株式会社三東工業社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-30

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 0.75 0.72 -4.2
PER(株価収益率) 10.0 16.70 67.0
ROA(総資産利益率) 4.80 3.09 -35.4
ROE(自己資本利益率) 7.59 4.19 -44.7
売上高利益率 3.40 1.89 -44.1
純利益 233百万円 139百万円 -40.6
売上高 6,920百万円 7,400百万円 6.9
純資産 850百万円 3,097百万円 3,210百万円 3.6
総資産 4,868百万円 4,517百万円 -7.2

株価の割安性:平均的

この企業のPERは16.70倍で市場平均の15倍をやや上回り、PBRは0.72倍で1倍を下回っています。これにより、PERの観点からはやや割高、PBRの観点からは割安と判断され、総合的には平均的と見なせます。要因として、売上高は増加しているものの、純利益やROE、ROAの大幅な減少が挙げられます。特に、建設資材の高騰や労務需給の逼迫が経営環境を厳しくしていることが影響しています。

収益性:低い

当期のROEは4.19%、ROAは3.09%、売上高利益率は1.89%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると低いと判断できます。売上高利益率も1.89%と低めです。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高は前期比6.9%増加したものの、純利益が40.6%減少しており、利益率が大幅に低下しています。特に、建築事業のセグメント損失が大きく、建築コストの高騰が影響していると考えられます。また、営業活動によるキャッシュ・フローが大幅にマイナスとなっており、資金繰りの悪化も収益性に影響を与えています。

これらの要因を踏まえ、収益性の向上には、コスト管理の強化や高収益案件の獲得が必要です。また、建築事業のコスト高騰に対する対策も重要です。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比6.9%増加し、7,400百万円に達していますが、純利益は40.6%減少し、ROAやROEも大幅に低下しています。特に、ROEは前期の7.59%から当期の4.19%に急落しており、自己資本利益率の大幅な低下が見られます。また、売上高利益率も44.1%減少しており、利益率の低下が顕著です。

要因としては、建設資材価格の高騰や労務需給の逼迫が挙げられます。特に、建築事業においては建築コストの高騰により、セグメント損失が発生しています。また、営業活動によるキャッシュ・フローが大幅にマイナスとなっており、資金繰りの悪化も業績に影響を与えています。

株式会社三東工業社の概要や事業内容など

企業名 株式会社三東工業社
URL https://www.santo.co.jp/
業種 建設業
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、建設工事請負業を主たる業務とする企業グループであり、当社及び子会社2社で構成されています。グループ全体で土木事業、建築事業、環境開発事業の3つの事業を展開しています。土木事業では、一般土木、舗装、地下技術の3部署があり、治山・治水工事、上・下水道工事、土地造成工事、港湾・空港関連工事、道路工事などを担当しています。建築事業では、事務所・庁舎、宿泊施設、店舗・工場、学校・病院などの一般建築工事及び賃貸・分譲マンション工事を行っています。環境開発事業では、環境に関する企画、調査、設計、監理、工事及び運営、不動産の売買、賃貸、仲介、管理及び鑑定を行っています。連結子会社として、土木事業を担当する株式会社古澤建設と、環境開発事業を担当する株式会社アンビエンタがあります。従業員数は連結で117名、提出会社単体で102名です。

事業内容

当社グループの事業内容は以下の3つのセグメントに分かれています。

土木事業
一般土木、舗装、地下技術の3部署で構成され、治山・治水工事、上・下水道工事、土地造成工事、港湾・空港関連工事、道路工事などを担当しています。舗装工事では、用地・道路等の舗装工事や特殊緑化工事を行い、地下技術では地盤改良工事や連続地中壁造成工事などを担当しています。受注経路は元請と下請の両方があります。

建築事業
事務所・庁舎、宿泊施設、店舗・工場、学校・病院などの一般建築工事及び賃貸・分譲マンション工事を行っています。受注経路は主に元請受注が大半を占めています。

環境開発事業
環境に関する企画、調査、設計、監理、工事及び運営、不動産の売買、賃貸、仲介、管理及び鑑定を行っています。環境保全責任、地域社会への貢献、働きがいのある会社づくり、市場創造、業績向上を基本方針とし、持続可能な社会の実現を目指しています。

これらの事業を通じて、当社グループは高品質な環境低負荷商品や高付加価値商品・サービスを提供し、社会のすべてのステークホルダーから信頼される企業を目指しています。