株式会社ユーザーローカルの業績を有価証券報告書から分析2024-09-20

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 21.05 6.46 4.13 -36.0
PER(株価収益率) 64.48 55.24 34.56 42.93 26.94 -37.2
ROA(総資産利益率) 9.5 11.69 11.60 13.19 13.39 1.5
ROE(自己資本利益率) 13.19 14.19 14.10 16.10 16.89 5.0
売上高利益率 25.20 29.5 26.89 29.0 30.29 4.5
純利益 420百万円 615百万円 722百万円 954百万円 1,186百万円 24.2
売上高 1,667百万円 2,088百万円 2,684百万円 3,289百万円 3,908百万円 18.8
純資産 1,185百万円 6,340百万円 7,725百万円 21.8
総資産 4,419百万円 5,277百万円 6,239百万円 7,212百万円 8,835百万円 22.5

株価の割安性:割安

この企業は、PERが26.94倍PBRが4.13倍と市場平均を上回っていますが、過去数年間の数値と比較すると大幅に低下しており、割安と判断されます。割安の要因としては、売上高や純利益の大幅な増加、ROEやROAの高い水準を維持していることが挙げられます。特に、AIやビッグデータを活用したサービスの需要が高まっていることが、業績の向上に寄与していると考えられます。

収益性:高い

当期のROEは16.89%、ROAは13.39%、売上高利益率は30.29%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を大きく超え、ROAも5%を大幅に上回っており、売上高利益率も30.29%と非常に高い水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比18.8%増加しており、特に「User Insight」や「Social Insight」などのAIを活用したサービスが好調です。また、研究開発活動においてAIアルゴリズムの拡充や新規サービスの開発に注力していることが、サービスの品質向上と収益性の向上に寄与しています。さらに、営業活動の強化やカスタマーサクセス体制の充実も、収益性の高さを支える要因となっています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは好調と判断できます。売上高は前期比18.8%増加し、3,908百万円に達しています。純利益も24.2%増加し、1,186百万円となっています。さらに、ROA(総資産利益率)とROE(自己資本利益率)もそれぞれ13.39%と16.89%に上昇しており、企業の収益性が向上しています。

要因としては、ビッグデータとAIを活用したプラットフォームサービスの需要が高まっていることが挙げられます。特に、Webアクセス解析ツール「User Insight」やソーシャルメディア解析ツール「Social Insight」、問い合わせ対応業務支援ツール「Support Chatbot」などのサービスが顧客企業の意思決定や業務効率化に貢献していることが大きいです。また、営業活動の強化や新規取引先の開拓も業績向上に寄与しています。

株式会社ユーザーローカルの概要や事業内容など

企業名 株式会社ユーザーローカル
URL https://www.userlocal.jp/
業種 情報・通信業
決算日 6月30日

企業概要

株式会社ユーザーローカルは、「ビッグデータ×人工知能で世界を進化させる」という経営理念のもと、ビッグデータとAIを活用したプラットフォームサービスを提供する企業です。主なサービスには、Webアクセス解析ツール「User Insight」、ソーシャルメディア解析ツール「Social Insight」、問い合わせ対応業務支援ツール「Support Chatbot」などがあります。これらのサービスを通じて、顧客企業の意思決定や業務効率化、働き方改革を支援しています。企業の成長とともに、売上高や経常利益、当期純利益は年々増加しており、2024年6月期には売上高が約39億円、経常利益が約17億円に達しました。従業員数も増加しており、2024年6月末時点で102名の従業員が在籍しています。企業はデータクラウド事業の単一セグメントであり、セグメント別の記載は省略されています。

事業内容

株式会社ユーザーローカルは、ビッグデータとAIを活用したプラットフォームサービスを提供しています。主なサービスは以下の通りです:

1. **User Insight(ユーザーインサイト)**:
– ヒートマップ解析:ユーザーのページ内行動を可視化し、クリックエリアや終了エリアなどを分析。
– ユーザー属性分析:訪問者の年齢、性別、地域などを推測し、どのコンテンツがどのユーザー層に訴求しているかを分析。
– 広告効果測定:広告経由のクリック数やコンバージョンを分析。

2. **Social Insight(ソーシャルインサイト)**:
– クチコミ傾聴分析:特定のキーワードを含む投稿を取得し、テキストマイニングで視覚化。
– SNSアカウント分析:自社や競合のSNSアカウントのファンの増減や属性を分析。
– 投稿管理機能:複数SNSの投稿予約やリプライ管理を行い、生成AIと連携して投稿文章を作成。

3. **Support Chatbot(サポートチャットボット)**:
– チャットボット:WebサイトやSNSアプリからの問い合わせに対し、AIによる自動回答を行う。

これらのサービスは、SaaS形態で提供されており、顧客企業にとって導入がしやすく、低価格で利用可能です。また、AI技術の開発を積極的に進めており、特にディープラーニングを活用して過去のデータをもとにしたオペレーションの自動化を目指しています。企業は、ビッグデータとAIを活用することで、顧客企業の業務効率化や意思決定を支援し、社会全体の生産性向上に貢献しています。