株式会社テーオーホールディングスの業績を有価証券報告書から分析2024-08-29

相対年度 4期前 3期前 2期前 前期 当期 前期比(%)
項目名            
PBR 2.96 4.82 62.7
PER(株価収益率) -1.00 17.67 -71.43 -2.75 20.90
ROA(総資産利益率) -2.59 0.80
ROE(自己資本利益率) -209.60 63.90 -4.69 -83.90 28.5
売上高利益率 -1.89 0.5
純利益 -507百万円 140百万円
売上高 35,634百万円 30,859百万円 27,702百万円 26,494百万円 25,605百万円 -3.4
純資産 100百万円 472百万円 606百万円 28.2
総資産 25,901百万円 21,712百万円 20,707百万円 19,601百万円 17,830百万円 -9.0

株価の割安性:割高

この企業は、PERが20.90倍PBRが4.82倍と市場平均を大きく上回り、割高と判断されます。割高の要因としては、前期比で純利益が黒字転換し、ROEが28.5%と高い水準にあることが挙げられます。また、経常利益や営業利益も大幅に増加しており、業績の回復が見られます。これらの要素が投資家からの評価を高め、株価上昇につながっていると考えられます。

収益性:平均的

当期のROEは28.5%、ROAは0.8%、売上高利益率は0.5%です。これらの数値を基に収益性を評価すると、ROEは10%を大きく上回っているため「高い」と評価できますが、ROAは5%を大きく下回り、売上高利益率も低いため、総合的に見ると収益性は平均的と判断できます。

収益性が平均的である要因として、以下の点が挙げられます。まず、売上高が前期比3.4%減少しており、特に木材事業や流通事業での売上減少が影響しています。また、総資産が減少している一方で、純資産が増加していることから、資産効率が低下していることが考えられます。さらに、営業利益は増加しているものの、売上高利益率が低いため、コスト管理や価格競争の影響が大きいと推測されます。

これらの要因を踏まえ、収益性の向上には、売上高の増加とともに、コスト管理の強化が必要です。また、高収益案件の獲得や新規事業の開拓も重要です。

業績のトレンド:横ばい

この企業の業績トレンドは「横ばい」と判断されます。売上高は前期比3.4%減少し、25,605百万円となっていますが、純利益は前期の-507百万円から140百万円に大幅に改善しています。ROAやROEも前期の-2.59%と-83.90%からそれぞれ0.80%と28.5%に改善しています。売上高利益率も-1.89%から0.5%に改善しています。

要因としては、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和され、社会経済活動が活性化したことが挙げられます。しかし、原油価格の高騰や円安の進行による物価上昇が消費者の購買意欲を低下させ、木材事業や流通事業において売上高が減少しました。一方で、自動車関連事業では新車販売台数が増加し、利益が改善しました。

株式会社テーオーホールディングスの概要や事業内容など

企業名 株式会社テーオーホールディングス
URL https://tohd.co.jp/
業種 卸売業
決算日 5月31日

企業概要

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社及び子会社11社で構成され、木材、流通、建設、不動産賃貸、自動車関連を主たる業務としております。主要な連結子会社には、木材・建材資材を販売する㈱テーオーフォレスト、家具販売やクレジットカード業務を行う㈱テーオーデパート、DIY用品や食料品を販売する㈱テーオーリテイリング、土木工事や建設工事を行う小泉建設㈱、自動車販売や修理を行う函館日産自動車㈱、北見日産自動車㈱、北見三菱自動車販売㈱などがあります。また、当社は土地・建物の賃貸事業も行っており、火災保険・損害保険の保険代理店業やリース業を行う㈱テーオー総合サービスも含まれます。これらの事業は、グループ全体での安定した利益確保を目指し、各セグメントにおいて異なる収益性を持つ複合企業として運営されています。

事業内容

当社グループの事業内容は、以下の6つの主要部門に分かれています:

1. 木材事業:連結子会社である㈱テーオーフォレストが木材・建材資材等を販売しています。
2. 流通事業:連結子会社である㈱テーオーデパートが家具販売やクレジットカード業務、消費者ローン業務を行い、㈱テーオーリテイリングがDIY用品や食料品等を販売しています。
3. 建設事業:連結子会社である小泉建設㈱が土木工事、舗装工事、ビル・商業施設等の建設工事業を行っています。
4. 不動産賃貸事業:当社が土地・建物(マンション・戸建住宅・事務所・倉庫等)の賃貸事業を行っています。
5. 自動車関連事業:連結子会社である函館日産自動車㈱、北見日産自動車㈱、北見三菱自動車販売㈱が自動車ディーラーとして自動車販売及び自動車修理事業を行っています。
6. その他事業:連結子会社である㈱テーオー総合サービスが火災保険・損害保険の保険代理店業、生命保険募集業及びリース業を行い、㈱テーオーフォレストが住宅のアフターメンテナンス業を行っています。

これらの事業は、グループ全体での安定した利益確保を目指し、各セグメントにおいて異なる収益性を持つ複合企業として運営されています。