株式会社テンダの業績を有価証券報告書から分析2024-08-30

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 1.61 2.04 26.0
PER(株価収益率) 16.10 13.89 15.39 10.8
ROA(総資産利益率) 8.30 8.69 4.8
ROE(自己資本利益率) 30.5 24.70 15.60 12.19 14.0 14.8
売上高利益率 6.30 6.59 4.8
純利益 267百万円 341百万円 27.9
売上高 3,194百万円 2,985百万円 3,509百万円 4,235百万円 5,175百万円 22.2
純資産 305百万円 2,290百万円 2,575百万円 12.4
総資産 1,829百万円 1,876百万円 3,004百万円 3,222百万円 3,906百万円 21.2

株価の割安性:平均的

この企業のPERは15.39倍、PBRは2.04倍であり、PERは市場平均の15倍に近く、PBRは1倍を上回っています。これにより、株価は「平均的」と判断されます。要因として、売上高が前期比22.2%増加し、純利益も27.9%増加していることが挙げられます。また、ROEが14.0%と高い水準にあり、収益性が高いことも影響しています。これらの要素が投資家からの評価を高め、株価が市場平均に近い水準で推移していると考えられます。

収益性:高い

当期のROEは14%、ROAは8.69%、売上高利益率は6.59%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を超え、ROAも5%を上回っており、売上高利益率も6.59%と健全な水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比22.2%増加しており、特にITソリューション事業とゲームコンテンツ事業が大きく貢献しています。ITソリューション事業ではDX需要を捉え、ゲームコンテンツ事業では新規子会社の業績寄与がありました。また、生成AIの活用やノーコード・ローコード市場の開拓など、最新技術を積極的に取り入れている点も収益性向上に寄与しています。

さらに、M&Aによる事業基盤の拡大と人材確保も重要な要因です。これにより、事業領域の拡大と収益の安定化が図られています。これらの戦略的取り組みが、収益性の高さを支えています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは「好調」と判断されます。売上高は前期比22.2%増加し、5,175百万円に達しています。純利益も27.9%増加し、341百万円となっています。さらに、ROEは14.0%と前期の12.19%から改善しており、自己資本利益率の向上が見られます。売上高利益率も6.59%と前期の6.30%から上昇しています。

要因としては、ITソリューション事業の旺盛なDX化需要の捉えや、ゲームコンテンツ事業における新規子会社の業績寄与が挙げられます。また、生成AIを活用した新機能の追加や、M&Aによる事業基盤の拡大も業績向上に寄与しています。これらの取り組みが売上高と利益の増加に大きく貢献しています。

株式会社テンダの概要や事業内容など

企業名 株式会社テンダ
URL https://www.tenda.co.jp/
業種 情報・通信業
決算日 5月31日

企業概要

当社グループは、「人と社会を豊かにする」をミッションとし、「ITサービスで人と社会の価値を創造する」をビジョンとして掲げています。主にWebシステムやWebサイト、アプリケーションの開発・保守・運用、ビジネスプロダクトの提供、ゲームコンテンツの企画・開発及び運用保守を行っています。グループは当社を含む6社で構成され、各社がITソリューション事業、ビジネスプロダクト事業、ゲームコンテンツ事業を展開しています。2024年5月期の連結売上高は5,175百万円、経常利益は547百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は341百万円となりました。従業員数は336名で、技術者が70%以上を占めています。経営理念として「人と会社が相互に育てあい、社会と顧客に喜ばれ、豊かな人生を作り上げる企業文化を育む」を掲げ、成長循環を目指す「SHINKA」経営を実践しています。

事業内容

当社グループの事業は以下の3つの主要セグメントに分かれています。

1. ITソリューション事業:
顧客企業の業務やワークフローの改善・改革をサポートするシステム開発、保守、技術者支援を提供。ECショップ、会員サイト、プロモーションサイトの構築、AIや生成AIの活用、ノーコード・ローコード開発などを手掛けています。2001年以降、モバイル事業にも取り組み、多数のシステム開発実績があります。

2. ビジネスプロダクト事業:
「ホワイトカラーの業務効率化」をコンセプトに、マニュアル自動作成ソフト「Dojo」シリーズを提供。AIやクラウドを活用したプロダクトの企画・開発・販売を行い、製品の導入から保守・運用サービスまでを提供しています。主な製品には「Dojo」、「Dojoナビ」、「Dojoウェブマニュアル」があり、これらは多言語対応や動画マニュアル作成などの機能を持ち、業務効率化を支援します。

3. ゲームコンテンツ事業:
2001年よりソーシャルゲームの制作・運用を開始し、2014年からは自社ゲームの提供やコンサルティングを行っています。主な自社ゲームタイトルは「ヴァンパイア†ブラッド」。家庭用ゲーム機やPC、スマートフォン向けの受託開発も行い、シナリオ開発力やゲームエンジンの活用に強みがあります。2023年には株式会社Skyartsを子会社化し、ゲームエフェクト・VFX分野の技術を取り込みました。

これらの事業を通じて、当社グループは顧客企業の業務改善やDX推進を支援し、社会に貢献しています。