株式会社ブシロードの業績を有価証券報告書から分析2024-09-26

相対年度 五期前 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名              
PBR 2.47 1.29 -47.5
PER(株価収益率) 17.51 24.70 13.03 26.39 33.83 28.1
ROA(総資産利益率) 4.5 1.79 -60.0
ROE(自己資本利益率) 20.5 12.60 24.29 11.0 3.70 -66.4
売上高利益率 4.30 1.89 -55.8
純利益 2,096百万円 893百万円 -57.4
売上高 32,176百万円 33,000百万円 32,570百万円 41,966百万円 48,799百万円 46,263百万円 -5.2
純資産 3,729百万円 22,399百万円 23,272百万円 3.9
総資産 24,137百万円 34,518百万円 37,515百万円 43,721百万円 46,336百万円 50,606百万円 9.2

株価の割安性:割高

この企業は、PERが33.83倍PBRが1.29倍と市場平均を上回り、割高と判断されます。割高の要因としては、エンターテイメント事業やスポーツ事業の多角的な展開による成長期待が挙げられます。しかし、ROEやROAの大幅な低下、売上高利益率の減少、純利益の大幅な減少など、収益性の低下が見られます。これらの要素が投資家からの評価を高め、株価上昇につながっている一方で、業績の改善が求められます。

収益性:低い

当期のROEは3.7%、ROAは1.79%、売上高利益率は1.89%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると低いと判断できます。売上高利益率も1.89%と低めです。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高は前期比5.2%減少しており、成長が見られないことが挙げられます。また、売上高利益率が55.8%低下していることから、コスト管理や価格競争の影響が大きいと推測されます。さらに、特需案件の減少や日常取引の増加に伴い、収益性の高い案件が減少していることも影響していると考えられます。

これらの要因を踏まえ、収益性の向上には、コスト管理の強化や高収益案件の獲得が必要です。また、日常取引の増加を収益性向上に繋げるための戦略も重要です。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比5.2%減少し、46,263百万円となっています。さらに、純利益は57.4%減少し、893百万円となり、ROAやROEも大幅に低下しています。特に、ROEは前期の11.0%から当期の3.7%に急落しており、自己資本利益率の大幅な低下が見られます。また、売上高利益率も55.8%減少しており、利益率の低下が顕著です。

要因としては、デジタルコンテンツユニットの赤字縮小のための体制変更や、モバイルゲームのクローズ・運営移管が影響していると考えられます。また、TCGユニットの「Shadowverse EVOLVE」の軟調な推移も影響しています。さらに、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなっており、全体的な収益性の低下が業績に影響を与えています。

株式会社ブシロードの概要や事業内容など

企業名 株式会社ブシロード
URL https://bushiroad.com/
業種 その他製品
決算日 6月末日

企業概要

当社グループは、当社、子会社17社及び関連会社2社の合計20社により構成されており、良質なIP(Intellectual Property:知的財産)を開発・取得・発展するIPディベロッパーとして「新時代のエンターテイメントを創出する」ことをミッションとし、IPを軸に置いて事業を展開しております。エンターテイメント事業とスポーツ事業を報告セグメントとしており、TCG(トレーディングカードゲーム)、デジタルコンテンツ、ライブエンタメ、MD(マーチャンダイジング)、アドユニットの6ユニットで構成されています。「BanG Dream!(バンドリ!)」や「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」などのIPを多様なメディアミックスで展開し、収益源を多角化するビジネスモデルを構築しています。また、スポーツ事業では新日本プロレスリング㈱や㈱スターダムなどを運営し、プロレス興行や関連グッズの販売、映像コンテンツの制作・配信を行っています。

事業内容

当社グループは、エンターテイメント事業とスポーツ事業を中心に展開しています。エンターテイメント事業では、TCGユニット、デジタルコンテンツユニット、BI(Bushiroad International)ユニット、ライブエンタメユニット、MDユニット、アドユニットの6ユニットで構成され、TCGやモバイルゲーム、音楽CD、ライブ、グッズ、書籍など様々なサービスを提供しています。「カードファイト!! ヴァンガード」や「ヴァイスシュヴァルツ」などのTCGを展開し、モバイルゲームでは「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」などを提供しています。ライブエンタメユニットでは、音楽ソフトの販売やライブイベントの運営を行い、MDユニットではグッズの企画・販売を行っています。スポーツ事業では、新日本プロレスリング㈱や㈱スターダムを運営し、プロレス興行や関連グッズの販売、映像コンテンツの制作・配信を行っています。「NJPW WORLD」などの動画配信サービスも提供し、国内外でのファン獲得を目指しています。