企画から開発、販売、サポートまでを行い、顧客ニーズに迅速かつ的確に対応しています。