相対年度 | 3期前 | 2期前 | 前期 | 当期 | 前期比(%) |
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項目名 | |||||
PBR | ー | ー | ー | 1.73 | ー |
PER(株価収益率) | ー | ー | ー | 12.5 | ー |
ROA(総資産利益率) | ー | ー | 7.90 | 5.0 | -36.7 |
ROE(自己資本利益率) | 18.79 | 35.40 | 27.39 | 16.29 | -40.5 |
売上高利益率 | ー | ー | 8.30 | 6.0 | -27.7 |
純利益 | ー | ー | 2,389百万円 | 1,968百万円 | -17.6 |
売上高 | 20,214百万円 | 24,100百万円 | 28,939百万円 | 32,665百万円 | 12.9 |
純資産 | ー | 90百万円 | 9,968百万円 | 14,151百万円 | 42.0 |
総資産 | 17,385百万円 | 24,333百万円 | 30,111百万円 | 39,170百万円 | 30.1 |
株価の割安性:平均的
この企業のPERは12.5倍、PBRは1.73倍であり、PERは市場平均の15倍を下回り、PBRは市場平均の1倍を上回っています。PERが市場平均を下回ることから、収益性に対して株価は割安と見られますが、PBRが市場平均を上回るため、資産価値に対しては割高と見られます。要因として、売上高が12.9%増加し、成長が続いている一方で、ROEやROAの低下、純利益の減少が見られます。これにより、収益性の評価が低くなり、PERが低くなっていると考えられます。
収益性:平均的
当期のROEは16.29%、ROAは5.0%、売上高利益率は6.0%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEは10%を超えており「高い」と評価できますが、ROAは5%で「平均的」、売上高利益率も6.0%で「平均的」と評価できます。したがって、総合的に見て収益性は平均的と判断できます。
収益性が平均的である要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高は前期比12.9%増加しているものの、純利益は17.6%減少しています。これは、サーモン相場の高騰が売上を押し上げた一方で、養殖コストや原材料価格の上昇が利益率を圧迫したためです。また、海外卸売事業における成長に伴う人件費や倉庫費用の増加も影響しています。これらの要因が収益性の平均的な水準にとどまる要因となっています。
業績のトレンド:不調
この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比12.9%増加し、成長を見せていますが、純利益は17.6%減少し、ROAやROEも大幅に低下しています。特に、ROEは前期の27.39%から当期の16.29%に急落しており、自己資本利益率の大幅な低下が見られます。また、売上高利益率も27.7%減少しており、利益率の低下が顕著です。
要因としては、サーモン相場の高騰が売上を押し上げた一方で、魚卵相場の調整局面や各種コストの上昇、ヒト・モノへの投資拡大が利益率の低下に寄与しています。特に、国内加工事業と海外卸売事業における利益率の低下が大きな影響を与えています。
株式会社オカムラ食品工業の概要や事業内容など
企業名 | 株式会社オカムラ食品工業 |
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URL | https://www.okamurashokuhin.co.jp/ |
業種 | 食料品 |
決算日 | 6月30日 |
企業概要
オカムラ食品工業グループは、「海の恵みを絶やすことなく世界中の人々に届け続ける。」ことをMissionとし、サーモン養殖事業、国内加工事業、海外加工事業、海外卸売事業の4つの事業を柱としてビジネスを展開しています。グループは、当社及び連結子会社9社で構成され、グローバルに事業を展開しています。特にサーモンを中心とした川上から川下までの垂直統合型のビジネスモデルを採用し、自己資本利益率や売上高営業利益率などの指標において上場会社平均を上回る実績を達成しています。2023年9月27日に東京証券取引所スタンダード市場に上場し、さらなる成長を目指しています。
事業内容
オカムラ食品工業グループの事業は以下の4つの柱で構成されています:
養殖事業:
生食用のサーモントラウトを養殖し、国内外に向け販売する事業です。デンマークのMusholm A/Sでは毎年約3,500トン超のサーモントラウトを生産し、日本国内では青森県西津軽郡深浦町に日本サーモンファーム株式会社を設立し、サーモントラウトを生産しています。養殖事業の一部ではASC認証を取得し、持続可能な養殖を推進しています。
国内加工事業:
魚卵・成魚を原料として顧客の要望にそって加工し、販売を行う事業です。青森県青森市に所在する第一工場と第二工場で数の子、たらこ、イクラ、筋子などを加工し、国内のスーパーマーケットや外食向けに販売しています。最近ではアジア圏の大手回転寿司チェーンへの輸出も増加しています。
海外加工事業:
海外の加工拠点において水産加工品を製造する事業です。ミャンマーのティラワ経済特区内に設立したOkamura Trading Myanmar Co.,Ltd.や、ベトナムのパートナー工場でサーモン原料の寿司ネタ加工や焼成済みの焼き魚・煮魚製品の加工を行っています。これらの製品は日本国内やシンガポール、マレーシアの現地販売拠点に向けて出荷されています。
海外卸売事業:
シンガポール、マレーシア、台湾、タイに拠点を有し、現地の日系スーパーマーケットや日本食レストランに日本から輸入した日本食材を販売しています。自社グループ内で養殖・加工した商材も海外市場に販売されており、顧客のニーズに合わせた製品をタイムリーに提供しています。