伏木海陸運送株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 0.39 0.38 -2.4
PER(株価収益率) 4.90 8.60 8.30 6.19 9.10 46.8
ROA(総資産利益率) 3.29 2.20 -33.3
ROE(自己資本利益率) 6.90 4.09 4.19 6.69 4.30 -35.8
売上高利益率 5.59 3.90 -30.4
純利益 735百万円 510百万円 -30.5
売上高 13,207百万円 12,354百万円 12,209百万円 13,066百万円 12,936百万円 -1.0
純資産 1,850百万円 11,674百万円 12,195百万円 4.5
総資産 22,253百万円 22,610百万円 22,217百万円 22,378百万円 23,046百万円 3.0

株価の割安性:割安

この企業は、PERが9.10倍PBRが0.38倍と市場平均を下回っており、割安と判断されます。割安の要因としては、売上高が前期比で1%減少し、純利益も30.5%減少していることが挙げられます。また、ROEやROAも低下しており、収益性が低下していることが影響しています。特に、港運事業の売上高が減少し、セグメント利益も大幅に減少していることが業績に悪影響を与えています。これらの要素が投資家からの評価を低下させ、株価の割安感を生んでいると考えられます。

収益性:低い

当期のROEは4.3%、ROAは2.2%、売上高利益率は3.9%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると低いと判断できます。売上高利益率も3.9%と低めです。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高がほぼ横ばいで、成長が見られないことが挙げられます。また、売上総利益率が低下していることから、コスト管理や価格競争の影響が大きいと推測されます。さらに、特需案件の減少や日常取引の増加に伴い、収益性の高い案件が減少していることも影響していると考えられます。

これらの要因を踏まえ、収益性の向上には、コスト管理の強化や高収益案件の獲得が必要です。また、日常取引の増加を収益性向上に繋げるための戦略も重要です。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比1.0%減少し、純利益は32.0%減少しています。特に、ROAやROEも大幅に低下しており、ROEは前期の6.7%から当期の4.3%に急落しています。また、売上高利益率も30.4%減少しており、利益率の低下が顕著です。

要因としては、主力の港運事業においてロシア向け輸出等の貨物取扱量が減少したことが挙げられます。また、資源価格の高騰や円安に伴う物価上昇、さらには「令和6年能登半島地震」の影響も大きく、景気が足踏み状態にあることが影響しています。これにより、営業利益や経常利益も大幅に減少しています。

伏木海陸運送株式会社の概要や事業内容など

企業名 伏木海陸運送株式会社
URL https://www.fkk-toyama.co.jp/
業種 倉庫・運輸関連業
決算日 6月30日

企業概要

当社企業集団は、当社及び12社の子会社、5社の関連会社で構成されており、主な事業は港運事業、不動産事業、繊維製品製造事業、その他事業です。港運事業では、伏木、富山新港における入出港船舶の本船積卸、コンテナターミナル運営、沿岸作業、通関業、内航海運業、海上運送事業、鉄道貨物の取扱積卸、集荷配達作業、各種貨物自動車を所有しての港湾経由の貨物・国内流通貨物の輸送、倉庫・CFS上屋等を所有してのコンテナ貨物等の保管仮置・入出庫作業を行っています。不動産事業では、高岡駅前ビルの当社所有スペースを各テナントへ賃貸する他、関連会社が不動産賃貸や駐車場経営、木造注文住宅のリフォームを行っています。繊維製品製造事業では、山口ニット株式会社が繊維製品の製造を担当しています。その他事業には、損害保険代理店業、飲食店業、油槽所構内作業、旅行業、繊維製品卸売業、防除業、小口貨物運送業、港湾運送関連事業、ゴルフ場運営事業、ホテル経営事業、商業ビルの管理運営事業などが含まれます。

事業内容

当社企業集団の事業内容は多岐にわたり、以下のように分類されます。

港運事業:当社及び関連会社が伏木、富山新港において、入出港船舶の本船積卸、コンテナターミナル運営、沿岸作業、通関業、内航海運業、海上運送事業、鉄道貨物の取扱積卸、集荷配達作業、各種貨物自動車を所有しての港湾経由の貨物・国内流通貨物の輸送、倉庫・CFS上屋等を所有してのコンテナ貨物等の保管仮置・入出庫作業を行っています。

不動産事業:当社及び関連会社が高岡駅前ビルの当社所有スペースを各テナントへ賃貸する他、不動産賃貸や駐車場経営、木造注文住宅のリフォームを行っています。

繊維製品製造事業:山口ニット株式会社が繊維製品の製造を担当しています。

その他事業:損害保険代理店業、飲食店業、油槽所構内作業、旅行業、繊維製品卸売業、防除業、小口貨物運送業、港湾運送関連事業、ゴルフ場運営事業、ホテル経営事業、商業ビルの管理運営事業などが含まれます。

これらの事業を通じて、当社企業集団は地域社会に貢献し、継続的な成長と収益向上を目指しています。特に港運事業においては、地方港の規制緩和に伴う競争激化に対応するため、コスト削減と顧客の多様化するニーズに応える総合的な物流サービスの充実に努めています。また、環境保護や次代を担う人材の育成・確保にも注力しています。