株式会社アバントグループの業績を有価証券報告書から分析2024-09-20

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 4.31 3.86 -10.5
PER(株価収益率) 25.29 32.79 24.70 25.39 18.0 -29.1
ROA(総資産利益率) 11.19 13.0 16.1
ROE(自己資本利益率) 23.5 23.60 21.10 18.29 22.29 21.9
売上高利益率 9.80 11.69 19.4
純利益 2,095百万円 2,851百万円 36.1
売上高 15,692百万円 16,236百万円 18,703百万円 21,425百万円 24,420百万円 14.0
純資産 329百万円 12,329百万円 13,294百万円 7.8
総資産 11,781百万円 13,957百万円 16,617百万円 18,706百万円 21,897百万円 17.1

株価の割安性:割高

この企業は、PERが18.0倍PBRが3.86倍と市場平均を上回り、割高と判断されます。割高の要因としては、ROEが22.29%と高い収益性を示していること、売上高が14%増加し、純利益が36.1%増加していることが挙げられます。また、企業のデジタルトランスフォーメーション推進事業や経営管理ソリューション事業が成長していることも、投資家からの評価を高め、株価上昇につながっていると考えられます。

収益性:高い

当期のROEは22.29%、ROAは13.0%、売上高利益率は11.69%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を大きく超え、ROAも5%を大幅に上回っており、売上高利益率も11.69%と非常に健全な水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比14%増加しており、特にデジタルトランスフォーメーション推進事業が大きく成長しています。さらに、アウトソーシングビジネスも引き続き高い成長率を維持しています。また、組織再編による一時的費用の減少や、デジタルトランスフォーメーション推進事業の増収効果が利益の増加に寄与しています。これらの戦略的取り組みが、収益性の高さを支えています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは好調と判断できます。売上高は前期比14%増加し、24,420百万円に達しています。純利益も36.1%増加し、2,851百万円となっています。ROAは16.1%増加し、ROEも21.9%増加しています。売上高利益率も19.4%増加しており、全体的に利益率が向上しています。

要因としては、デジタルトランスフォーメーション推進事業の成長が大きく寄与しています。特に、データプラットフォームの構築やAI・BIソリューションの提供が増収に貢献しています。また、アウトソーシングビジネスも高い成長率を維持しており、これが売上高と利益の増加に寄与しています。さらに、組織再編による一時的費用の減少や賃上げ促進税制の影響も、純利益の増加に寄与しています。

株式会社アバントグループの概要や事業内容など

企業名 株式会社アバントグループ
URL https://www.avantgroup.com/ja/index.html
業種 情報・通信業
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、当社及び子会社6社で構成されており、「企業価値向上に役立つソフトウエア会社になる」という戦略マテリアリティの実現を目指しています。当社グループは、財務・非財務を問わず様々な情報をもとに適時・適切な経営判断を行い、経営改革を推進するためのソフトウエア・システムの開発・販売・保守や、ソフトウエアベースのコンサルティング・BPOサービスの提供を通じて、経営のデジタルトランスフォーメーションに貢献しています。また、当社は特定上場会社等に該当しており、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断しています。

事業内容

当社グループの事業は以下の3つのセグメントに分かれています。

1. 連結決算開示事業:
– 連結経営支援及び連結会計向け自社パッケージソフト「DivaSystem」の開発と保守を行い、これを利用した連結決算・単体決算のアウトソーシングを提供。
– 企業の情報開示を通じた価値創造を支援し、ソフトウエアビジネスとアウトソーシングビジネスを融合させたビジネスモデルの確立を目指す。
– 株式会社インターネットディスクロージャーによる開示書類の情報検索サービスも含まれる。

2. デジタルトランスフォーメーション推進事業:
– 企業を取り巻くデータを活用するためのデータプラットフォームからデータを分析・予測・可視化するAI・BIソリューション等を提供。
– コンサルティング・システム開発を通じて企業のデジタルトランスフォーメーションやデータドリブン経営の推進を支援。
– 主要クラウドベンダーからマルチクラウド対応ソフトウエア、生成AIなど最新の技術を活用し、技術者の育成とデータ活用基盤製品の自社開発を進める。

3. 経営管理ソリューション事業:
– グループ経営、連結会計、事業管理を中心に、企業の「見えない価値」の可視化と最大化を目的とする。
– コンサルティングからシステムの企画、構築、導入、運用並びに保守までをワンストップで支援。
– 自社でソフトウエアを開発するとともに、他社開発のソフトウエアとの組み合わせも行い、企業価値の向上に役立つ経営情報を提供するソリューションを継続的に生み出す役割を担う。

これらの事業を通じて、当社グループは企業の経営改革とデジタルトランスフォーメーションを支援し、持続的な成長を目指しています。