株式会社Geolocation Technologyの業績を有価証券報告書から分析2024-09-27

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 9.05 3.50 2.65 -24.4
PER(株価収益率) 8.23 20.45 51.68 41.41 -19.9
ROA(総資産利益率) 7.59 9.0 13.89 5.40 5.19 -3.7
ROE(自己資本利益率) 17.89 22.29 28.39 7.09 6.59 -7.0
売上高利益率 4.80 6.0 13.69 5.0 5.30 6.0
純利益 23百万円 35百万円 99百万円 38百万円 38百万円 -0.5
売上高 475百万円 584百万円 728百万円 767百万円 717百万円 -6.6
純資産 225百万円 560百万円 590百万円 5.5
総資産 299百万円 392百万円 716百万円 703百万円 729百万円 3.6

株価の割安性:割高

この企業は、PERが41.41倍PBRが2.65倍と市場平均を大きく上回り、割高と判断されます。割高の要因としては、IP Geolocation事業やIPアドレス移転事業といった独自の技術とサービスに対する成長期待が挙げられます。また、企業のROEやROAが低下している一方で、売上高利益率や純利益は安定しており、特に「SURFPOINT™」や「どこどこJP」などのサービスが顧客に支持されていることが背景にあります。これらの要素が投資家からの評価を高め、株価上昇につながっています。

収益性:低い

当期のROEは6.59%、ROAは5.19%、売上高利益率は5.30%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEは10%を下回り、ROAは5%をわずかに上回っているため、収益性は低いと判断できます。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高が前期比6.6%減少しており、特にIPアドレス移転事業の売上が大幅に減少しています。また、営業利益も34.3%減少しており、コスト管理や価格競争の影響が大きいと推測されます。さらに、特別損失として投資有価証券評価損が計上されており、これが純利益に影響を与えています。

これらの要因を踏まえ、収益性の向上には、売上高の回復とコスト管理の強化が必要です。また、新規顧客の獲得や既存顧客のフォローアップを強化し、解約率の低減を図ることも重要です。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比6.6%減少し、716,937千円となっています。営業利益は34.3%減少し、76,261千円、経常利益も34.0%減少し、77,443千円となっています。特に、売上高の減少と利益率の低下が顕著です。

要因としては、IPアドレス移転事業における大口案件の減少や、自治体案件の受注が想定に届かなかったことが挙げられます。また、投資有価証券の評価損が計上され、特別損失が発生したことも影響しています。さらに、競争環境の激化や新規顧客の獲得が進まなかったことも、業績の低迷に寄与しています。

株式会社Geolocation Technologyの概要や事業内容など

企業名 株式会社Geolocation Technology
URL https://www.geolocation.co.jp/
業種 nan
決算日 6月30日

企業概要

当社は、「独自の技術とノウハウを開発し、地域社会にとって価値のある新しいインターネットサービスを提供する」を企業理念として掲げています。この理念に基づき、インターネットユーザーの位置情報を活用した効果的なウェブマーケティングや不正アクセス防止サービスの開発・提供に取り組んでいます。主要な事業として、IPアドレスを活用したデータベース「SURFPOINT™」を基盤とするIP Geolocation事業と、IPアドレスの売買仲介を行うIPアドレス移転事業の2つのセグメントを運営しています。IP Geolocation事業では、位置情報、組織属性、回線情報、気象情報など100種類以上のデータを組み合わせた「SURFPOINT™」を維持管理し、顧客のサイト閲覧者の属性に合う各種サービスを提供しています。これにより、ジオターゲティング、BtoBマーケティング、不正検知、コンプライアンス(DRM)、インターネット広告プラットフォームの提供を行っています。IPアドレス移転事業では、法人や各種団体が保有する余剰IPアドレスを必要とする企業へ売却仲介するサービスを提供しています。

事業内容

当社の事業は主にIP Geolocation事業とIPアドレス移転事業の2つのセグメントに分かれています。

IP Geolocation事業では、IPアドレスに位置情報、組織属性、回線情報、気象情報など100種類以上のデータを組み合わせたデータベース「SURFPOINT™」を基盤に、顧客のサイト閲覧者の属性に合う各種サービスを提供しています。具体的には、以下のサービスを展開しています:
ジオターゲティング: ウェブサイト閲覧者の地域を特定し、地域に合った表示や広告を提供。
BtoBマーケティング: ウェブサイト閲覧者の企業属性を特定し、効果的なマーケティングデータを提供。
不正検知・コンプライアンス(DRM): 不正アクセスや詐欺行為を検出し、顧客のアカウントを保護。
インターネット広告プラットフォーム: IPアドレスを活用して閲覧者を選別・絞り込み、最適な広告を配信。

また、当社は以下のサービスも提供しています:
「どこどこJP」: 「SURFPOINT™」をウェブサイトやアプリケーション上で利用できるサービス。
「らくらくログ解析」: 簡単な操作でウェブアクセス解析を行うツール。
「IPひろば」: IPアドレスやドメイン名の位置情報や組織情報を調べるサービス。
「どこどこad」: IPアドレスから判定される位置情報や企業情報を基にしたインターネット広告配信サービス。

IPアドレス移転事業では、法人や各種団体が保有する余剰IPアドレスを必要とする企業へ売却仲介するサービスを提供しています。