株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 3.29 4.03 22.7
PER(株価収益率) 30.06 27.20 21.09 23.19 25.31 9.2
ROA(総資産利益率) 4.40 5.80 31.8
ROE(自己資本利益率) 14.30 13.60 15.30 15.69 17.89 14.0
売上高利益率 3.40 4.19 23.5
純利益 65,772百万円 87,197百万円 32.6
売上高 1,681,947百万円 1,708,635百万円 1,831,280百万円 1,936,783百万円 2,095,077百万円 8.2
純資産 23,217百万円 463,539百万円 547,003百万円 18.0
総資産 1,297,231百万円 1,370,115百万円 1,383,678百万円 1,481,058百万円 1,498,410百万円 1.2

株価の割安性:割高

この企業は、PERが25.31倍PBRが4.03倍と市場平均を大きく上回り、割高と判断されます。割高の要因としては、売上高や純利益の大幅な増加、ROEの向上(17.89%)、ROAの改善(5.80%)が挙げられます。特に、売上高が8.2%増加し、純利益が32.6%増加したことが投資家からの評価を高め、株価上昇につながっています。また、国内外での積極的な出店戦略やPB/OEM商品の売上拡大も、企業の成長期待を高める要因となっています。

収益性:高い

当期のROEは17.89%、ROAは5.80%、売上高利益率は4.19%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を大きく超え、ROAも5%を上回っており、売上高利益率も健全な水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比8.2%増加し、特に国内事業の売上高が8.8%増加したことが大きく貢献しています。訪日外国人観光客の増加による免税売上の伸長や、PB/OEM商品の売上拡大が売上総利益率の上昇に寄与しています。また、積極的な新規出店と既存店の売上成長が収益性向上に寄与しています。

さらに、経常利益が34.0%増加し、親会社株主に帰属する当期純利益も34.1%増加したことから、全体的な収益性の向上が確認できます。これらの戦略的取り組みが、収益性の高さを支えています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは「好調」と判断されます。売上高は前期比8.2%増加し、2,095,077百万円に達しています。純利益も32.6%増加し、87,197百万円となっています。さらに、ROAやROEもそれぞれ31.8%と14%増加しており、総資産利益率と自己資本利益率の向上が見られます。売上高利益率も23.5%増加しており、利益率の改善が顕著です。

要因としては、国内外での積極的な新規出店や、訪日外国人観光客の増加による免税売上の伸長が挙げられます。また、PB/OEM商品の売上拡大や、メディア露出による認知度向上が売上総利益率の上昇に寄与しています。さらに、円安進行やエネルギー価格の高騰にもかかわらず、効率的な経営戦略が功を奏し、全体的な業績向上に繋がっています。

株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの概要や事業内容など

企業名 株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
URL https://ppih.co.jp/
業種 小売業
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、純粋持株会社である当社を中心に、連結子会社73社、非連結子会社9社、持分法適用関連会社2社及び持分法非適用関連会社5社で構成されています。主要な事業は国内外の小売業であり、特に「ドン・キホーテ」や「MEGAドン・キホーテ」などのディスカウントストアを全国に展開しています。また、アピタやピアゴなどの総合小売業も手掛けており、寿司や弁当の製造・販売、クレジットカード事業、金融サービス、商業施設の賃貸・管理など多岐にわたる事業を展開しています。さらに、北米やアジア地域でもディスカウントストアやスーパーマーケットを運営しており、グローバルな事業展開を進めています。

事業内容

当社グループの事業は、国内事業、北米事業、アジア事業の3つのセグメントに分かれています。国内事業では、「ドン・キホーテ」や「MEGAドン・キホーテ」などのディスカウントストアを中心に、総合小売業の「アピタ」や「ピアゴ」、寿司や弁当の製造・販売を行う「カネ美食品」などが含まれます。また、クレジットカード事業や金融サービス、商業施設の賃貸・管理も行っています。北米事業では、米国ハワイ州やカリフォルニア州でディスカウントストアやスーパーマーケットを展開しており、アジア事業では、シンガポールや香港、タイ、台湾、マレーシアなどで「DON DON DONKI」などの店舗を運営しています。当社グループは、顧客最優先主義を企業原理とし、地域密着型の店舗運営を通じて顧客満足度の向上と社会貢献を目指しています。また、PB/OEM商品の開発やインバウンド需要の獲得、出店フォーマットの多様化などを通じて、持続的な成長を図っています。