株式会社ブレインパッドの業績を有価証券報告書から分析2024-09-26

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 4.31 4.11 -4.5
PER(株価収益率) 38.06 60.5 40.97 25.06 -38.8
ROA(総資産利益率) 7.90 12.5 58.2
ROE(自己資本利益率) 25.60 13.80 10.60 17.39 64.2
売上高利益率 5.30 8.60 62.3
純利益 515百万円 909百万円 76.6
売上高 6,621百万円 7,101百万円 9,798百万円 10,561百万円 7.8
純資産 598百万円 4,896百万円 5,535百万円 13.1
総資産 4,984百万円 5,779百万円 6,516百万円 7,258百万円 11.4

株価の割安性:割高

この企業は、PERが25.06倍PBRが4.11倍と市場平均を大きく上回り、割高と判断されます。割高の要因としては、ROEが17.39%、ROAが12.5%と高い収益性を示していること、売上高や純利益が前年同期比で増加していること、さらにデータ活用やDX、AIといった成長分野での事業展開が挙げられます。これらの要素が投資家からの評価を高め、株価上昇につながっています。

収益性:高い

当期のROEは17.39%、ROAは12.5%、売上高利益率は8.6%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、収益性は高いと判断できます。ROEは10%を大きく超え、ROAも5%を大幅に上回っており、売上高利益率も8.6%と非常に健全な水準です。

収益性が高い要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比7.8%増加し、特にプロフェッショナルサービス事業とプロダクト事業が堅調に推移しています。プロフェッショナルサービス事業では有償稼働率の向上が進み、プロダクト事業では「Ligla」の売上成長が寄与しました。また、利益率の改善に向けたプロジェクト収支の管理方法の見直しや、費用の最適化が進んだことも大きな要因です。

さらに、M&Aによる事業基盤の拡大と、戦略的な投資活動が収益性の向上に寄与しています。これらの戦略的取り組みが、収益性の高さを支えています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは好調と判断できます。売上高は前期比7.8%増加し、10,561百万円に達しています。純利益も76.6%増加し、909百万円となっています。ROAやROEもそれぞれ58.2%と64.2%の増加を見せており、自己資本利益率の大幅な向上が見られます。売上高利益率も62.3%増加しており、利益率の改善が顕著です。

要因としては、プロフェッショナルサービス事業とプロダクト事業の両方で利益率の向上が進んだことが挙げられます。特に、プロフェッショナルサービス事業では有償稼働率の向上が、プロダクト事業では「Ligla」の売上成長が大きく寄与しています。また、前期に発生していた一過性費用がなくなったことも利益の増加に寄与しています。

株式会社ブレインパッドの概要や事業内容など

企業名 株式会社ブレインパッド
URL https://www.brainpad.co.jp/
業種 情報・通信業
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、2004年の創業以来、「データ活用の促進を通じて持続可能な未来をつくる」をPurpose(パーパス)として掲げています。データ活用のリーディングカンパニーとして、アナリティクスとエンジニアリングを駆使し、企業のビジネス創造と経営改善を支援しています。金融、小売、メーカー、サービスなど幅広い業種に対して1,300社以上の支援実績を持ち、データ活用のコンセプトデザインから運用による成果創出までをトータルにサポートしています。

当社グループの事業領域は、プロフェッショナルサービス事業とプロダクト事業の2つに分かれています。プロフェッショナルサービス事業では、データ分析やシステム開発を含むコンサルティング、人的支援を通じて顧客企業のデータ活用を支援しています。一方、プロダクト事業では、自社製および他社製プロダクトを提供し、顧客企業のデータ活用を支援しています。主な製品には、レコメンドエンジン「Rtoaster」、LINE特化型マーケティングオートメーション「Ligla」、マーケティングオートメーションプラットフォーム「Probance」などがあります。

また、当社グループは、「データ活用の促進を通じて持続可能な未来をつくる」という理念のもと、データ活用によるサステナブルな社会の創造を目指しています。これを実現するために、データ・AI活用の内製化、人材育成、リスキリング、ITやデータ活用の内製化促進などの課題解決に取り組んでいます。

事業内容

当社グループの事業内容は、プロフェッショナルサービス事業とプロダクト事業の2つに大別されます。

プロフェッショナルサービス事業は、データ分析、システム開発を含むコンサルティング、人的支援を通じて顧客企業のデータ活用を支援する事業です。この事業では、データ活用のリーディングカンパニーとして、企業のビジネス創造と経営改善を支援しています。具体的には、金融、小売、メーカー、サービスなど幅広い業種に対して1,300社以上の支援実績を持ち、データ活用のコンセプトデザインから運用による成果創出までをトータルにサポートしています。

プロダクト事業は、自社製および他社製プロダクトの提供を通じて顧客企業のデータ活用を支援する事業です。主な取扱製品には、以下のものがあります:
Rtoaster:レコメンドエンジン・プライベートDMP・CDP。顧客データを統合・分析し、高度なアルゴリズムと多彩なアクション機能により、精度の高いパーソナライズを実現するトータルソリューション。
Ligla:LINE特化型マーケティングオートメーション。顧客データと機械学習アルゴリズムを用いた配信シナリオ設計で、パーソナライズされたLINEコミュニケーションを自動化するマーケティングオートメーション。
Probance:マーケティングオートメーションプラットフォーム。機械学習により顧客ニーズを予測し、パーソナライズコミュニケーションを実現するBtoC向けプラットフォーム。
Conomi:マッチングエンジン。収集・蓄積したデータを活用し、独自のアルゴリズムでヒト・モノを複合的にマッチングするエンジン。
Brandwatch:デジタルコンシューマー・インテリジェンス。リアルタイム意思決定を支援する次世代マーケティングリサーチプラットフォーム。
Altair Analytics:機械学習・統計解析・分析・レポーティングシステム。スケーラブルなデータの加工と分析を可能にする分析ソフトウェアプラットフォーム。

これらの製品を通じて、顧客企業のデータ活用を支援し、ビジネスの成長と経営改善を実現しています。