E・Jホールディングス株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-08-30

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 0.78 0.85 8.8
PER(株価収益率) 5.19 5.69 5.80 7.69 9.19 19.5
ROA(総資産利益率) 7.80 7.30 -6.4
ROE(自己資本利益率) 10.5 12.19 11.80 10.60 9.69 -8.5
売上高利益率 8.10 8.10 0.0
純利益 3,051百万円 3,032百万円 -0.6
売上高 30,394百万円 34,334百万円 36,668百万円 37,509百万円 37,207百万円 -0.8
純資産 2,803百万円 29,869百万円 32,592百万円 9.1
総資産 31,185百万円 37,513百万円 39,240百万円 39,194百万円 41,423百万円 5.7

株価の割安性:割安

この企業のPERは9.19倍、PBRは0.85倍であり、いずれも市場平均を下回っているため、割安と判断されます。割安の要因としては、売上高や純利益がほぼ横ばいであること、ROEやROAが低下傾向にあることが挙げられます。また、官公庁への売上依存度が高く、公共投資額の変動に影響を受けやすい点もリスク要因となっています。これらの要素が投資家の評価を抑え、株価の割安感を生んでいると考えられます。

収益性:平均的

当期のROEは9.7%、ROAは7.3%、売上高利益率は8.1%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEは10%の目安を下回っているため「平均的」と評価できます。次に、ROAは5%の目安を上回っているため「高い」と評価できます。最後に、売上高利益率は8.1%で、一般的な水準を上回るため「高い」と評価できます。

収益性が平均的から高い水準にある要因として、売上高が前年同期比でほぼ横ばいであることが挙げられます。特に、建設コンサルタント業務の売上が堅調に推移していることが大きな要因です。また、DX関連投資や生産効率改善の取り組みが功を奏していると考えられます。

業績のトレンド:横ばい

この企業の業績トレンドは「横ばい」と判断されます。売上高は前期比で0.8%減少し、37,207百万円となっていますが、大きな変動は見られません。純利益も前期比で0.6%減少し、3,032百万円となっています。ROAやROEも若干の低下が見られますが、売上高利益率は8.10%で横ばいです。

要因としては、売上高の微減が影響しているものの、全体的な利益率や資産効率は大きく変動していないことが挙げられます。また、DX関連投資やランニング経費の増加が販売費及び一般管理費の増加に寄与していることが考えられます。これにより、営業利益や経常利益が若干減少していますが、全体的な業績は安定しています。

E・Jホールディングス株式会社の概要や事業内容など

企業名 E・Jホールディングス株式会社
URL https://www.ej-hds.co.jp/
業種 サービス業
決算日 5月31日

企業概要

当グループは、当社及び当社の関係会社21社(連結子会社12社、非連結子会社7社、関連会社1社、その他の関係会社1社)によって構成されております。 当社は純粋持株会社であり、グループ経営管理を行っております。連結子会社は、官公庁の公共事業等において、企画から施工監理までを一貫して提供できる総合建設コンサルタント事業を行っております。株式会社エイト日本技術開発は総合建設コンサルタント事業全般を行い、他の連結子会社は各社の強みとする分野を中心に事業を行っております。 当連結会計年度末における、事業内容と当社及び連結子会社等の位置付けは、グループ全体を管理・統括する持株会社としてE・Jホールディングス㈱(当社)があり、総合建設コンサルタント事業には建設コンサルタント業務、補償コンサルタント業務、測量業務、地質調査業務が含まれます。主要な連結子会社には、㈱エイト日本技術開発、日本インフラマネジメント㈱、㈱近代設計、㈱共立エンジニヤ、共立工営㈱、都市開発設計㈱、㈱北海道近代設計、㈱アークコンサルタント、㈱アイ・デベロップ・コンサルタンツ、㈱二神建築事務所、㈱ダイミック、EJEC(Thailand) Co.,Ltd.、㈱演算工房などがあります。

事業内容

当グループの主要事業は総合建設コンサルタント事業であり、建設コンサルタント業務、補償コンサルタント業務、測量業務、地質調査業務を含みます。 建設コンサルタント業務には、企画・計画、設計、診断、マネジメント、発注者支援、補償コンサルタント等が含まれ、調査業務には測量、地質調査等が含まれます。株式会社エイト日本技術開発は総合建設コンサルタント事業全般を行い、他の連結子会社は各社の強みとする分野を中心に事業を行っております。 例えば、㈱エイト日本技術開発は総合建設コンサルタント事業全般を担当し、日本インフラマネジメント㈱や㈱近代設計などは特定の分野に特化したコンサルタント業務を行っています。また、EJEC(Thailand) Co.,Ltd.は海外での事業展開を行っています。当グループは、2030年度において「わが国第一級のインフラ・ソリューション・コンサルタントグループ」として活躍できる企業集団を目指しており、長期ビジョン「E・J—Vision2030」を策定しています。 これに基づき、既存事業の強化・深耕や新たなニーズに取り組むための第5次中期経営計画(2021年度~2024年度)を実施しています。具体的には、最先端技術の導入、国土強靭化、老朽化するインフラメンテナンス、環境に配慮したサステナブルな社会インフラの整備、行政支援サービスの深化などを重点課題として取り組んでいます。