株式会社東武住販の業績を有価証券報告書から分析2024-08-30

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 8.95 0.74 0.72 -3.7
PER(株価収益率) 9.19 7.40 7.0 8.10 14.19 75.3
ROA(総資産利益率) 5.09 7.59 7.19 6.59 3.40 -48.5
ROE(自己資本利益率) 9.10 11.89 10.69 9.60 5.19 -45.8
売上高利益率 4.0 5.0 5.19 4.90 2.90 -40.8
純利益 276百万円 392百万円 388百万円 377百万円 213百万円 -43.5
売上高 6,850百万円 7,754百万円 7,483百万円 7,673百万円 7,264百万円 -5.3
純資産 303百万円 4,074百万円 4,191百万円 2.9
総資産 5,438百万円 5,165百万円 5,366百万円 5,669百万円 6,291百万円 11.0

株価の割安性:割安

PERは14.19で、前期から75.3%増加していますが、これは純利益の43.5%減少が要因とされています。PBRは0.72で、前期から若干減少し、割安と判断されます。要因として、売上高の5.3%減少やROEの低下、リフォーム費用の増加、不動産市場の競争激化などが挙げられます。結論として、株価は割安と見られますが、業績改善が必要とされています。

収益性:低い

当期のROEは5.19%、ROAは3.40%、売上高利益率は2.90%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると低いと判断できます。売上高利益率も2.90%と低めです。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高が前期比5.3%減少しており、特に自社不動産売買事業の販売件数が減少したことが影響しています。また、仕入価格の上昇やリフォーム工事の費用増加が利益率の低下に寄与しています。さらに、新築建売事業者の低価格施策により、競争が激化し、総資本回転率も低下しました。これらの要因が収益性の低さに繋がっています。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比5.3%減少し、7,264百万円となっています。純利益は43.5%減少し、213百万円に落ち込みました。ROAやROEも大幅に低下しており、特にROEは前期の9.60%から当期の5.19%に急落しています。売上高利益率も40.8%減少し、利益率の低下が顕著です。

要因としては、仕入価格の上昇やリフォーム工事の費用増加が挙げられます。また、新築建売事業者の低価格施策が中古住宅の販売に影響を与え、販売件数が減少したことも大きな要因です。さらに、システム関連費用や人件費の増加も利益を圧迫しています。

株式会社東武住販の概要や事業内容など

企業名 株式会社東武住販
URL https://www.toubu.co.jp/
業種 不動産業
決算日 5月31日

企業概要

当社は、中国地方及び九州地方において、不動産の売買、賃貸、その他不動産に関連する事業を展開しています。特に、リフォームを施した中古住宅の提供に注力しており、築年数20~40年程度の戸建住宅やマンションを仕入れ、水回り設備のリフレッシュ・リフォームを施して販売しています。主な顧客層は年収300万円前後の20~30代の一次取得者です。また、新築戸建住宅や土地のみの販売、顧客所有不動産のリフォーム工事も行っています。その他、不動産売買仲介事業や不動産賃貸仲介事業、不動産管理受託事業、自社不動産賃貸事業、保険代理店事業、介護福祉事業も手掛けています。従業員数は126名で、平均年齢は41.3歳、平均勤続年数は8.1年、平均年間給与は4,611,701円です。

事業内容

当社の事業は以下の4つのセグメントに分かれています:

不動産売買事業
– 自社不動産売買事業:築年数20~40年程度の中古住宅を仕入れ、水回り設備のリフレッシュ・リフォームを施して販売。主な顧客層は年収300万円前後の20~30代の一次取得者。
– 不動産売買仲介事業:他者所有の不動産の売買仲介。

不動産賃貸事業
– 不動産賃貸仲介事業:他者所有の不動産の賃貸仲介。
– 不動産管理受託事業:他者所有の不動産の賃貸管理業務を受託。
– 自社不動産賃貸事業:当社所有の不動産の賃貸。

不動産関連事業
– 保険代理店事業:住宅等の火災保険等の代理店販売。

その他事業
– 介護福祉事業:介護福祉に関する用品販売、器具レンタル、シルバー・リフォーム工事の請負。

当社は、地域に密着した不動産事業を展開するため、小規模な店舗を中心に組織を構成し、地域ごとの不動産営業部が日々の営業活動を行っています。また、介護福祉事業も展開しており、地域のニーズに応じたサービスを提供しています。