タケダ機械株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-08-30

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 0.51 0.63 22.1
PER(株価収益率) 5.90 19.20 9.19 7.5 7.40 -1.3
ROA(総資産利益率) 4.30 5.40 25.6
ROE(自己資本利益率) 9.0 2.90 6.19 7.09 8.89 25.4
売上高利益率 6.80 7.80 14.7
純利益 317百万円 427百万円 34.8
売上高 5,056百万円 3,500百万円 4,444百万円 4,689百万円 5,465百万円 16.5
純資産 1,874百万円 4,593百万円 4,999百万円 8.9
総資産 6,447百万円 6,352百万円 6,739百万円 7,291百万円 7,912百万円 8.5

株価の割安性:割安

この企業は、PERが7.40倍PBRが0.63倍と市場平均を大きく下回り、割安と判断されます。割安の要因としては、売上高や純利益が堅調に増加していること、ROEやROAが改善していることが挙げられます。特に、ROEは8.89%、ROAは5.40%と収益性が向上しており、企業の財務状況が安定していることが示されています。これらの要素が投資家からの評価を高める一方で、株価が市場平均に対して割安に留まっている可能性があります。

収益性:平均的

当期の業績を基に、この企業の収益性を評価します。まず、ROEは8.9%であり、10%の目安を下回っているため「平均的」と評価できます。次に、ROAは5.4%で、5%の目安を上回っているため「高い」と評価できます。最後に、売上高利益率は7.8%で、一般的な製造業の平均を上回るため「高い」と評価できます。

収益性が平均的から高い水準にある要因として、売上高が前年同期比16.5%増加し、経常利益も58.3%増加したことが挙げられます。特に、形鋼加工機シリーズや丸鋸切断機シリーズの売上が堅調に推移していることが大きな要因です。また、ICT技術の活用や新製品開発の促進など、付加価値の向上に向けた取り組みが功を奏していると考えられます。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは好調と判断できます。売上高は前期比16.5%増加し、5,465百万円に達しています。純利益も34.8%増加し、427百万円となっています。さらに、ROAは25.6%増加し5.40%、ROEも25.4%増加し8.89%と、いずれも大幅に改善しています。売上高利益率も14.7%増加し7.80%となっており、利益率の向上が見られます。

要因としては、形鋼加工機シリーズや丸鋸切断機シリーズの売上が堅調に推移したことが挙げられます。特に、都市部を中心とした鋼構造物プロジェクトや物流倉庫、データセンター等の建設需要が堅調であったことが売上増加に寄与しています。また、ICT技術の活用による生産性向上や新製品開発の促進も業績向上に貢献しています。

タケダ機械株式会社の概要や事業内容など

企業名 タケダ機械株式会社
URL https://www.takeda-mc.co.jp/
業種 機械
決算日 5月31日

企業概要

当社グループは、当社と連結子会社タケダ精機株式会社の計2社で構成されており、機械メーカーとして鍛圧機械、工作機械、器具及び金型の製造販売、これらに附帯する一切の業務並びに機械の受託生産を主な事業としています。当社の経営理念は「技術創造」「社会貢献」「明るい社風」であり、「株主」「取引先」「社員」及び「地域社会」に対して適正な利益を還元し、社会に貢献することを基本理念としています。また、「お客様視点のものづくり」を常に心掛け、高い満足と信頼を得られる企業づくりを目指しています。2024年5月期の連結経営指標では、売上高は5464百万円、経常利益は659百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は427百万円となり、前年同期比でそれぞれ増加しました。従業員数は182名で、平均臨時雇用人員は28名です。主要な経営指標として売上高と経常利益を設定し、合理化と経費削減を通じて財務体質の改善を図っています。

事業内容

当社グループの事業は、主に以下の4つのカテゴリーに分かれています。1つ目は「形鋼加工機シリーズ」で、小型形鋼加工マシン、平板ドリルマシン、H形鋼ドリルマシン、板金加工マシンを製造・販売しています。2つ目は「丸鋸切断機シリーズ」で、形鋼切断マシン、無垢材切断マシン、パイプ切断マシンを提供しています。3つ目は「金型シリーズ」で、自社製品専用のプレス金型や汎用品のプレス金型を製造しています。4つ目は「受託生産」で、他社製品の部品加工や組立を行っています。これらの事業は全て当社と連結子会社タケダ精機株式会社が関与しており、金属加工機械事業の単一セグメントとして展開しています。当社は、国内外の代理店や販売店を通じて製品を販売し、ビルや橋、造船、自動車部品など多岐にわたる用途に利用されています。また、ICT技術を活用した業務改善や新製品開発、ブランディング活動、付加価値の向上、人材育成などを通じて競争力を強化し、持続可能な成長を目指しています。