株式会社 アルバックの業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 1.45 2.42 66.4
PER(株価収益率) 14.22 18.70 11.26 21.17 25.59 20.9
ROA(総資産利益率) 4.0 5.5 37.5
ROE(自己資本利益率) 7.09 9.19 11.39 7.30 9.69 32.9
売上高利益率 6.19 8.30 33.9
純利益 14,080百万円 21,549百万円 53.0
売上高 185,402百万円 183,011百万円 241,260百万円 227,528百万円 261,115百万円 14.8
純資産 20,873百万円 204,853百万円 227,727百万円 11.2
総資産 282,350百万円 292,761百万円 354,304百万円 353,474百万円 388,653百万円 10.0

株価の割安性:割高

この企業は、PERが25.59倍PBRが2.42倍と市場平均を大きく上回り、割高と判断されます。割高の要因としては、純利益の大幅な増加(53%増)や、売上高の増加(14.8%増)ROEの改善(32.9%増)が挙げられます。これらの要素が投資家からの評価を高め、株価上昇につながっています。また、半導体や電子部品製造装置の需要増加や、EVバッテリーの量産投資の本格化など、成長期待が高い事業環境も影響しています。

収益性:平均的

当期の業績を基に、この企業の収益性を評価します。まず、ROEは9.69%であり、10%の目安をわずかに下回っているため「平均的」と評価できます。次に、ROAは5.5%で、5%の目安を上回っているため「高い」と評価できます。最後に、売上高利益率は8.30%で、一般的な製造業の平均を上回るため「高い」と評価できます。

収益性が平均的から高い水準にある要因として、売上高が前年同期比14.8%増加し、経常利益も30.2%増加したことが挙げられます。特に、半導体及び電子部品製造装置の売上が堅調に推移していることが大きな要因です。また、EVバッテリーの小型大容量化や安全性向上に向けた量産投資の本格化も収益性向上に寄与しています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは「好調」と判断されます。売上高は前期比14.8%増加し、261,115百万円に達しています。純利益も53%増加し、21,549百万円となっています。さらに、ROAやROEもそれぞれ37.5%と32.9%の増加を見せており、自己資本利益率や総資産利益率の改善が顕著です。

要因としては、半導体及び電子部品製造装置の売上高が伸びたことや、EVバッテリーの小型大容量化に向けた量産投資の本格化が挙げられます。また、FPD製造装置やコンポーネントの需要も好調に推移しており、これが全体の売上高と利益の増加に寄与しています。さらに、研究開発費の効率的な投資と新技術の導入が、製品競争力の強化に繋がっていると考えられます。

株式会社 アルバックの概要や事業内容など

企業名 株式会社 アルバック
URL https://www.ulvac.co.jp/
業種 電気機器
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、当社、子会社37社、関連会社8社から構成され、真空技術を基盤とした多岐にわたる製品を生産財として提供する真空総合メーカーです。真空技術を活用し、真空装置・機器やサービスを提供する「真空機器事業」と、真空技術の周辺技術を基盤とし、材料や表面分析装置等を提供する「真空応用事業」に分かれています。主要製品には、スパッタリング装置、プラズマCVD装置、有機EL製造装置、真空ポンプ、真空計、リークテスト装置、真空溶解炉、真空熱処理炉、スパッタリングターゲット材料、蒸着材料、オージェ電子分光分析装置、X線光電子分光分析装置などがあります。これらの製品は、携帯電話、スマートフォン、PC、タブレットPC、デジタル家電、薄型テレビ、自動車などのエレクトロニクス部品の製造に利用されています。

事業内容

当社グループの事業は、真空技術を基盤とした「真空機器事業」と「真空応用事業」に分かれています。真空機器事業では、FPD製造装置、半導体及び電子部品製造装置、コンポーネント、一般産業用装置を提供しています。具体的には、スパッタリング装置、プラズマCVD装置、有機EL製造装置、真空ポンプ、真空計、リークテスト装置、真空溶解炉、真空熱処理炉などが含まれます。一方、真空応用事業では、スパッタリングターゲット材料、蒸着材料、オージェ電子分光分析装置、X線光電子分光分析装置、二次イオン質量分析装置、半導体・FPD用マスクブランクスなどを提供しています。これらの製品は、エレクトロニクス部品の製造に不可欠であり、携帯電話、スマートフォン、PC、タブレットPC、デジタル家電、薄型テレビ、自動車などの最終製品に組み込まれています。さらに、当社グループは、真空技術をコアとしたイノベーションの創出・共創の推進、多様な人財の育成と活躍推進、バリューチェーンにおける人権尊重、持続可能な地球環境への貢献を重要課題として取り組んでいます。