| 企業名 | アステナホールディングス株式会社 |
|---|---|
| URL | https://www.astena-hd.com/ |
| 業種 | 卸売業 |
| 決算日 | 11月30日 |
| 資本金（百万円） | 4605.0 |
| 所在地 | 中央区日本橋本町四丁目８番２号 |
有価証券報告書の読み解き方【投資初心者向け】
企業概要
アステナホールディングス株式会社は、医薬品、化学品、食品関連事業を中核とし、多角的な事業展開を行っている企業です。持株会社としてグループを統括し、国内外の子会社・関連会社を通じて事業を拡大しています。基本理念「誠実・信用・貢献」のもと、持続可能な経営を目指しています。
各事業の内容と状況
アステナグループは主に以下の事業を展開しています。
ファインケミカル事業
医薬品の研究開発及び製造に注力しており、ジェネリック医薬品や新薬に関連する原料・中間体の販売も行っています。事業の現状としては、ジェネリック医薬品向け原料や高活性原薬の製造が好調です。
HBC・食品事業
一般用医薬品や化粧品原料の販売を行い、健康食品や化粧品の製造・販売も手掛けています。機能性食品の需要増加により、原料販売が堅調に推移しています。
医薬事業
医療用医薬品の製造販売を行い、新製品の市場シェア拡大が目立ちます。抗真菌薬やファーマ企業からの承継品目の販売が好調です。
化学品事業
電子工業用薬品や表面処理薬品の製造・販売を行い、半導体市場や自動車市場に貢献しています。技術革新と市場の回復により、収益性の向上が期待されます。
従業員について
| セグメント | 従業員数 | 平均臨時雇用者数 |
|---|---|---|
| ファインケミカル事業 | 429 | 37 |
| HBC・食品事業 | 224 | 15 |
| 医薬事業 | 288 | 119 |
| 化学品事業 | 346 | 9 |
| 全社（共通） | 102 | 6 |
| 合計 | 1404 | 186 |
平均年齢：47.2歳
平均勤続年数：17.6年
平均年間給与：6,068千円
関連企業
主な関連企業としては、スペラファーマ株式会社、イワキ株式会社、岩城製薬株式会社、メルテックス株式会社があります。それぞれが医薬品製造、化粧品・食品販売、化学品製造などを手掛けています。
業績
連結経営指標
| 指標 | 2019年11月 | 2020年11月 | 2021年11月 | 2022年11月 | 2023年11月 | 前期比(%) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高（千円） | 61,647,590 | 65,341,459 | 72,322,233 | 49,636,012 | 51,984,426 | +4.7 |
| 経常利益（千円） | 2,318,759 | 1,968,427 | 2,420,877 | 887,467 | 1,363,948 | +53.7 |
| 当期純利益（千円） | 1,533,384 | 1,983,782 | 1,736,962 | 579,604 | 1,162,744 | +100.6 |
| 純資産額（千円） | 20,431,819 | 21,651,252 | 27,006,272 | 27,068,701 | 28,601,522 | +5.7 |
| 総資産額（千円） | 44,715,555 | 54,319,113 | 63,553,650 | 63,551,819 | 67,254,750 | +5.8 |
| 自己資本比率（％） | 45.7 | 39.9 | 42.5 | 42.5 | 42.3 | – |
| ROE（％） | 7.7 | 9.4 | 7.1 | 2.1 | 4.2 | +100 |
各指標の増減について
売上高と経常利益がともに増加。特に純利益の増加が顕著であり、これは医薬事業とHBC・食品事業の新規品目や既存顧客の取引拡大によるものです。自己資本比率やROEも改善し、財務基盤が強固になりつつあります。
リスクについて
アステナホールディングス株式会社の主なリスクは以下の通りです。
- 法的規制リスク: 医薬品や化学品の取り扱いにおける法的規制の影響を受けるリスク。
- 取引先の債務不履行リスク: 取引先の経営状況悪化による債務不履行リスク。
- 主要取引先の再編: 主な取引先の合併等による販売額への影響。
- 製造物責任リスク: 製品の不具合による賠償責任リスク。
- システムトラブルリスク: 事業活動におけるシステム依存度の高さから来るリスク。
- 敵対的買収リスク: 第三者による株の大量買付行為のリスク。
- 訴訟リスク: 事業活動における各種訴訟リスク。
- 海外事業活動リスク: 海外市場拡大に伴う政情不安等のリスク。
- 自然災害、事故、感染症リスク: 地震等の大規模災害や感染症によるリスク。
- 減損会計リスク: 期待通りのキャッシュ・フローが生み出せない場合のリスク。
まとめ
アステナホールディングス株式会社は、多岐にわたる事業を展開し、一定の成長を実現しています。特に医薬事業とHBC・食品事業の成長が目立ちます。一方で、法的規制やシステムトラブル等のリスクも存在します。しかし、全体としては積極的な事業展開と財務基盤の強化により、今後の成長が期待されます。
投資家としては、成長性と共にリスク管理の観点から、企業の戦略や市場環境の動向を注視することが重要です。
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