北川精機株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 1.61 1.06 -33.7
PER(株価収益率) 10.02 9.94 5.84 8.03 8.05 0.1
ROA(総資産利益率) 7.90 7.5 -5.1
ROE(自己資本利益率) 17.60 23.10 23.5 22.39 15.30 -31.7
売上高利益率 10.89 10.69 -1.8
純利益 703百万円 633百万円 -10.0
売上高 4,267百万円 4,819百万円 5,032百万円 6,462百万円 5,934百万円 -8.2
純資産 300百万円 3,502百万円 4,763百万円 36.0
総資産 7,343百万円 5,854百万円 8,836百万円 8,941百万円 8,431百万円 -5.7

株価の割安性:割安

この企業は、PERが8.05倍PBRが1.06倍と市場平均を下回り、割安と判断されます。割安の要因としては、売上高の8.2%減少や純利益の10%減少、ROEの低下が挙げられます。特に、銅張積層板プレス装置の需要一巡による売上減少が影響しています。しかし、営業利益や経常利益は増加しており、製造原価低減や販管費の減少が寄与しています。結論として、株価は割安と見られますが、売上高の回復が必要とされています。

収益性:平均的

当期のROEは15.30%、ROAは7.5%、売上高利益率は10.69%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEは10%を超えており「高い」と評価できますが、前期比で31.7%減少しています。ROAも5%を上回っており「高い」と評価できますが、前期比で5.1%減少しています。売上高利益率も10.69%と健全な水準ですが、前期比で1.8%減少しています。

収益性が平均的から高い水準にある要因として、売上高が前期比8.2%減少したことが挙げられます。特に、銅張積層板プレス装置の需要一巡による売上減少が影響しています。また、製造原価低減の取り組みや販管費の減少が収益性を支えていますが、全体的な売上減少が収益性の低下に寄与しています。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比8.2%減少し、5,934百万円となっています。また、純利益も10.0%減少し、632百万円となっています。ROEも前期の22.39%から15.30%に低下しており、自己資本利益率の大幅な低下が見られます。売上高利益率も1.8%減少しており、利益率の低下が顕著です。

要因としては、銅張積層板プレス装置の需要一巡による売上の減少が挙げられます。また、製造原価低減の取り組みや販管費の減少があったものの、全体的な売上の減少が業績に影響を与えています。さらに、世界経済の不安定な状況やインフレの長期化も影響している可能性があります。

北川精機株式会社の概要や事業内容など

企業名 北川精機株式会社
URL https://kitagawaseiki.co.jp/
業種 機械
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、当社及び連結子会社2社で構成されており、産業機械の製造・販売を主な事業としています。主要な製品は、プリント基板プレス装置、新素材プレス装置、ラミネータ装置、FA・搬送機械などであり、これらの製品を得意先に販売しています。連結子会社の北川精机貿易(上海)有限公司は、中国の得意先に販売を行っています。また、ホクセイ工業株式会社は油圧機器を製造し、直接得意先に販売しています。2024年6月期の連結経営指標では、売上高は5,933,805千円、経常利益は851,875千円、親会社株主に帰属する当期純利益は632,985千円となっています。従業員数は154人で、平均年齢は44.6歳、平均勤続年数は19.6年、平均年間給与は5,045千円です。労働組合は北川精機労働組合で、JAMに属しており、組合員数は85名です。

事業内容

当社グループの事業は「産業機械事業」のみであり、主要な製品はプリント基板プレス装置、新素材プレス装置、ラミネータ装置、FA・搬送機械です。これらの製品は当社で製造され、得意先に販売されています。連結子会社の北川精机貿易(上海)有限公司は、中国市場での販売を担当しています。ホクセイ工業株式会社は油圧機器を製造し、直接得意先に販売しています。中期経営計画「KITAGAWA 2030」では、2030年6月期の目標として売上高100億円、営業利益15億円、営業利益率15%以上、自己資本利益率(ROE)12%以上を掲げています。重点課題としては、成長市場への新製品投入、既存技術の周辺分野への展開、生産能力の拡大と収益性の向上、技術力を支える人的資本経営の推進などが挙げられます。また、サステナビリティ基本方針に基づき、環境配慮型製品の開発・製造、ICTによる社会インフラの高度化、人材の多様性尊重、法令遵守とガバナンス体制の強化に取り組んでいます。