相対年度 | 4期前 | 3期前 | 2期前 | 前期 | 当期 | 前期比(%) |
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項目名 | ||||||
PBR | ー | ー | ー | 0.69 | 0.84 | 20.6 |
PER(株価収益率) | 5.5 | 7.5 | 7.19 | 7.09 | 7.30 | 2.8 |
ROA(総資産利益率) | ー | ー | ー | 3.40 | 3.70 | 8.8 |
ROE(自己資本利益率) | 15.30 | 11.0 | 10.60 | 11.0 | 11.89 | 8.2 |
売上高利益率 | ー | ー | ー | 7.40 | 6.19 | -16.2 |
純利益 | ー | ー | ー | 1,491百万円 | 1,734百万円 | 16.3 |
売上高 | 22,019百万円 | 20,955百万円 | 19,607百万円 | 20,265百万円 | 27,966百万円 | 38.0 |
純資産 | ー | ー | 2,694百万円 | 15,193百万円 | 15,064百万円 | -0.8 |
総資産 | 34,000百万円 | 35,175百万円 | 38,091百万円 | 44,238百万円 | 46,973百万円 | 6.2 |
株価の割安性:割安
この企業は、PERが7.30倍、PBRが0.84倍と市場平均を下回っており、割安と判断されます。割安の要因としては、売上高の38%増加や純利益の16.3%増加など、業績が堅調に推移していることが挙げられます。また、ROEが11.89%と高い水準を維持していることも、企業の収益性が高いことを示しています。これらの要素が投資家からの評価を高める一方で、株価が市場平均に対して割安に留まっている可能性があります。
収益性:平均的
当期のROEは11.89%、ROAは3.70%、売上高利益率は6.19%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEは10%を超えているため「高い」と評価できますが、ROAは5%を下回っているため「低い」と評価できます。売上高利益率も6.19%とやや低めです。
収益性が平均的である要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高は前期比38%増加しているものの、建設資材や人件費の高騰により利益率が低下しています。また、都市型賃貸マンションの開発・販売における競争激化も影響しています。さらに、新規子会社のケーナインの子会社化による一時的なコスト増加も収益性に影響を与えています。
業績のトレンド:好調
この企業の業績トレンドは好調と判断できます。売上高は前期比38%増加し、27,966百万円に達しています。純利益も16.3%増加し、1,734百万円となっています。さらに、ROAやROEもそれぞれ8.8%と8.2%の増加を見せており、企業の収益性が向上していることがわかります。
要因としては、主に不動産事業における「ものづくり」にこだわった都市型賃貸マンションの開発・販売が高く評価され、販売先の多様化やプロジェクトごとの綿密な販売戦略が功を奏したことが挙げられます。また、株式会社ケーナインの子会社化により、戸建・テラスハウス分譲事業が売上に寄与したことも大きな要因です。
株式会社アーバネットコーポレーションの概要や事業内容など
企業名 | 株式会社アーバネットコーポレーション |
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URL | https://www.urbanet.jp/ |
業種 | 不動産業 |
決算日 | 6月30日 |
企業概要
当社グループは、当社及び連結子会社3社(株式会社アーバネットリビング、株式会社ケーナイン及び他1社)の計4社で構成されています。設立以来、東京23区、駅徒歩10分以内の開発立地にこだわり、投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売(卸売)を基軸事業として、分譲用マンション及び戸建住宅の開発・分譲、アパートの開発・1棟販売、事業用地の仕入販売、不動産売買の仲介並びに不動産賃貸業等の不動産事業を行っています。設計事務所からスタートしたデベロッパーとして、効率性と芸術性の融合を目指し、外観や共有スペースにデザイン性やアートを加える等、「ものづくり」にこだわり、独自性を追求した自社ブランドの確立を進めています。変動の激しい不動産業界の環境に対応するため、役職員数を最小限とする少人数体制のもと、アウトソーシングを最大限に活用した効率的かつリスクの少ないビジネスモデルを構築しています。また、金融機関の不動産融資の厳格化や不動産価格の大幅な変動に対処できる強い財務体質の構築と、固定収入となる賃貸用不動産の自己保有を進めています。エンドユーザー向けの分譲・賃貸・マンション管理(小売・サービス)等の事業のために、2015年3月に100%子会社である株式会社アーバネットリビングを設立し、グループとしての業績の拡大を図っています。さらに、2024年2月に株式会社ケーナインを子会社化し、事業領域を拡大しています。
事業内容
当社グループの事業内容は主に不動産事業とホテル事業に分かれています。
不動産事業では、主に東京23区、駅徒歩10分以内の立地に特化し、投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売を基軸事業としています。具体的には、分譲用マンション及び戸建住宅の開発・分譲、アパートの開発・1棟販売、事業用地の仕入販売、不動産売買の仲介、不動産賃貸業等を行っています。設計事務所からスタートした当社のノウハウを活かし、プラン設計と収益シミュレーションにより、一定利益が確保できる物件を厳選し、事業用地として取得しています。さらに、モノトーンの外観デザインやオリジナルのアート作品を展示するエントランス、収納スペースの拡大等、ユーザーニーズに基づく差別化を図っています。販売先はワンルーム販売会社、一般法人、国内外投資家、日本の富裕層など多岐にわたります。また、子会社の株式会社ケーナインは、東京23区南西部や川崎市・横浜市等を中心に戸建・テラスハウス分譲及びアパート開発を行っています。
ホテル事業では、2020年10月に「ホテルアジール東京蒲田」を開業し、運営しています。これは、都市型賃貸マンションの開発・1棟販売をはじめとした不動産事業がレジデンス分野に集中していることから、販売先の多様化を目指してホテル事業に取り組んだもので、全48室のホテルを運営しています。国内旅行需要の回復及びインバウンドの増加等を背景に、客室単価及び客室稼働率が上昇し、事業収益の最大化を図っています。
当社グループは、今後も他社との共同事業や東京都心以外での開発も視野に入れ、持続的な成長を図っていく方針です。