三協立山株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-08-29

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 0.22 0.22 -1.1
PER(株価収益率) -19.70 14.69 46.20 12.10 -25.79 -313.2
ROA(総資産利益率) 0.60 -0.30 -150.0
ROE(自己資本利益率) -2.0 2.20 0.5 1.89 -1.10 -157.9
売上高利益率 0.5 -0.20 -140.0
純利益 1,752百万円 -872百万円 -149.8
売上高 313,691百万円 301,184百万円 340,553百万円 370,385百万円 353,027百万円 -4.7
純資産 15,000百万円 92,667百万円 99,483百万円 7.4
総資産 245,980百万円 252,935百万円 268,470百万円 282,932百万円 289,975百万円 2.5

株価の割安性:割安

この企業は、PERが-25.79倍PBRが0.22倍と市場平均を大きく下回り、割安と判断されます。割安の要因としては、当期の純利益が-872百万円と赤字であること、ROEが-1.10%と低いこと、ROAが-0.30%とマイナスであることが挙げられます。これらの要素が投資家からの評価を下げ、株価が低迷していると考えられます。結論として、株価は割安と見られますが、業績改善が必要とされています。

収益性:低い

当期のROEは-1.10%、ROAは-0.30%、売上高利益率は-0.20%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると収益性は低いと判断できます。売上高利益率も-0.20%と非常に低いです。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高が前期比4.7%減少しており、特に建材事業とマテリアル事業での売上減少が顕著です。また、能登半島地震による特別損失が20億42百万円計上されており、これが純利益に大きな影響を与えています。さらに、エネルギー・諸資材価格の高止まりやアルミ地金市況の影響も収益性の低下に寄与しています。

これらの要因を踏まえ、収益性の向上には、コスト管理の強化や高収益案件の獲得が必要です。また、災害リスクへの対応策も重要です。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比4.7%減少し、353,027百万円となっています。純利益は前期の1,752百万円から当期は-872百万円に大幅に減少し、ROAやROEもそれぞれ0.60%から-0.30%、1.89%から-1.10%に低下しています。特に、売上高利益率が0.5%から-0.20%に低下しており、利益率の低下が顕著です。

要因としては、エネルギー・諸資材価格の高止まりや、令和6年能登半島地震による損失が大きく影響しています。また、建材事業やマテリアル事業における需要の減少や、国際事業における欧州経済の低迷と政府補助金打ち切りによるEV向け販売量の減少も業績に悪影響を与えています。

三協立山株式会社の概要や事業内容など

企業名 三協立山株式会社
URL https://www.st-grp.co.jp/
業種 金属製品
決算日 5月31日

企業概要

当社グループは、当社、連結子会社46社及び持分法適用関連会社6社から構成され、主に建材事業、マテリアル事業、商業施設事業、国際事業の4つの部門で事業を展開しています。建材事業ではビル建材製品、住宅建材製品、エクステリア製品の製造・販売を行い、マテリアル事業ではアルミニウム及びマグネシウムの鋳造・押出・加工並びにその販売を行っています。商業施設事業では店舗用陳列什器及び看板の製造・販売、店舗及び関連設備のメンテナンスを行い、国際事業では海外でのアルミニウムの鋳造・押出・加工並びにその販売を行っています。これらの事業を通じて、当社グループは「お得意先」「地域社会」「社員」の三者が協力し共栄するという協業の精神に基づいた経営理念のもと、社会に貢献することを使命としています。

事業内容

当社グループの事業内容は以下の4つの部門に分かれています。

建材事業では、ビル建材製品、住宅建材製品、エクステリア製品の製造・販売を行っています。主な関係会社には三協化成㈱、協立アルミ㈱、STメタルズ㈱などがあります。

マテリアル事業では、アルミニウム及びマグネシウムの鋳造・押出・加工並びにその販売を行っています。主な関係会社には三協ワシメタル㈱、三協サーモテック㈱、石川精機㈱などがあります。

商業施設事業では、店舗用陳列什器及び看板の製造・販売、店舗及び関連設備のメンテナンスを行っています。主な関係会社には三精工業㈱、上海立山商業設備有限公司、立山貿易(上海)有限公司などがあります。

国際事業では、海外でのアルミニウムの鋳造・押出・加工並びにその販売を行っています。主な関係会社にはSANKYO TATEYAMA (THAILAND) CO.,LTD.、SANKYO TATEYAMA ALLOY (THAILAND) CO.,LTD.、Thai Metal Aluminium Co.,Ltd.などがあります。

これらの事業を通じて、当社グループは「お得意先」「地域社会」「社員」の三者が協力し共栄するという協業の精神に基づいた経営理念のもと、社会に貢献することを使命としています。