東洋ドライルーブ株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 0.34 0.46 36.3
PER(株価収益率) 10.69 8.19 5.69 9.10 7.19 -20.9
ROA(総資産利益率) 3.0 5.09 70.0
ROE(自己資本利益率) 3.59 6.0 7.09 3.79 6.69 76.3
売上高利益率 8.60 13.19 53.5
純利益 333百万円 618百万円 85.9
売上高 5,644百万円 6,378百万円 3,666百万円 3,870百万円 4,699百万円 21.4
純資産 376百万円 8,897百万円 9,605百万円 8.0
総資産 8,912百万円 9,760百万円 10,635百万円 11,192百万円 12,012百万円 7.3

株価の割安性:割安

この企業は、PERが7.19倍PBRが0.46倍と市場平均を大きく下回り、割安と判断されます。割安の要因としては、売上高が21.4%増加し、純利益が85.9%増加するなど業績が好調であることが挙げられます。特に、自動車機器業界向けの受注増加や新規顧客の開拓が寄与しています。また、ROEが6.69%と改善していることも評価されます。これらの要素が株価に反映されていないため、割安と見られます。

収益性:平均的

当期のROEは6.69%、ROAは5.09%、売上高利益率は13.19%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEは10%の目安を下回っているため「平均的」と評価できます。ROAは5%を上回っているため「高い」と評価できます。売上高利益率も13.19%と高い水準です。

収益性が平均的から高い水準にある要因として、売上高が前年同期比21.4%増加し、経常利益も91.7%増加したことが挙げられます。特に、自動車機器業界向けの受注増加が大きな要因です。また、積極的な設備投資により生産効率が向上し、間接労務費と販売管理費をコントロールできたことも収益性向上に寄与しています。

業績のトレンド:好調

この企業の業績トレンドは好調と判断できます。売上高は前期比21.4%増加し、4,699百万円に達しています。純利益も前期比85.9%増加し、618百万円となっています。ROAは70%増加し、ROEも76.3%増加しています。売上高利益率も53.5%増加しており、全体的に利益率が向上しています。

要因としては、半導体等電子部品の供給不足が解消し、自動車の国内生産が増加したことが挙げられます。また、自動車機器業界のみならず、光学機器業界と電子部品業界からの受託額も増加しており、売上高の増加に寄与しています。さらに、設備投資により生産効率を上げ、間接労務費と販売管理費をコントロールしたことが営業利益の大幅な増加に繋がっています。

東洋ドライルーブ株式会社の概要や事業内容など

企業名 東洋ドライルーブ株式会社
URL https://www.drilube.co.jp/
業種 化学
決算日 6月末日

企業概要

東洋ドライルーブ株式会社は、ドライルーブ製品の開発・製造・販売を主な事業とする企業です。ドライルーブ製品は、摩擦摩耗を抑制し、エネルギーのロスを減少させる潤滑被膜であり、自動車機器や電気・電子機器などの駆動伝達部に広く使用されています。国内外に子会社を持ち、国内では長野ドライルーブ株式会社、大分ドライルーブ株式会社、株式会社真永が、海外では中国、タイ、ベトナムに子会社を展開しています。これらの子会社は、ドライルーブ製品のコーティング加工を行い、各地域の顧客にサービスを提供しています。企業の経営方針としては、「省エネルギー」「環境保全」に貢献し、「人々の安全で豊かな生活を支える」ことを基本としています。また、技術革新や生産性の向上、新規営業戦略の展開、環境への対応などを優先課題として取り組んでいます。

事業内容

東洋ドライルーブ株式会社の事業内容は、主にドライルーブ製品の開発・製造・販売およびコーティング加工です。ドライルーブ製品は、二硫化モリブデン、フッ素樹脂、グラファイトなどを主要成分とし、ポリアミドイミドやエポキシなどの樹脂系結合剤を溶剤中に均一に分散させる技術を用いて製造されます。これらの製品は、スプレー法、印刷法、浸漬法、ディスペンサー、スピンコートなどの方法で機器にコーティングされ、焼成されることで潤滑耐久性、低摩擦性、非粘着性、電気的特性などの機能を持つ薄いフィルム状の被膜を形成します。主要な顧客は自動車機器、光学機器メーカーなどです。また、ドライルーブ製品のコーティング加工も行っており、特に自動車機器向けのコーティング加工が増加しています。さらに、ドライルーブ製品のコーティング加工法の技術指導も行っており、独自に開発したコーティング設備を提供して技術指導を実施しています。