2023-06-26有価証券報告書 三洋化成工業株式会社

企業概要

この企業は幅広い産業分野にわたる化学製品の製造・販売を主要な事業として展開しています。生産拠点は国内外にあり、各地域の市場ニーズに応じた製品供給を行っています。事業分野は生活・健康産業関連、石油・輸送機産業関連、プラスチック・繊維産業関連、情報・電気電子産業関連、環境・住設産業関連と多岐にわたります。

各事業の内容と状況

以下に各事業分野の内容と最近の状況を説明します。

生活・健康産業関連分野

洗剤やヘアケア製品用の界面活性剤などを製造・販売しており、高吸水性樹脂も主要製品です。COVID-19の影響やロックダウンにより、一部需要は減少しましたが、製紙関連薬剤などが堅調でした。

石油・輸送機産業関連分野

自動車のシート用ウレタンビーズが主要製品です。半導体不足や自動車生産調整の影響を受け、需要は減少したものの、原料価格の改定により売上高は増加しました。

プラスチック・繊維産業関連分野

塗料コーティング用薬剤や添加剤が好調で、繊維用薬剤も順調に販売されました。特に炭素繊維用薬剤の売上が伸びました。

情報・電気電子産業関連分野

複写機やプリンター用トナーの販売が好調で、半導体市場向けの材料も堅調に推移しました。

環境・住設産業関連分野

廃水処理用薬剤や住宅用断熱材が主要製品です。巣ごもり需要の一巡により、需要は一時的に減少しました。

従業員について

従業員に関するデータは以下の通りです。

関連企業

主な関連企業は以下の通りです。

• SDPグローバル㈱
• サンノプコ㈱
• サンケミカル㈱
• サンアプロ㈱
• 三洋化成ロジスティクス㈱

業績

各指標の増減について

売上高は原料価格上昇に伴う販売価格の改定により前期比で7.7％増加しました。一方で、営業利益や経常利益は販売量の減少や販売費および一般管理費の増加により減少し、特に営業利益は前期比29.2％の減少となりました。

リスクについて

以下はこの企業特有のリスクとそれに対する対応策です。

• 経済状況：主要市場の景気後退による需要縮小が懸念される。
• 為替レート：為替変動が業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
• 原料価格の変動：特に原油価格の変動が原材料コストに直結する。
• 自然災害：地震などの自然災害に対する設備強化などの対策が重要。
• カントリーリスク：進出国における政策変動や規制による影響。

まとめ

この企業は多岐にわたる事業分野での製品製造・販売を行っており、経済変動や原料価格の変動などに対する一定の対応力を有しています。現状では一部利益指標の減少が見られるものの、長期的な収益改善に向けた具体策が策定されており、今後の成長が期待されます。