株式会社ビューティカダンホールディングスの業績を有価証券報告書から分析2024-09-26

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 10.32 4.54 -55.9
PER(株価収益率) 13.10 13.0 62.5 86.69 38.7
ROA(総資産利益率) 3.70 1.10 -70.3
ROE(自己資本利益率) -50.90 22.60 19.39 17.20 5.19 -69.8
売上高利益率 1.39 0.40 -71.4
純利益 90百万円 29百万円 -68.3
売上高 5,344百万円 5,349百万円 5,858百万円 6,413百万円 6,983百万円 8.9
純資産 213百万円 545百万円 544百万円 -0.2
総資産 2,197百万円 2,445百万円 2,435百万円 2,462百万円 2,718百万円 10.4

株価の割安性:割高

この企業は、PERが86.69倍PBRが4.54倍と市場平均を大きく上回り、割高と判断されます。割高の要因としては、売上高が8.9%増加している一方で、純利益が68.3%減少していることが挙げられます。特に、ROEが17.2%から5.19%に低下し、ROAも3.70%から1.10%に低下しているため、収益性が大幅に悪化しています。これにより、投資家は将来の成長性に対する期待を反映して株価を高く評価している可能性があります。

収益性:低い

当期のROEは5.19%、ROAは1.10%、売上高利益率は0.40%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると低いと判断できます。売上高利益率も0.40%と非常に低いです。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高は前期比8.9%増加しているものの、純利益が大幅に減少していることが挙げられます。特に、葬儀の簡素化や葬儀施行価格の低下傾向が影響していると考えられます。また、原材料費の高騰や円安による仕入価格の増加も利益率の低下に寄与しています。さらに、ブライダル装花事業の売上減少やその他事業の低調な推移も収益性の低下に影響を与えています。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比8.9%増加し、成長を見せていますが、純利益は68.3%減少し、ROAやROEも大幅に低下しています。特に、ROEは前期の17.2%から当期の5.2%に急落しており、自己資本利益率の大幅な低下が見られます。また、売上高利益率も71.4%減少しており、利益率の低下が顕著です。

要因としては、ホールディングス化に伴う費用の増加や、原材料費の高騰が挙げられます。特に、生花祭壇事業と生花卸売事業において原価が高騰し、ブライダル装花事業やその他事業においても減益となっています。また、葬儀の小型化や単価の下落も影響していると考えられます。

株式会社ビューティカダンホールディングスの概要や事業内容など

企業名 株式会社ビューティカダンホールディングス
URL https://www.beauty-kadan.co.jp/
業種 卸売業
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、当社及び連結子会社8社で構成されており、主に生花祭壇事業、生花卸売事業、ブライダル装花事業、その他の事業を展開しています。生花祭壇事業では、葬儀関連会社に対して生花祭壇や供花を制作・設営し販売しています。生花卸売事業では、国内外の生産者や卸売市場から生花を仕入れ、生花小売店や葬儀関連会社に販売しています。ブライダル装花事業では、結婚式場に対して卓上花やブーケなどの婚礼用生花を制作・設営し販売しています。その他の事業としては、システム開発事業、葬儀コンサルタント事業、就労継続支援事業、農業などを行っています。2024年1月1日には持株会社体制へ移行し、グループ全体の収益力強化とサステナビリティ経営の推進を目指しています。

事業内容

当社グループの事業は以下の4つのセグメントに分かれています。

1. 生花祭壇事業:葬儀関連会社に対して生花祭壇や供花を制作し、その設営までを含めた販売を行っています。生花祭壇は、故人の好みや喪家の要望に応じたデザインを提案し、全国各地で同一サービスを提供しています。また、技術者の技術レベル向上を図る制度や教育環境を整備し、低価格祭壇に対応するための集中生産方式を確立しています。

2. 生花卸売事業:国内外の生産者や卸売市場から生花を仕入れ、生花小売店や葬儀関連会社に販売しています。全国各地の卸売市場と契約を結び、複数の供給経路を確保しています。また、海外の生産地へ社員を派遣して生産指導と品質管理を行い、直接輸入した生花を販売しています。国内物流業者と連携してコールドチェーンを実施し、効率的な販売と在庫ロスの極少化を図っています。

3. ブライダル装花事業:結婚式場に対して卓上花やブーケなどの婚礼用生花を制作し、その設営までを含めた販売を行っています。完全予約制であるため、少量・多品種の仕入れを効率的に行い、在庫ロスを極小化しています。新郎新婦との打ち合わせを通じて内容や金額を決定し、質の高いサービスを提供しています。

4. その他の事業:システム開発事業、葬儀コンサルタント事業、就労継続支援事業、農業などを行っています。システム開発事業では、住宅・建築業界及び葬祭業界に特化した支援ソフトの開発と販売を行っています。葬儀コンサルタント事業では、冠婚葬祭に関する企画及びコンサルタント業務を行っています。