株式会社壽屋の業績を有価証券報告書から分析2024-09-26

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 25.67 3.48 2.08 -40.3
PER(株価収益率) 57.20 8.80 7.19 12.60 13.60 7.9
ROA(総資産利益率) 1.0 8.0 15.30 15.30 9.19 -39.9
ROE(自己資本利益率) 2.70 22.5 40.40 31.60 16.29 -48.4
売上高利益率 1.0 7.09 11.30 9.69 6.69 -30.9
純利益 75百万円 680百万円 1,621百万円 1,758百万円 1,104百万円 -37.2
売上高 7,374百万円 9,544百万円 14,292百万円 18,100百万円 16,379百万円 -9.5
純資産 455百万円 6,356百万円 7,216百万円 13.5
総資産 7,788百万円 8,468百万円 10,621百万円 11,511百万円 12,035百万円 4.6

株価の割安性:平均的

この企業のPERは13.60倍、PBRは2.08倍であり、PERは市場平均の15倍を下回る一方、PBRは市場平均の1倍を上回っています。これにより、株価は平均的と判断されます。割安性が見られない要因として、売上高や純利益の減少、ROEやROAの低下が挙げられます。特に、売上高が9.5%減少し、純利益が37.2%減少したことが影響しています。また、製品仕入コストの上昇や円安、高インフレ環境も業績に影響を与えています。これらの要因が株価の評価に反映され、平均的な水準にとどまっていると考えられます。

収益性:平均的

当期のROEは16.29%、ROAは9.19%、売上高利益率は6.69%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると高いと判断できますが、売上高利益率は6.69%とやや低めです。総合的に見ると、収益性は平均的と判断できます。

収益性が平均的である要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比9.5%減少しており、特にプラモデルの販売が減少したことが影響しています。また、円安や高インフレ環境に伴う原材料費の上昇が製品仕入コストを押し上げ、利益率の低下を招いています。さらに、北米地域での売上が伸び悩んだことも影響しています。

これらの要因を踏まえ、収益性の向上には、コスト管理の強化や新規市場の開拓が必要です。また、自社IPの積極展開とエンターテインメント分野への進出も重要な戦略となります。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比9.5%減少し、16,379百万円となっています。純利益も37.2%減少し、1,104百万円にとどまっています。ROAやROEもそれぞれ39.9%と48.4%の減少を示しており、総資産利益率や自己資本利益率の低下が顕著です。

要因としては、円安や高インフレ環境に伴う原材料費上昇が製品仕入コストを押し上げたことが挙げられます。また、プラモデルカテゴリーの販売数量減少や、北米地域での在庫調整の影響も売上減少に寄与しています。さらに、物流混乱為替相場の変動も業績に悪影響を与えたと考えられます。

株式会社壽屋の概要や事業内容など

企業名 株式会社壽屋
URL https://www.kotobukiya.co.jp/
業種 その他製品
決算日 6月30日

企業概要

当社は、フィギュア、プラモデル、雑貨等を中心としたホビー関連品の企画・製造・販売・サービス活動を展開しています。製販一体型の事業展開を基本とし、顧客の要望に柔軟に対応できる体制を整えています。自社IP(知的財産)を活用した製品開発や、他社IPの使用許諾を受けた製品化を行い、国内外の市場に向けて販売しています。製造は主に中国の製造会社に委託するファブレス形態を採用しており、フィギュア、プラモデル、雑貨の各製品形態において高品質な製品を提供しています。販売は卸売業者を中心に、小売店舗やECサイトを通じて行い、国内外の顧客に幅広く対応しています。特に海外市場では、北米、欧州、アジアのディストリビューターを通じて販売を拡大しており、クールジャパン需要の高まりに伴い、安定した成長を続けています。また、自社開発コンテンツのライセンスを活用し、玩具・雑貨・ゲーム・コミック・食品・衣料メーカー等のパートナー企業とメディアミックス展開を行っています。

事業内容

当社の事業は、ホビー関連品の企画・製造・販売を中心に展開しています。フィギュア、プラモデル、雑貨の各製品形態において、映画やアニメ、ゲーム等のキャラクターを立体化し、細部まで造り込まれたディテールや質感表現を追求しています。フィギュアは、塗装による色彩表現や質感表現を量産品でも維持し、プラモデルは未塗装でもキャラクターの配色を再現できる精密な設計を施しています。雑貨は、キャラクターやアイテムをデザイン化し、生活雑貨等にアレンジしています。販売形態としては、卸売業者を中心に、小売店舗やECサイトを通じて販売を行い、国内外の顧客に対応しています。特に小売店舗では、自社製品だけでなく他社商品も幅広く取り扱い、顧客ニーズに敏感に対応しています。海外展開においては、北米、欧州、アジアのディストリビューターを通じて販売を拡大し、クールジャパン需要の高まりに伴い、安定した成長を続けています。また、自社開発コンテンツのライセンスを活用し、玩具・雑貨・ゲーム・コミック・食品・衣料メーカー等のパートナー企業とメディアミックス展開を行っています。