株式会社ケイブの業績を有価証券報告書から分析2024-08-30

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 2.22 1.33 -39.9
PER(株価収益率) 4.40 6.19 40.9
ROA(総資産利益率) 19.0 10.19 -46.3
ROE(自己資本利益率) -32.09 -27.20 -150.30 141.60 35.59 -74.9
売上高利益率 36.90 11.89 -67.8
純利益 2,569百万円 1,462百万円 -43.1
売上高 1,679百万円 1,704百万円 1,409百万円 6,963百万円 12,274百万円 76.3
純資産 1,390百万円 5,088百万円 6,786百万円 33.4
総資産 1,452百万円 1,419百万円 1,385百万円 13,492百万円 14,357百万円 6.4

株価の割安性:割安

この企業は、PERが6.19倍PBRが1.33倍と市場平均を下回り、割安と判断されます。割安の要因としては、売上高が前期比76.3%増加し、営業利益も667.4%増加している一方で、純利益が43.1%減少していることが挙げられます。特に、ROEが前期の141.6%から35.6%に大幅に低下しており、収益性の低下が見られます。また、動画配信関連事業の競争激化や利益率の悪化も影響していると考えられます。結論として、株価は割安と見られますが、収益性の改善が必要とされています。

収益性:平均的

当期のROEは35.59%、ROAは10.19%、売上高利益率は11.89%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を大きく上回っており、売上高利益率も11.89%と健全な水準です。しかし、前期比で見るとROEは74.9%、ROAは46.3%、売上高利益率は67.8%の減少を示しており、収益性が低下しています。

収益性が平均的である要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高は前期比76.3%増加しているものの、純利益が43.1%減少していることが挙げられます。これは、ゲーム事業の売上が大幅に増加した一方で、動画配信関連事業の売上が減少し、セグメント損失が拡大したことが影響しています。また、販売費及び一般管理費の増加や、特別損失の計上も収益性の低下に寄与しています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは「好調」と判断されます。売上高は前期比76.3%増加し、12,274百万円に達しています。営業利益は667.4%増加し、1,870百万円、経常利益は809.6%増加し、1,943百万円となっています。これらの数値は、企業が大幅な成長を遂げていることを示しています。

要因としては、ゲーム事業の成功が大きく寄与しています。特に「東方幻想エクリプス」のリリースが成功し、事前登録者数が20万人を超え、ダウンロード数も想定を大幅に上回りました。また、連結子会社である株式会社でらゲーの主要ゲーム「モンスターストライク」や「キングダム乱 -天下統一への道-」が安定的に推移し、業績に大きく貢献しています。

一方で、純利益は前期比42.8%減少しており、これは一時的な要因や特別損失が影響している可能性があります。しかし、全体的な売上と利益の増加から見て、企業の成長トレンドは依然として強いと判断できます。

株式会社ケイブの概要や事業内容など

企業名 株式会社ケイブ
URL https://www.cave.co.jp/
業種 情報・通信業
決算日 5月31日

企業概要

当社グループは、当社を中心に連結子会社4社、非連結子会社5社、関連会社4社の計14社で構成されており、主にゲーム事業と動画配信関連事業を展開しています。ゲーム事業では、モバイルオンラインゲームの開発運営を中心に行っており、特にシューティングゲーム「東方Project」のIP許諾を受けた「東方幻想エクリプス」などの新規スマートフォンゲームをリリースしています。動画配信関連事業では、インターネット広告を含む動画配信者のサポートやマネジメントを行っています。2024年5月31日現在、当社グループの従業員数は171名で、そのうちゲーム事業に150名、全社共通部門に21名が所属しています。

事業内容

当社グループの事業は、ゲーム事業と動画配信関連事業の2つの主要なセグメントに分かれています。ゲーム事業では、モバイルオンラインゲームの開発運営を中心に行っており、特に「東方幻想エクリプス」や「ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~」などのタイトルが注目されています。また、連結子会社である株式会社でらゲーが手掛ける「モンスターストライク」や「キングダム乱 -天下統一への道-」も安定的に推移しています。動画配信関連事業では、株式会社capableがライブ配信者のサポートやマネジメント、SNS広告事業を展開しており、YouTube事業や店舗型事業の取得など新たな収益源の確保にも努めています。これらの事業を通じて、当社グループは売上高12,274百万円、営業利益1,870百万円、経常利益1,943百万円を達成しました。