株式会社エム・エイチ・グループの業績を有価証券報告書から分析2024-09-26

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 4.87 4.31 -11.6
PER(株価収益率) 119.69 104.80 191.80 83.0
ROA(総資産利益率) 1.29 0.69 -46.2
ROE(自己資本利益率) -19.29 -15.39 3.40 4.80 2.40 -50.0
売上高利益率 1.29 0.69 -46.2
純利益 24百万円 13百万円 -47.4
売上高 1,718百万円 1,815百万円 1,849百万円 1,902百万円 1,878百万円 -1.3
純資産 517百万円 516百万円 562百万円 8.9
総資産 1,638百万円 1,734百万円 1,805百万円 1,842百万円 1,857百万円 0.8

株価の割安性:割高

この企業は、PERが191.80倍PBRが4.31倍と市場平均を大きく上回り、割高と判断されます。割高の要因としては、業績の低迷が挙げられます。具体的には、ROEが2.4%と低く、ROAも0.69%と低水準であることが影響しています。また、純利益が前期比で47.4%減少し、売上高も1.3%減少していることから、収益性の低下が見られます。これらの要素が投資家からの評価を下げ、株価が割高となっていると考えられます。

収益性:低い

当期のROEは2.4%、ROAは0.69%、売上高利益率は0.69%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると低いと判断できます。売上高利益率も0.69%と非常に低いです。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高はほぼ横ばいで、成長が見られないことが挙げられます。また、売上原価が増加し、営業利益が減少していることから、コスト管理や価格競争の影響が大きいと推測されます。さらに、優秀な人材確保に向けたコストが先行していることも影響していると考えられます。

これらの要因を踏まえ、収益性の向上には、コスト管理の強化や高収益案件の獲得が必要です。また、既存事業の再構築と新たな収益の柱となる事業の創出も重要です。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比1.3%減少し、1,878百万円となっています。また、純利益は47.4%減少し、13百万円にとどまっています。ROAやROEも大幅に低下しており、特にROEは前期の4.8%から当期の2.4%に半減しています。売上高利益率も46.2%減少しており、利益率の低下が顕著です。

要因としては、直営サロン運営事業やBSサロン運営事業の減収が挙げられます。特に、BSサロン運営事業の店舗数減少が影響し、売上高が11.2%減少しています。また、人材確保に向けたコストの増加や、固定資産の減損損失が特別損失として計上されたことも、純利益の大幅な減少に寄与しています。

株式会社エム・エイチ・グループの概要や事業内容など

企業名 株式会社エム・エイチ・グループ
URL https://mhgroup.co.jp/
業種 サービス業
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、美容業を主たる事業とし、当社、連結子会社4社、持分法非適用非連結子会社1社、持分法非適用関連会社1社、その他の関係会社2社で構成されています。2024年1月1日を効力発生日とする吸収分割により、株式会社エム・エイチ・グループのBSサロン運営事業及びヘアメイク事業を株式会社アトリエ・エム・エイチへ承継し、株式会社エム・エイチ・グループは純粋持株会社へ、株式会社アトリエ・エム・エイチにモッズ・ヘア事業を集約する組織再編を行いました。これを機に、株式会社アトリエ・エム・エイチは株式会社エム・エイチ・プリュスへ商号を変更しました。連結子会社には、直営サロン運営事業、BSサロン運営事業、ヘアメイク事業、美容室支援事業、キャリアデザイン事業を行う企業が含まれています。また、中国と韓国においてもBSサロン運営事業を展開しています。

事業内容

当社グループの事業内容は以下の通りです:

1. **直営サロン運営事業**:首都圏主要地域を中心に直営サロン10店舗(モッズ・ヘアサロン9店舗、その他1店舗)を展開。過年度の不採算店舗閉鎖の効果もあり、セグメント利益は前年同期に比べ増益となりました。
2. **BSサロン運営事業**:国内外で「モッズ・ヘア」ブランドのBSサロンを展開。国内40店舗、韓国10店舗、台湾4店舗、中国5店舗の計59店舗を運営。プライベートブランド(PB商品)の販売にも注力しています。
3. **ヘアメイク事業**:スタジオワーク専門のヘアメイクチームを有し、国内外で高い評価を得ています。スタジオ部門は堅調に推移しましたが、ブライダル部門及びメディア部門は減収となりました。
4. **美容室支援事業**:クレジット決済代行サービスや美容サロン向けPOSレジ顧客管理システムを提供。新たにBtoBクレジット決済代行サービスも開始しました。
5. **キャリアデザイン事業**:タワーマンションを中心としたコンシェルジュの派遣などを行い、順調に成長しています。

当社グループは、経営基盤の基礎を固めるため、既存事業の再構築と成長を図り、新たな収益の柱となる事業の創出にも注力しています。また、DX化・GX化を推進し、業界全体のプレゼンス向上にも取り組んでいます。