Abalance株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 19.08 1.25 -93.4
PER(株価収益率) 18.40 60.90 36.09 36.43 2.63 -92.8
ROA(総資産利益率) 8.30 13.5 62.7
ROE(自己資本利益率) 10.39 17.60 16.29 53.79 52.40 -2.6
売上高利益率 5.5 9.69 76.4
純利益 11,928百万円 20,203百万円 69.4
売上高 6,678百万円 26,901百万円 92,122百万円 215,284百万円 208,972百万円 -2.9
純資産 1,243百万円 22,771百万円 42,432百万円 86.3
総資産 14,764百万円 39,388百万円 85,121百万円 143,691百万円 150,173百万円 4.5

株価の割安性:割安

この企業は、PERが2.63倍PBRが1.25倍と市場平均を下回り、割安と判断されます。割安の要因としては、太陽光パネル製造事業の生産過剰による市況の低迷や、米国市場での免税措置終了による輸出の厳しい状況が挙げられます。しかし、ROEが52.4%と高水準であり、収益性は高いことが示されています。これらの要素が株価の割安感を生んでいる一方で、将来的な成長のポテンシャルも秘めています。

収益性:高い

当期のROEは52.40%、ROAは13.5%、売上高利益率は9.69%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を大幅に超え、ROAも5%を大きく上回っており、売上高利益率も9.69%と非常に健全な水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、太陽光パネル製造事業におけるセル及びウエハ・インゴットの内製化が進み、原価改善が実現されていることが大きな要因です。また、グリーンエネルギー事業においても、太陽光発電所の自社保有化による安定収益の確保が進んでおり、売電収入が収益性向上に寄与しています。さらに、IT事業や光触媒事業などの多角的な事業展開も、収益基盤の強化に貢献しています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは好調と判断できます。売上高は前期比2.9%減少しましたが、営業利益は82.4%増加し、経常利益も77.3%増加しています。特に、親会社株主に帰属する当期純利益は91.9%増加しており、ROAも62.7%増加しています。これらの数値は、企業が大幅な成長を遂げていることを示しています。

要因としては、太陽光パネル製造事業における内製化の進展と原価改善が大きく寄与しています。特に、ベトナムのVSUNとCell Companyの連携によるセル及びウエハ・インゴットの内製化が進み、原価改善が進んだことが利益増加に寄与しています。また、グリーンエネルギー事業における売電収入の安定化も業績向上に貢献しています。

Abalance株式会社の概要や事業内容など

企業名 Abalance株式会社
URL https://www.abalance.jp/
業種 電気機器
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、企業理念を「Best Values」とし、先進的な商品・業務・サービスの提供を通じて社会生活の改善と向上を図り、社会の持続可能な発展に貢献することを掲げています。また、企業のビジョンを「Excellent Creative Company」に定め、再生可能エネルギー分野の中核的グローバル企業を目指しています。主要な事業としては、太陽光パネル製造事業、グリーンエネルギー事業、IT事業、光触媒事業を展開しており、これらの事業を通じて持続的な成長と企業価値の最大化を図っています。

事業内容

当社グループは、以下の主要な事業を展開しています。

1. 太陽光パネル製造事業: 当社の連結子会社であるVietnam Sunergy Joint Stock Company(VSUN)を中心に、太陽光パネルの製造販売を行っています。VSUNは、セル、ウエハ、インゴットの内製化を進め、グローバル・サプライチェーンの強化に取り組んでいます。また、TOYO Company Limitedは米国ナスダック市場に上場し、米国内での生産拠点の構築を検討しています。

2. グリーンエネルギー事業: 当社の連結子会社であるWWB株式会社、株式会社バローズなどを中心に、太陽光発電所および関連設備の販売と自社保有化を進めています。これにより、売電収入を確保し、事業基盤の強化に取り組んでいます。

3. IT事業: 株式会社デジサイン、Abit株式会社、株式会社FORTHINKを中心に、ビジネス課題へのコンサルティング、DX支援、電子認証・セキュリティ技術を活かした業務系システムの開発・保守を行っています。また、「Knowledge Market」などの主力製品の販売も行っています。

4. 光触媒事業: 日本光触媒センター株式会社において、チタンコーティング剤とそれを利用した製品の製造販売を行っています。

5. その他: バーディフュエルセルズ合同会社では、水素エネルギーを活用した次世代のクリーンエネルギー貯蔵システムの研究開発を進めています。また、WWB株式会社では建設機械の国内外販売も行っています。

これらの事業を通じて、当社グループは持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めています。