株式会社Globeeの業績を有価証券報告書から分析2024-08-30

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 11.18
PER(株価収益率) 30.42
ROA(総資産利益率) 5.40 -6.09 8.39 16.60 13.10 -21.1
ROE(自己資本利益率) 21.5 74.59 92.5 51.0 -44.9
売上高利益率 6.19 -6.30 7.69 18.20 17.60 -3.3
純利益 14百万円 -26百万円 54百万円 172百万円 227百万円 31.5
売上高 223百万円 411百万円 709百万円 948百万円 1,289百万円 36.0
純資産 32百万円 273百万円 617百万円 126.3
総資産 257百万円 426百万円 649百万円 1,036百万円 1,726百万円 66.6

株価の割安性:割高

この企業は、PERが30.42倍PBRが11.18倍と市場平均を大きく上回り、割高と判断されます。割高の要因としては、AI学習プラットフォーム「abceed」の成長期待が挙げられます。特に、売上高が前期比36%増加し、純利益も31.5%増加していることから、収益性の向上が見られます。また、ROEが51.0%と高い水準にあることも、投資家からの評価を高めている要因と考えられます。これらの要素が株価上昇につながり、割高な評価を受けていると推測されます。

収益性:高い

当期のROEは51.0%、ROAは13.10%、売上高利益率は17.60%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を大きく超え、ROAも5%を大幅に上回っており、売上高利益率も非常に高い水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比36%増加しており、特にAI学習プラットフォーム「abceed」の有料会員数が大幅に増加したことが大きく貢献しています。さらに、法人向けの展開を強化し、導入法人数が累計430件まで伸びたことも収益性向上に寄与しています。また、AI技術の活用による学習効率の向上や、人気教材の豊富なラインナップがユーザーの満足度を高め、継続的な利用を促進している点も重要な要因です。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは好調と判断できます。売上高は前期比36%増加し、1,289百万円に達しています。純利益も31.5%増加し、227百万円となっています。ROAやROEは前期比で減少していますが、依然として高い水準を維持しています。特に、売上高利益率は17.60%と高い水準を保っています。

要因としては、AI学習プラットフォーム「abceed」の有料会員数の増加が大きく寄与しています。一般ユーザー向けのProプランの半額キャンペーンや新規コンテンツの追加、ユーザビリティの向上が新規有料会員数の獲得に貢献しました。また、法人向けの展開も強化され、導入法人数が大幅に増加しています。これらの施策が売上高と純利益の増加に寄与しています。

株式会社Globeeの概要や事業内容など

企業名 株式会社Globee
URL https://www.globee.io/
業種 情報・通信業
決算日 5月31日

企業概要

当社は、「個人の可能性を最大化する」という企業理念のもと、AI学習プラットフォームの企画・開発・運営を行っています。特に、スマートフォン向けアプリ及びウェブ上で利用できるAI英語教材「abceed(エービーシード)」を提供しており、教育主要4分野(学習ツール、教材、テスト、スクール)をデジタル化し融合させた英語学習プラットフォームを構築しています。当社の事業は教育サービス事業の単一セグメントであり、セグメント別の記載は省略されています。また、当社の社名である“Globee”は“Global Education & Entertainment Company”に由来し、教育とエンターテイメントを掛け合わせたグローバルな学習プラットフォームの展開を目指しています。

事業内容

当社の主な事業は、AI英語教材「abceed」の企画・開発・運営です。「abceed」は、単語学習、問題演習、シャドーイング、ディクテーション、辞書などの学習機能を提供し、蓄積された学習データに基づくAIレコメンドや学習管理者向けの管理機能を備えています。また、1,000タイトル以上の学習教材を取り揃え、オンライン模試やプロのコーチによる解説動画なども提供しています。「abceed」は有料プラン(サブスクリプション)である「Proプラン」が中心で、売上高全体に占めるサブスクリプション売上比率は2024年5月期各四半期90%以上で推移しています。法人向けには、学習管理者に月額制の管理画面の機能も提供しており、学習状況の管理や課題の配信などに対応しています。さらに、プロのコーチのサポートが付いた英語スクール「ABCEED ENGLISH」も提供しています。当社の競合優位性は、教材コンテンツプラットフォーム、英語特化によるユーザビリティの追求、AIの活用の3つの要素により、「英語学習に特化したAI学習プラットフォーム」という独自のポジショニングを確立しています。