笹徳印刷株式会社の業績を有価証券報告書から分析2024-09-25

相対年度 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名          
PBR 0.34
PER(株価収益率) 8.30
ROA(総資産利益率) 7.69 2.59 -66.2
ROE(自己資本利益率) 4.5 8.19 15.0 4.5 -70.0
売上高利益率 8.69 3.09 -64.4
純利益 1,139百万円 397百万円 -65.2
売上高 11,853百万円 12,374百万円 13,041百万円 12,953百万円 -0.7
純資産 309百万円 8,203百万円 9,465百万円 15.4
総資産 13,603百万円 13,545百万円 14,811百万円 15,414百万円 4.1

株価の割安性:割安

この企業は、PERが8.30倍、PBRが0.34倍と市場平均を大きく下回り、割安と判断されます。割安の要因としては、ROEが4.5%と低下していることや、純利益が65.2%減少したことが挙げられます。また、売上高はほぼ横ばいである一方、売上高利益率が3.09%と低いことも影響しています。これらの要素が投資家からの評価を低下させ、株価が割安となっています。

収益性:低い

当期のROEは4.5%、ROAは2.59%、売上高利益率は3.09%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEとROAはそれぞれ10%と5%を目安にすると低いと判断できます。売上高利益率も3.09%と低めです。

収益性が低い要因として、以下の点が考えられます。まず、売上高はほぼ横ばいで、成長が見られないことが挙げられます。また、売上総利益率が低下していることから、コスト管理や価格競争の影響が大きいと推測されます。さらに、特需案件の減少や日常取引の増加に伴い、収益性の高い案件が減少していることも影響していると考えられます。

これらの要因を踏まえ、収益性の向上には、コスト管理の強化や高収益案件の獲得が必要です。また、日常取引の増加を収益性向上に繋げるための戦略も重要です。

業績のトレンド:不調

この企業の業績トレンドは「不調」と判断されます。売上高は前期比0.7%減少し、純利益は65.2%減少しています。ROAやROEも大幅に低下しており、特にROEは前期の15.0%から当期の4.5%に急落しています。また、売上高利益率も64.4%減少しており、利益率の低下が顕著です。

要因としては、エネルギーコストおよび物流コストの高騰、ペーパーレス化による印刷物の需要減少が挙げられます。特に、コミュニケーション分野の売上が前期比9.8%減少しており、カタログや出版・生活用品関係の需要が伸び悩んでいることが影響しています。また、海外子会社の為替差損も経常利益の減少に寄与しています。

笹徳印刷株式会社の概要や事業内容など

企業名 笹徳印刷株式会社
URL https://www.sasatoku.co.jp/
業種 パルプ・紙
決算日 6月30日

企業概要

当社グループは、『Good Communication, Good Partner』という企業スローガンの下、コミュニケーションというフィールドでお客様が抱えるソリューション解決に取り組んでおります。お客様からの信頼を第一に考え、お客様と共に生活者を見据えたマーケットインの思想と、『発想から発送までのワンストップソリューション』を基盤に、新たな価値創造に取り組んでおります。企業集団の構成としては、当社及び子会社の株式会社サンライト、PT.SASATOKU INDONESIA、世徳印刷科技(無錫)有限公司の4社で構成しております。その役割としましては、当社は国内におけるパッケージ、販促物、広告、パンフレット等の製造・販売事業、株式会社サンライトはセールスプロモーションに関わる企画・制作及びマーケティングの企画事業、世徳印刷科技(無錫)有限公司は中国国内におけるパッケージの製造・販売事業、PT.SASATOKU INDONESIAはインドネシアにおけるパッケージの販売事業を行っております。当社グループの生産拠点は、国内にはパッケージ工場(紙器・軟包装)として4工場、商業印刷工場(プリントメディア)として1工場、海外にはパッケージ工場(紙器)として1工場の計6工場を整備しております。特に長年・多岐にわたる顧客との取引の中で鍛え上げられた生産体制と製造技術により、製造工程が異なる紙器・軟包装・プリントメディアなどの製品を、各工場においてジャストインタイム、高品質、低コストの生産を実現しております。各工場はそれぞれが完成品までの生産体制を整えており、各工場をまたぐ生産はありません。当社では、環境対策、BCP対応など、顧客のあらゆるニーズに対応するための生産体制を「一環生産体制」と称し、さらなる強化に努めております。

事業内容

当社の事業内容は、パッケージング分野、コミュニケーション分野で構成されており、パッケージング分野につきましては、紙器及び軟包装など包装資材パッケージの企画設計、印刷、加工までを一貫生産し、顧客にタイムリーに供給しております。さらに商品の包装、キッティング作業から発送までを受託するフルフィルメントサービスで構成されております。コミュニケーション分野につきましては、販売促進関連、テクニカルドキュメンテーション、教育・出版関連の企画、印刷、加工及び広報・IRなどクロスメディアに関連する付帯サービス業務(フルフィルメントサービス)、さらにはイベントの企画・運営とソフト開発・デジタルアセットマネジメントサービスなどで構成されております。当社グループは、印刷事業の単一セグメントであります。事業の種類別セグメント情報の開示は行っておりませんが、商品分野別の区分は下記のとおりとなっております。パッケージング分野は、紙器・軟包装などのパッケージ、店頭什器・販促物、段ボールなどの輸送包装箱、各種パッケージの企画開発、構造設計、パッケージングに関わるフルフィルメントサービス等が主要品目です。コミュニケーション分野は、折込広告、パンフレット、ポスター、カレンダー、マニュアル、CSRレポート、統合報告書、各種コーポレートツールなどのプリントメディア及びプリントメディアに関わるフルフィルメントサービス等が主要品目です。Webサイト企画の構築・製作・運用、展示会やイベントで使用する動画コンテンツやサイン、その他ロゴ、キャラクターCG製作、コンテンツマネジメントサービスなどが主要品目です。