相対年度 | 4期前 | 3期前 | 2期前 | 前期 | 当期 | 前期比(%) |
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項目名 | ||||||
PBR | ー | ー | 195.08 | ー | 11.13 | ー |
PER(株価収益率) | ー | 95.59 | 67.56 | ー | 53.65 | ー |
ROA(総資産利益率) | -4.0 | 5.0 | 6.30 | 13.19 | 4.90 | -62.9 |
ROE(自己資本利益率) | ー | 2.5 | 3.79 | ー | 5.30 | ー |
売上高利益率 | -9.69 | 12.5 | 12.89 | 31.70 | 9.19 | -71.0 |
純利益 | -2,131百万円 | 2,822百万円 | 3,147百万円 | 7,575百万円 | 2,293百万円 | -69.7 |
売上高 | 21,934百万円 | 22,523百万円 | 24,383百万円 | 23,916百万円 | 24,991百万円 | 4.5 |
純資産 | ー | ー | 1,090百万円 | 11,628百万円 | 11,049百万円 | -5.0 |
総資産 | 53,477百万円 | 56,442百万円 | 50,104百万円 | 57,228百万円 | 46,508百万円 | -18.7 |
株価の割安性:割高
この企業は、PERが53.65倍、PBRが11.13倍と市場平均を大きく上回り、割高と判断されます。割高の要因としては、企業が積極的なM&Aや投資を行い、成長分野であるデジタルリサーチや海外市場への進出を図っていることが挙げられます。また、ROEやROAの低下、純利益の大幅な減少が見られる一方で、売上高は増加しており、投資家が将来の成長に期待していることが株価に反映されていると考えられます。
収益性:低い
当期のROEは5.30%、ROAは4.90%、売上高利益率は9.19%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると低いと判断できます。売上高利益率も9.19%と低めです。
収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高は前期比4.5%増加しているものの、純利益が大幅に減少していることが挙げられます。特に、純利益が69.7%減少していることが大きな要因です。また、価格競争の激化や新規参入者の増加により、利益率が圧迫されている可能性があります。さらに、積極的な投資やM&Aによる一時的な損失も収益性に影響を与えていると考えられます。
これらの要因を踏まえ、収益性の向上には、コスト管理の強化や高収益案件の獲得が必要です。また、価格競争に対抗するための差別化戦略も重要です。
業績のトレンド:不調
この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比4.5%増加し、成長を見せていますが、純利益は69.7%減少し、ROAや売上高利益率も大幅に低下しています。特に、ROAは前期の13.19%から当期の4.90%に急落しており、総資産利益率の大幅な低下が見られます。また、売上高利益率も71%減少しており、利益率の低下が顕著です。
要因としては、競争激化による価格競争や、大型のM&Aや積極的な投資による一時的損失が挙げられます。特に、海外事業の売却や新規事業の推進に伴う費用増加が、営業利益の減少に寄与しています。また、韓国事業の業績悪化も影響しており、景況感の悪化によるリサーチ予算の縮小が見られます。
株式会社マクロミルの概要や事業内容など
企業名 | 株式会社マクロミル |
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URL | https://www.macromill.com/ |
業種 | 情報・通信業 |
決算日 | 6月30日 |
企業概要
株式会社マクロミルは、2000年1月31日にインターネットを利用したマーケティングリサーチ会社として設立されました。独自開発した自動インターネット・リサーチ・システム(AIRs)を用いて、安価でスピーディなマーケティングリサーチを提供し、日本におけるオンラインリサーチ市場のリーディングカンパニーとして成長してきました。2004年1月に東京証券取引所マザーズ市場に上場し、2005年4月には市場第一部に指定されました。その後、AIRsの機能強化や業務提携・M&Aを通じて業容を拡大しましたが、競争激化に伴い、2014年4月に上場を廃止し、ベインキャピタルグループの完全子会社となりました。2016年6月30日に株式会社マクロミルホールディングスが株式会社マクロミルを吸収合併し、現在の体制が整いました。
事業内容
株式会社マクロミルは、マーケティングリサーチを主な事業とし、オンラインリサーチ、デジタルリサーチ、オフラインリサーチ、データベースサービスを提供しています。日本事業では、独自開発したAIRsを利用したオンラインリサーチを中心に、広告代理店との合弁事業やデータコンサルティングを展開し、総合マーケティング支援企業としての事業モデル変革を推進しています。韓国事業では、Macromill Embrain Co.,Ltd.を中心にオンラインリサーチやオフラインリサーチを提供し、日本での成功モデルを韓国市場にも展開しています。さらに、グローバル市場においても事業展開を進め、デジタルデータの収集・分析やコンサルティングサービスを提供することで、インサイト産業への変革を目指しています。2023年6月期にはMetrixLabグループを売却し、報告セグメントを「日本事業」と「韓国事業」に変更しました。今後もデータ利活用支援やプラットフォーム型ソリューションの開発を強化し、マーケティングビジネス領域全体にイノベーションを拡げることを目指しています。