株式会社ウイルプラスホールディングスの業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 1.20 0.99 -17.3
PER(株価収益率) 7.80 6.59 5.5 9.0 9.80 8.9
ROA(総資産利益率) 5.5 3.5 -36.4
ROE(自己資本利益率) 13.89 22.5 19.0 14.0 11.5 -17.9
売上高利益率 3.0 2.40 -20.0
純利益 1,302百万円 1,125百万円 -13.6
売上高 35,068百万円 40,776百万円 39,696百万円 44,116百万円 47,745百万円 8.2
純資産 232百万円 9,746百万円 11,078百万円 13.7
総資産 16,645百万円 16,972百万円 18,630百万円 23,645百万円 32,156百万円 36.0

株価の割安性:割安

この企業は、PERが9.80倍PBRが0.99倍と市場平均を下回り、割安と判断されます。割安の要因としては、ROEやROAの低下、売上高利益率の減少、純利益の減少が挙げられます。特に、ROEが14.0%から11.5%に低下し、ROAも5.5%から3.5%に低下していることが、収益性の低下を示しています。また、売上高利益率が3.0%から2.4%に減少していることも、利益率の低下を示しています。これらの要因が投資家の評価を下げ、株価の割安感につながっています。

収益性:低い

当期のROEは11.5%、ROAは3.5%、売上高利益率は2.4%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEは10%を超えているため「平均的」と評価できますが、ROAは5%を下回っており、売上高利益率も2.4%と低いため、総合的に見て収益性は低いと判断できます。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高は前期比8.2%増加しているものの、純利益は13.6%減少しており、利益率が低下しています。また、販売費及び一般管理費が16.5%増加しており、特に人件費や減価償却費の増加が影響しています。さらに、事業譲受や株式取得による先行投資が収益に対して負担となっていることも要因の一つです。

これらの要因を踏まえ、収益性の向上にはコスト管理の強化や高収益案件の獲得が必要です。また、既存店舗の収益力向上や無駄の削減も重要な課題です。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比8.2%増加し、47,745百万円に達していますが、純利益は13.6%減少し、1,125百万円となっています。また、ROAやROEもそれぞれ36.4%と17.9%減少しており、自己資本利益率の低下が見られます。特に、ROEは前期の14.0%から当期の11.5%に低下しています。

要因としては、新車販売台数の減少や、販売価格改定による受注活動への影響モデル末期による買い控えが挙げられます。また、人件費や減価償却費の増加システム関連費用の増加など、業容拡大に伴う先行投資が利益を圧迫しています。これらの要因が重なり、全体的な利益率の低下を招いています。

株式会社ウイルプラスホールディングスの概要や事業内容など

企業名 株式会社ウイルプラスホールディングス
URL https://www.willplus.co.jp/
業種 小売業
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、連結子会社6社と持株会社である当社により構成されております。このうち連結子会社5社はそれぞれが取扱うブランドごとにインポーターと正規ディーラー契約を締結し、新車、中古車の販売及び車輌整備並びに損害保険の代理店業等の事業活動を行っております。また、2024年5月に子会社化した株式会社ENGでは主に中古車輸出事業を行っております。当社は、これら連結子会社の株式を所有し、グループ各社の経営管理及びそれに付随する業務を行うとともに、各社の経営状況を把握した上でのグループとしての事業戦略の策定を行っております。また、グループ全体としてのリスク管理やコンプライアンスの強化に努めております。

事業内容

当社グループは、輸入車販売関連事業の単一セグメントであり、商品品目は、新車、中古車、業販、車輌整備、その他の5品目であります。新車販売では、各連結子会社が正規ディーラーとして各インポーターから仕入れた新車を販売しております。例えば、ウイルプラスチェッカーモータース株式会社はアルファ ロメオ、フィアット、アバルト、ジープのブランドを取り扱い、東京都、神奈川県、福岡県に15店舗を展開しています。中古車販売では、各連結子会社が高年式低走行の認定中古車を中心に販売し、商品の仕入は新車販売時の下取、買取、オートオークションにより行っています。業販では、下取した他社ブランドの中古車をオートオークションで販売し、他社ディーラーからの依頼を受けて新車・中古車を販売することもあります。車輌整備では、販売した車輌を中心に整備、修理や車検を主なサービスとして提供し、一部店舗を除きショールームと併設してサービス工場を設置しています。その他の事業としては、損害保険会社の代理店として自賠責保険や任意保険等の販売を行っています。